きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「愛と革命の詩(うた)-アンドレア・シェニエ-/Mr. Swing!」宝塚花組

2013年10月17日 | 宝塚(花組)


革命以前から詩人として活躍しているアンドレアは
ジャコバン党を批判する文を書き投獄され死刑を宣告される。

彼を愛するマッダレーナは、
死刑宣告を受けた女囚と入れ替わり
彼と共に断頭台に登る。


8割ぐらいは粗筋だった。
景子ちゃんらしい空虚な美辞麗句の掛け合いが無駄に長い。
他の景子ちゃんの作品もそうなんだけど
文字で読んだら流麗で品格があるんだろうけど
耳で聞くだけでは長くてイライラするだけだ。

なんでそうなったのか、
特に気持ちの流れが芝居として描かれていないので
あらゆることが唐突すぎる。
カルロが革命前はマッダレーナの家の使用人で
身分違いながらも彼女を愛していた、
という前提がさらっと流れてしまうので
カルロが後半マッダレーナに言い寄ると
「え、いつの間に?」と思うし、
いきなり改心するのもわからん。
初見で、元ネタのオペラを知らない人にも
わかるように作って欲しいわ。

景子ちゃんはこの時代が好きなんだね。
ベニーの調香師はギリギリで生き延び、
蘭とむの詩人は死ぬんだな。
いずれにしても裁判の場面で
「パーシー、早く来てー!」と思う。
でもパーシーは貴族しか救わないかー。

私が景子ちゃんの作品を見て引っ掛かるのは
クリエーターが主役でありながら
創造の部分が浅い部分。
今回も詩人だというわりには
「詩」そのものは、あんまり出てこなかった。
もっと「詩」で人々を感服させる場面がないと
「自称詩人」がアジ文を書いて悦に入っているようにしか見えない。
調香師は「革命なにそれ?」的に仕事に打ち込んでいて
景子ちゃんやればできるじゃん、と思ったけど
ベルばらのアントワネットそのままの場面があったしな。

舞台セットとか衣装とかステージングとか、
センスが好きな部分も多いだけに、
すごくもどかしく思うんだよなー。

初夜の踊りは気恥ずかしい。
踊りそのものではなく、
ああいう場面を作っちゃうところが
恥ずかしいんだわー。

みつるが無駄に美味しい役だった。
みりおも、みーも、だいもんも
半端な役だったなあ。
蘭蘭もつまらん台詞の掛け合いばかりだった。
景子ちゃんは台詞萌えなんかな。
トップ制度の宝塚で、どうして群像劇を作りたがるのかな。
オペラのヅカ化はキムシンの方が断然上手いわ。

「落陽のパレルモ」で
「クラウディアだー!」とウハウハしたように、
元ネタを知ってたらウハウハポイントがあったのかな?

そうそう、「愛」と「死」が初っ端にいて、
工夫が足りないと思った。
あと、どうでもいいけど、
フランスは牧師より神父じゃないのか。

と、まあ、結局は
私の思う景子ちゃん作品だったなあ、と。


花組ショーは稲葉くん。
三木先生ほどクドくはないジャズショー。
野球の場面が面白かった。
トップがショースターだと、
ショーが盛り上がって楽しいな。
赤面したぜ!
景子ちゃんの頭でっかちな芝居の後だと
オープニングの華やかさに無条件で酔う。
宝塚だなー、って思ったわ。

みりおはオープニングのダンスは
それなりについていけてて
いいじゃん良くなったじゃん!
と思ったけど・・・・・・・・。
とにかくダンス頑張れ!
みりおより蘭はなが大きく見えるときがあった。
みりおは一花を嫁にしよう!

みーは餞別あり。
みつるに一場面。
だいもんはすずみんにもシメさんにも似てるな。

ホモ必須って稲葉くんだっけ?
人間の二面性を表しているのはわかるけど
いきなりホモでびびったわ。
役替わりの女装はキキちゃんでした。
可愛かった!

芝居の指揮は御崎先生、
ショーの指揮は伊澤先生。


公演限定デザート「パイとカラメルの詩」
カラメルがしっとりと染みたメイプルケーキに
マルカルポーネクリーム、ミルフィーユパイ、
そしてフランスのエスプリの香る洋なしを添えたデザートです。


う~ん、メイプルケーキだけでいいんじゃない?
タイトルのネタで入れたパイはアクセントになっていない。
洋ナシはシャキシャキして美味しかった。


本日18時半公演では来場者全員に
クリアファイルのプレゼントがありました。

芝居バージョン。
後半のショーバージョンの配布日も
観劇予定と重なっております!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする