きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「王様と私」(2013年版)

2013年07月13日 | 紫吹淳(リカちゃん)


昨年バージョンの再演です。
今年も全国各地を回ります。
今年は池袋からスタートです。


ものすごく正直なことを言うと
歌の高音部分がちょっとキツめかも。
芝居は前回より「強い」というのかな。
激しい部分があって、
元男役の部分が見えるぐらいのときがあるけど
王様がマツケンなので
揺らぐことなくがっしり受け止めてくれるので
芝居のバランスが崩れることはない。

リカちゃんのアンナ先生がいいな、と思うところは
育ってきた英国的な思想を曲げることはなく、
それでいて異国の思想も尊重するところ。
非ヨーロッパ的な部分を否定するだけじゃないんだよね。
家の問題は、彼女の我が儘ではなく
契約、すなわち約束を守るのは
世界共通なことなんだと、
そういう立場から王様と対立しているのがよくわかる。
英国の国王評を聞いたとき
「王様は野蛮人ではありません」と
気負いなく即答するところに
彼女の公正さを感じる。

そんなアンナが、禁句を叫ばざる状況が辛い。
そう言うしかない、という流れだけれど
それでも、辛かったな。

マツケンの王様もいいね。
自分と自分の弱点を冷静に見て
変えようという勇気がある。
そういう部分に気高さを感じるのは
万国共通だからこそ
先生との「友情」が成り立つんだよね。

前にも書いたけど、
タプティムの件は、タプティムが悪いと思うよ。
属国から献上された身で
身分の低い男と逃げ出すなんて
王様の面目を潰すような行為に対しては
あれくらいの罰は妥当だと思うよ。
この版はなぜかこの部分は
王様目線になっちゃうんだよなあ。
国のプライド、尊厳に関わる部分なんだよね。
映画とかではあんまり思わないんだけど。

今回の大臣は磯部勉さんでした。
とても良いお声でした。
ブレイジェル様の生腹を見る日が来ようとは・・・。

タプティムはしょうこちゃんで可愛く、
ルンタの石井さんはハンサムさんでした。
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「偽りの人生」

2013年07月13日 | 映画
ブエノスアイレスで暮らす医師アグスティン。
社会的地位と美しい妻と豊かな暮らしを手にし
一見幸福そうに見える彼だが、
養子を迎えようとする妻に逆らえず
鬱屈する日々を送っていた。
ある日、双子の兄ペドロが訪ねてくる。
故郷で細々と養蜂で生計を立てているペドロは
肺癌で死が間近に迫っているので
アグスティンの手で殺して欲しいと頼む。
今の生活から逃げ出したかったアグスティンは
ペドロを手にかけ、故郷に戻り、
ペドロになりすまして暮らそうとする。

しかし、ペドロは犯罪に手を染めていた・・・。


スペイン語の台詞を喋り
二役を演じるヴィゴ目当てで行きました。

話は淡々と進みます。
故郷での人間関係、
特に兄関係がいまいち飲み込めなかったな。
ボスとは少年時代から関わりがあるみたいだけど
その頃から精神的な支配下にあったのか
あるいは憧れの存在だったのか。

おそらく、弟は夢を持ち故郷を脱出したけど
思うような人生じゃなかったんだろうな。
「こうじゃない、こんなはずではない」
という気持ちが、養子問題で爆発して、逃げた、と。
もうちょっと妻と話し合って、と思うけど
もしかしたら妻が(自分より)上流の出で
反論しにくいコンプレックスとかがあったのかもね。

兄との身代わりがいつバレるのか
ドキドキする話だと思ったけど
みんな意外にあっさり見抜いちゃうし。

「偽りの人生」の邦題は、
誰のどの部分を表しているのか。
もしかしたら弟の医師の人生の部分なのかもな。

そり込みが深くなった頭をなでつけて
若いねーちゃんとデートするウキウキなヴィゴは貴重だけど、
それぐらいかな。
人が持つ闇は立ち入れないね。

ラストの船の場面、
私が彼女と替わりたい、
お持ち帰りしたい!
と思いました。


公開から2日目でしたが
TOHOシャンテでクリアファイルをもらいました。

会社では使えない。せくすぃすぎて・・・。
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