きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「白鳥の湖」ザハロワ&ロヂキン/ボリショイ・バレエ

2014年11月20日 | バレエ・ダンス
類い稀なる美しい身体つき、ずば抜けた身体能力が融合したザハロワは素晴らしく優美。
もう、美しい、としか言えない。
長い腕が綺麗にしなっている。
コンテでは筋肉美の力強さを感じる姫ですが
今日の白鳥は儚げ、とは言えないけど、たおやかで女性らしい。
ほんと、お美しい。うっとり。
黒鳥は猛々しくダイナミック!
32回転は力強く迫力のあるシングルでした。
その後の白鳥は同じダンサーとは思えないぐらい
内面から滲み出る雰囲気が違いました。
彼女の古典全幕もそろそろ貴重になっていくんだろうな。
しみじみ。

ロヂキンはトロワの格かなあ。
(この版では王子がトロワに入っています)
1幕と2」幕を繋ぐソロはいいけど群舞が入ると紛れる。
しかし、姫を落とさなきゃいいよ、というハードルしかないから不満はない。
踊り自体は落ち着いて丁寧で好感が持てる。
3場では花嫁候補の誰よりも乙女っぽい王子だった。
4場のジャンプに体力を温存していたかと思うぐらい
終盤は生き生きと踊っていました。
いろいろ今後に期待。
全幕とも白い衣装だったな。ボリショイってこうだっけ?

メドヴェージェフの道化はインパクト不足。
細かい踊りは綺麗だけどもうちょいなにか欲しい。
岩田守弘さんは華やかなスターだったんだなあ、と、今さらながらに思う。

ロットバルトのベリャコフは、ザ・ボリショイ!って踊りでウハウハ。
踊りが台詞になりつつ実にダイナミック!いいねえ。
若手なんだね。
2012年はロヂキンもベリャコフもワルツに入っていた。

トロワ女性も良かったよ!

しかしハコが小さく感じられる。
みんな存在感がはみ出し気味。

音楽はスピーディで情緒はないけど、それがボリショイなのさ!
なんでも踊りで表して芸術性が物足りないのがボリショイ、
芸術性がある人なら素晴らしい舞台になるがそうでない人だとかったるいだけのマリインスキー、
どちらもそれぞれ個性があるのがいいのだ。

ラストはやっぱり連載打ち切り感があるけど、
世継ぎの王子が生き延びるから、
それなりにハッピーエンド?
王子は悲しい恋の想い出を胸に、貴族の娘さんと結婚するんだろうな。

オケのハープが絶品でした。
今日一番気合が入った演奏はロシアの踊りだった。
本気度が違ったわ。


【配役等】
オデット/オディール:スヴェトラーナ・ザハーロワ
ジークフリート王子:デニス・ロヂキン
王妃(王子の母):クリスティーナ・カラショーワ
悪魔ロットバルト:アルテミー・ベリャコフ
王子の家庭教師:ヴィタリー・ビクティミロフ
道化:デニス・メドヴェージェフ
王子の友人たち:アンナ・ニクーリナ、クリスティーナ・クレトワ
儀典長:アレクサンドル・ファジェーチェフ
花嫁候補たち
ハンガリー:アンジェリーナ・カルポワ
ロシア:アンナ・レベツカヤ
スペイン:アンナ・チホミロワ
ナポリ:ダリア・コフロワ
ポーランド:マリーヤ・セメニャチェンコ
3羽の白鳥:
 アンジェリーナ・カルポワ、オルガ・マルチェンコワ、アナ・トゥラザシヴィリ
4羽の白鳥:
 ユリア・ルンキナ、アンナ・ヴォロンコワ、
 スヴェトラーナ・パヴロワ、マルガリータ・シュライネル
ワルツ:
 アンナ・レベツカヤ、ネッリ・コバヒーゼ、
 アナ・トゥラザシヴィリ、ヤニーナ・パリエンコ、
 ミハイル・クリュチコフ、イワン・アレクセーエフ、
 ドミトリー・エフレーモフ、クリム・エフィーモフ


指揮:パーヴェル・ソローキン
管弦楽:ボリショイ劇場管弦楽団
コメント
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