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きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「ニジンスキー・ガラ」東京バレエ団(牧神/マラーホフ)

2012年01月14日 | バレエ・ダンス
「薔薇の精」
薔薇:ディヌ・タマズラカル
少女:吉川留衣


タマズラカルはヤスケンにしか見えない。
腕のクネクネ度が足りない。
私の頭にインプットされているのがルジだから
仕方がないのかなー。
吉川さんは初役の固さが残っているけど、
それは少女の初々しさに繋がっている。 


「牧神の午後」
牧神:ウラジーミル・マラーホフ
ニンフ:上野水香


マラーホフの牧神は、
絵から抜け出したようで、神々しい。
横向きだけど、安定感バッチリ。
ただ肉欲とは無縁。
むしろ生々しい水香ちゃんのニンフが
牧神にそれを植え付けたように見えた。
最後も、牧神は初めて感じた衝動を
どのように発散すればいいのかわからず
とまどっているように見えた。


「レ・シルフィード」
プレリュード:小出領子
詩人:木村和夫
ワルツ:高木綾
マズルカ:田中結子
コリフェ:乾友子-渡辺理恵


木村さんは詩人というより文学青年だけど
十分美しかったよ!
初めて踊ったときは「森番」と言われていたけど
今日は白い胸元リボンも似合っていましたよ!
音楽をゆったりたっぷり使っていた踊ってました。
脚のラインも美しかったわー。
マラーホフより、ずっとずっと動きが滑らか。
日常踊っている人は、こうなんだ。
そういうのが素人でもわかる舞台って恐いね。

木村さんと小出さんの組合わせは珍しい?
意外と合うかも。
吉岡さんより小出さんの方が
踊りの輪郭がくっきりするんだよね。
どちらも好きだよ。
高木さん田中さんも綺麗!
群舞は今日も揃っている。素晴らしい。 


「ペトルーシュカ」
ペトルーシュカ:ウラジーミル・マラーホフ
バレリーナ:佐伯知香
ムーア人:後藤晴雄
シャルラタン:柄本弾


晴雄くん、はっちゃけすぎ!
こういう役は気合いが入るんだな。
いいぞっ!楽しいぞ!!
佐伯さんは表情が無さすぎるかなあ。
表情が動かない、と、無表情は違うと思うんだ。
せっかく可愛いビジュアルなのに。
マラーホフは今日ももの悲しい存在だった。
内股でペラペラに動くのが自然すぎ。
すごいなー。


指揮:ワレリー・オブジャニコフ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
ピアノ:尾崎有飛(「ペトルーシュカ」)
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「ナバロンの要塞」(第二回午前十時の映画祭 青の50本)

2012年01月14日 | 映画
エーゲ海にあるナバロン島。
そこにはナチスの難攻不落の要塞があり、
最新式の大砲は近海を制圧していた。
ケロス島で孤立しているイギリス軍に対し
ナチスが攻撃準備を始めた。
イギリス軍を助けるためには
ナバロン島の大砲を無力化しなくてはならない。
空爆に失敗した連合軍は
登山家でもあるマロリー大尉を中心とした
少数精鋭部隊を島に送り込む。


登山家・・・、とあったけど
山登りは思ったより少なかった。
高いところが苦手な私にはありがたかった。

痛快アクションかと思ったけど
重い部分もあった。
負傷した仲間に嘘の情報を教えるマロリー。
それは安心させるためだと思っていたけど
そうじゃなく(それだけではなく?)
仲間が敵の捕虜となったとき
自白剤を打たれても
正しい情報の流失を防げるからだった。
怜悧だ。

それを非難するのは
その負傷した仲間の友人。
爆破が成功しないと連合軍に不利益になる
イギリスにも、ドイツやイタリア軍が攻めてくるぞ
とマロリーに言われが
「かまわない。
 どうせ人間はずっと殺し合うんだ。
 最後の一人になるまで。」
のようなことを返す。
それも真実ではある。
第二次世界大戦以降も
戦争は続いているのだから。

それを言った男は召集兵。
化学者という立場で従軍しているから
人は殺せない、とも言う。
マロリーは、自分もそうだと言う。
しかし、それにしては手際が良すぎる。
人を殺し続けると、
ここまで冷静に動けるようになるのかな。

ドイツの若い兵士たち、
自分が殺されたと思う前に死んでいくんだな。
もちろん彼らも意識して人を
殺したことがあるとは思いますが。

ナチスによって焼かれるだろう村に戻ろうとする仲間の姿は
希望なのか、そうではないのか。

いろいろ考えさせられる映画だった。
悪のナチスを殺したぜ、万歳!
だけじゃないんだな。

とは言うものの、アクション部分も良くって。
作戦が上手くいくか、ドキドキよーー。
化学者の言い回しが、いちいち慇懃なのも良いです。
だからこそ、本音を言うときのストレートな表現が
グッときます。


フランクリン少佐役の丸顔の人って
「アラビアのロレンス」でも軍人だったような・・・

アンソニー・クインの名演を堪能。
芸の幅が広すぎる。
グレゴリー・ペックがハンサム。 
たなびく前髪がたまらんです!


「ナバロンの要塞」を見る前のこと。
上映時間を知りたくてググッたら、
話が私が思っていたのと違う!
ロープウェイも二重スパイも出てこない!!
・・・、それは「荒鷲の要塞」だった。
要塞違い。
こっちの印象がベースだったので
余計に「ナバロン」のシリアスな部分が心に残りました。 
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