きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「風立ちぬ」

2013年07月20日 | 映画
堀越二郎の半生を
堀辰雄の「風立ちぬ」を重ねて描いた作品。

あんまりこういう言い方はしたくないんだけど
朝に見た短編4本に比べると
宮崎駿はやはり天才だと思う。
なんといっても、飛行機の浮遊感がすごすぎる。
空気を体に感じる。
優れた「アニメ的表現」って、
美しい絵が動くことではないんだわ。
絵に描かれていない部分を体感させられるか、なんだな。

音楽の入り方も的確。
「ひこうき雲」じゃない方の主題曲が
ものすごく話と合っている。
(「ひこうき雲」もエンディング曲としては合っている)
ホテル?で皆がドイツ語で歌うのは
「会議は踊る」の「唯一度だけ」かな。
主人公にとっては唯一の恋、ということでもあるのかな。
(リアルの二郎さんはどうなのかは不明)

話は淡々と、一人の技術者と、彼が生きた時代を描く。
山場があるわけじゃないけど、
ジンと来る場面もある。
生きねば、その言葉の重みを感じる。
同時に人は夢を持つこと、
夢のために10年必死で生きることの大切さも教えてくれる。

機関銃を載せなければ・・・、は
技術者ならでの発想だね。
庵野さんの素人っぽい声は
そういう、純粋な発想を持つ主人公に合っていた。

人はなぜ飛ぶことにこんなに憧れるのか。
その憧れがギュッと詰まった映画だった。

眠い頭には本庄さんの格好良さが直撃で
クラクラして、まいった。
声は西島秀俊。
本職の声優のように
綺麗にマイクに乗る、とても良い声だった。

ところでなんで主人公だけ名前で呼ばれるの?
主人公だから?
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「SHORT PEACE」

2013年07月20日 | 映画
短編アニメ4本立て。
タイバニの予告を見るために、見ました。
MOVIXの日で1,000円でした。

オープニングはかくれんぼをする女の子。
不思議な世界に導かれて・・・


『九十九』
祠に迷いこんだ男vs付喪神。
「物を大切にし感謝しましょう」的な説教臭さはあるけど、
手芸好きマッチョは良い。
反物の乱舞が美しかった。


『火要鎮』
絵巻物のように、上下に枠がある中で
和風の絵柄が展開する。
ネタは「八百屋お七」系。
幼馴染みで好いた男がいるのに
祝言が決まった女。
扇子投げをしているうちに
扇子が行灯に入り、火が点く。

流れるような美しい絵ではあるけど
オチは弱いかなあ。
唐突に終わる。


『GAMBO』
白熊vs赤鬼。
これも和テイスト。
野武士は隠れキリシタン?
白熊は山の神っぽく、
赤鬼は宇宙人っぽい。
その設定も、終わり方も今さら感。


『武器よさらば』
廃墟で戦争ごっこ。
むかし良く見た話だ。
好きな人がいるのは理解できるけど
メカメカしくて私はあんまり。


短編ならではの話のキレは最初の一本のみ。
アニメだから動画を堪能すればいいんだろうけど
どれもネタは古臭くて、ちょいとイライラ。
日本のアニメが革新的に美しい絵を云々、
と言われて想像するその通りの範疇だった。
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