ルグリ率いるウィーン国立バレエ団のガラ公演です。
予定では21時55分終演でしたが
最後の演目の幕が下りたのは22時10分。
カーテンコールを含めれば
3時間半強(4時間弱)の長丁場でした。
まだプログラムは読んでいないので
解釈違い等があっても読み飛ばしてください。
第一部
「バッハ組曲第3番」
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:ヨハン・セバスティアン・バッハ
マリア・ヤコヴレワ ‐ ロマン・ラツィク
橋本清香 ‐ ミハイル・ソスノフスキー
マルタ・ドラスティコワ ‐ アレクサンドル・トカチェンコ
アリーチェ・フィレンツェ ‐ ドゥミトル・タラン
澤井怜奈 ‐ ダヴィデ・ダト
幕開きの印象は「ダンサー達が小柄だな」。
ノイマイヤー作品のわりには
なんだか動きが重めなイメージ。
ひとりひとりの動きは軽いんだけど
あんまり舞台から音楽が響いてこない。
メインカップルの女性はあんまり音楽的でなかった。
コケティッシュな魅力はあるので
芝居が入ると良い雰囲気になりそう。
セカンドカップルの方が音楽に綺麗に乗っていた。
全体的には動きがちょっとバラついていたかなあ。
「アンナ・カレーニナ」より パ・ド・ドゥ
振付:ボリス・エイフマン
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
アンナ:イリーナ・ツィンバル
カレーニン:エノ・ペシ
あんまりチラシ等を読んでなかったので
始まる前はアンナとウロンスキーの場面だと思っていました。
エノ・ペシが動いた瞬間、
彼はカレーニンなのがわかった。
それくらい、最初から役として立っていた。
申し分ない技術に卓越した表現力。
とてもドラマティックだった。
金さえあれば彼が出演する「こうもり」が見たい。
だが金は無い。
ツィンバルも、どこか危うさを含んだ踊りで
とても緊張感があるパ・ド・ドゥだった。
素晴らしかった。
「マリー・アントワネット」より
振付:パトリック・ド・バナ
音楽:ジャン=フィリップ・ラモー、ルイ・ミゲル・コボ、
アントニオ・ヴィヴァルディ
マリー・アントワネット:オルガ・エシナ
ルイ16世:ロマン・ラツィク
運命:キリル・クルラーエフ
前にも見たけど、
私はバナ作品は苦手だ。
彼が表したいことが、私には伝わってこない。
物語があるような気がするけど読み取れない。
トート、エリザベート、フランツ、
に見えなくもない。
筋としては近い気がするけど、どうなのかしら。
赤いマントの裾を、
バッサバッサと翻すクルラーエフは
文句なくカッコイイ。
この導入部で期待したんだけどなあ。
「スキュー ‐ ウィフ」
振付・衣裳:ポール・ライトフット、ソル・レオン
音楽:ジョアッキーノ・ロッシーニ
イオアナ・アヴラム、ミハイル・ソスノフスキー、
デニス・チェリェヴィチコ、マーチン・デンプス
よくわからないけど、面白かった。
一人の人間の中に内包される
感情というか、自我かな。
それぞれがぶつかりあい同調し寄り添い離れる。
だんだん人が増えていくとき、
「対決列島」の前後枠の体操を思い出した。
第二部
「グロウ ‐ ストップ」
振付:ヨルマ・エロ
音楽:ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト、
フィリップ・グラス
オルガ・エシナ、イリーナ・ツィンバル、
リュドミラ・コノヴァロワ、アリーチェ・フィレンツェ、
仙頭由貴、アンドレア・ネメトワ、
キリル・クルラーエフ、リヒャルト・ザボ、
ウラジーミル・シショフ、アッティラ・バコ、
エノ・ペシ、イゴール・ミロシュ
正直、「またコレ系か」と。思った。
言い方悪いけど、「シンフォニーC」系。
1公演に1回ならともかく2度目。
しかも3度目も控えている。
と思うと、気持ちが沈んだ。
ただ、第一部のバッハよりは
ダンサーの踊りも生き生きして
舞台からはちゃんと「音」が聞こえた。
でもちょっと飽きてきた。
「イン・ザ・ナイト」
振付:ジェローム・ロビンズ
音楽:フレデリック・ショパン
ナタリー・クッシュ ‐ 木本全優
アレーナ・クロシュコワ ‐ ロマン・ラツィク
ニーナ・ポラコワ ‐ マニュエル・ルグリ
イーゴリ・ザプラヴディン(ピアノ)
夜会に来た3組のカップル、かな。
若く初々しいカップル、
手堅い関係のカップル、
最後の一組は道ならぬ恋かな。
やっぱり、ルグリは別格だった。
佇まいからして違う。
ポラコワも情熱的だった。
木本くんは長身でスタイルは良いけど
感情表現がもう少しかなあ。
女性に対する愛情は見えない。
振付を綺麗に踊っているだけ。
ラツィクは衣装もあって無骨な軍人っぽく
クロシュコワも超華やか!ってわけじゃないけど、
大げさな愛情表現が無くても
わかり合い思い合っている雰囲気があって
とても良かった。
第三部
「精密の不安定なスリル」
振付・衣裳・照明:ウィリアム・フォーサイス
音楽:フランツ・シューベルト
リュドミラ・コノヴァロワ、玉井るい、橋本清香、
木本全優、デニス・チェリェヴィチコ
パリ・オペメンバーの方が良かったなあ。
比べちゃダメか。
チェリェヴィチコは昨年のルグリ・ガラより
動きが良かった。と、思う。
男子は紫、女子は抹茶色の衣装。
木本くんは陸上選手のようなビジュアルなので
こういう衣装の方が似合うかな。
「ルートヴィヒ2世‐白鳥の王」 〈世界初演〉
振付:パトリック・ド・バナ
音楽:リヒャルト・ワーグナー
ルートヴィヒ2世:マニュエル・ルグリ
エリザベート皇后:マリア・ヤコヴレワ
湖の貴婦人:ニーナ・ポラコワ
なぜ、今、このネタなのか。
会場に来ている中のかなりの人は
ノイマイヤーの「白鳥」を断片的にでも
知っているんじゃないか。
う~ん。。。。。
ルグリの髭はありがたいけど。
ルグリだと理性的すぎるんじゃないかなあ。
「ライモンダ」よりグラン・パ
振付:ルドルフ・ヌレエフ(マリウス・プティパに基づく)
音楽:アレクサンドル・グラズノフ
ライモンダ:オルガ・エシナ
ジャン・ド・ブリエン:ウラジーミル・シショフ
アンリエッテ:アレーナ・クロシュコワ
パ・ド・カトル:
アッティラ・バコ、グレイグ・マチューズ、
ドゥミトル・タラン、アレクサンドル・トカチェンコ
クレメンスとふたりの女性:
マルタ・ドラスティコワ、マリア・アラーティ‐澤井怜奈
他、ウィーン国立バレエ団
2月のボリショイ旋風の時でさえ
ウヴァーロフの幻影が見えた私には
あんまり乗れなかったな。
衣装は素敵だった。
予定では21時55分終演でしたが
最後の演目の幕が下りたのは22時10分。
カーテンコールを含めれば
3時間半強(4時間弱)の長丁場でした。
まだプログラムは読んでいないので
解釈違い等があっても読み飛ばしてください。
第一部
「バッハ組曲第3番」
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:ヨハン・セバスティアン・バッハ
マリア・ヤコヴレワ ‐ ロマン・ラツィク
橋本清香 ‐ ミハイル・ソスノフスキー
マルタ・ドラスティコワ ‐ アレクサンドル・トカチェンコ
アリーチェ・フィレンツェ ‐ ドゥミトル・タラン
澤井怜奈 ‐ ダヴィデ・ダト
幕開きの印象は「ダンサー達が小柄だな」。
ノイマイヤー作品のわりには
なんだか動きが重めなイメージ。
ひとりひとりの動きは軽いんだけど
あんまり舞台から音楽が響いてこない。
メインカップルの女性はあんまり音楽的でなかった。
コケティッシュな魅力はあるので
芝居が入ると良い雰囲気になりそう。
セカンドカップルの方が音楽に綺麗に乗っていた。
全体的には動きがちょっとバラついていたかなあ。
「アンナ・カレーニナ」より パ・ド・ドゥ
振付:ボリス・エイフマン
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
アンナ:イリーナ・ツィンバル
カレーニン:エノ・ペシ
あんまりチラシ等を読んでなかったので
始まる前はアンナとウロンスキーの場面だと思っていました。
エノ・ペシが動いた瞬間、
彼はカレーニンなのがわかった。
それくらい、最初から役として立っていた。
申し分ない技術に卓越した表現力。
とてもドラマティックだった。
金さえあれば彼が出演する「こうもり」が見たい。
だが金は無い。
ツィンバルも、どこか危うさを含んだ踊りで
とても緊張感があるパ・ド・ドゥだった。
素晴らしかった。
「マリー・アントワネット」より
振付:パトリック・ド・バナ
音楽:ジャン=フィリップ・ラモー、ルイ・ミゲル・コボ、
アントニオ・ヴィヴァルディ
マリー・アントワネット:オルガ・エシナ
ルイ16世:ロマン・ラツィク
運命:キリル・クルラーエフ
前にも見たけど、
私はバナ作品は苦手だ。
彼が表したいことが、私には伝わってこない。
物語があるような気がするけど読み取れない。
トート、エリザベート、フランツ、
に見えなくもない。
筋としては近い気がするけど、どうなのかしら。
赤いマントの裾を、
バッサバッサと翻すクルラーエフは
文句なくカッコイイ。
この導入部で期待したんだけどなあ。
「スキュー ‐ ウィフ」
振付・衣裳:ポール・ライトフット、ソル・レオン
音楽:ジョアッキーノ・ロッシーニ
イオアナ・アヴラム、ミハイル・ソスノフスキー、
デニス・チェリェヴィチコ、マーチン・デンプス
よくわからないけど、面白かった。
一人の人間の中に内包される
感情というか、自我かな。
それぞれがぶつかりあい同調し寄り添い離れる。
だんだん人が増えていくとき、
「対決列島」の前後枠の体操を思い出した。
第二部
「グロウ ‐ ストップ」
振付:ヨルマ・エロ
音楽:ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト、
フィリップ・グラス
オルガ・エシナ、イリーナ・ツィンバル、
リュドミラ・コノヴァロワ、アリーチェ・フィレンツェ、
仙頭由貴、アンドレア・ネメトワ、
キリル・クルラーエフ、リヒャルト・ザボ、
ウラジーミル・シショフ、アッティラ・バコ、
エノ・ペシ、イゴール・ミロシュ
正直、「またコレ系か」と。思った。
言い方悪いけど、「シンフォニーC」系。
1公演に1回ならともかく2度目。
しかも3度目も控えている。
と思うと、気持ちが沈んだ。
ただ、第一部のバッハよりは
ダンサーの踊りも生き生きして
舞台からはちゃんと「音」が聞こえた。
でもちょっと飽きてきた。
「イン・ザ・ナイト」
振付:ジェローム・ロビンズ
音楽:フレデリック・ショパン
ナタリー・クッシュ ‐ 木本全優
アレーナ・クロシュコワ ‐ ロマン・ラツィク
ニーナ・ポラコワ ‐ マニュエル・ルグリ
イーゴリ・ザプラヴディン(ピアノ)
夜会に来た3組のカップル、かな。
若く初々しいカップル、
手堅い関係のカップル、
最後の一組は道ならぬ恋かな。
やっぱり、ルグリは別格だった。
佇まいからして違う。
ポラコワも情熱的だった。
木本くんは長身でスタイルは良いけど
感情表現がもう少しかなあ。
女性に対する愛情は見えない。
振付を綺麗に踊っているだけ。
ラツィクは衣装もあって無骨な軍人っぽく
クロシュコワも超華やか!ってわけじゃないけど、
大げさな愛情表現が無くても
わかり合い思い合っている雰囲気があって
とても良かった。
第三部
「精密の不安定なスリル」
振付・衣裳・照明:ウィリアム・フォーサイス
音楽:フランツ・シューベルト
リュドミラ・コノヴァロワ、玉井るい、橋本清香、
木本全優、デニス・チェリェヴィチコ
パリ・オペメンバーの方が良かったなあ。
比べちゃダメか。
チェリェヴィチコは昨年のルグリ・ガラより
動きが良かった。と、思う。
男子は紫、女子は抹茶色の衣装。
木本くんは陸上選手のようなビジュアルなので
こういう衣装の方が似合うかな。
「ルートヴィヒ2世‐白鳥の王」 〈世界初演〉
振付:パトリック・ド・バナ
音楽:リヒャルト・ワーグナー
ルートヴィヒ2世:マニュエル・ルグリ
エリザベート皇后:マリア・ヤコヴレワ
湖の貴婦人:ニーナ・ポラコワ
なぜ、今、このネタなのか。
会場に来ている中のかなりの人は
ノイマイヤーの「白鳥」を断片的にでも
知っているんじゃないか。
う~ん。。。。。
ルグリの髭はありがたいけど。
ルグリだと理性的すぎるんじゃないかなあ。
「ライモンダ」よりグラン・パ
振付:ルドルフ・ヌレエフ(マリウス・プティパに基づく)
音楽:アレクサンドル・グラズノフ
ライモンダ:オルガ・エシナ
ジャン・ド・ブリエン:ウラジーミル・シショフ
アンリエッテ:アレーナ・クロシュコワ
パ・ド・カトル:
アッティラ・バコ、グレイグ・マチューズ、
ドゥミトル・タラン、アレクサンドル・トカチェンコ
クレメンスとふたりの女性:
マルタ・ドラスティコワ、マリア・アラーティ‐澤井怜奈
他、ウィーン国立バレエ団
2月のボリショイ旋風の時でさえ
ウヴァーロフの幻影が見えた私には
あんまり乗れなかったな。
衣装は素敵だった。