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きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

マラーホフ版「白鳥の湖」

2025年02月08日 | バレエ・ダンス
家庭教師は出てくるだけで回らない。
トロワに王子が入りカトル。
女性ヴァリを続けてのあと
男性2人がブルメイステル版の
3幕パドドゥ前のファンファーレで踊る。
序盤群舞は宮廷女性のみ。
乾杯が男性群舞。

王子の踊りが増えたのは
マラーホフは1幕の踊りが少ないのが不満だったとか?
2幕白鳥群舞は旧東バ版に近い。
つまりモスクワクラシック版に近いのだ。
足音大きめ。
マラーホフ王子のモスクワクラシック版、
もう一度見たかったなあ。
彼も踊りたかったのか。

2幕の白鳥と王子の出会いは、
湖ができた理由を語るマイムがある方。

3幕は道化と子道化の踊りから。
王子&各国の姫(先ほどの踊りには参加せず)のあとに、
ロットバルトとオディール登場。
ロットバルトはオディールの介添で王妃隣には座らず。

各国の踊りはルースカヤから。
「ロシア」の表記だけど、そうか、ウクライナの踊りか。
ポーランド、ナポリ、スペイン、ハンガリーの順。
衣装の型は同じで微妙なカスタマイズの色違い。
スカートの柄は同じ。
登場順に白青橙赤緑なんだなけど、
青と緑がかなり同色に見える。
こをわかりやすく色分けするなら黄色だろう。
岡田色ぐらいやらないと!

ブルメイステル版4幕の白鳥退出の音楽で
オディールと黒鳥4羽が少し踊ってからパドドゥ。
王子ヴァリはチャイパドじゃない方。
オディールのヴァリはポピュラーな方。
水香ちゃん32回転はダブルを入れかけて
バランスが少し悪くなってからはシングル。

4幕!
最近見ない、2羽の白鳥のソロがあって、
オデットと王子のパドドゥがある方!
私が好きな方!
やったー!
ブルメイステル版音楽を使うのは上演時間短縮のためなのかな。
いや、久々に見るとオデット役の体力消耗度が半端ないわ。
仕方がないわ、と思いました。

ラストは、二人の愛の力で悪魔は死ぬけど、二人の命も尽きる。
先に王子が死に、オデットは仰向けに王子に折り重なる。
ワシリエワとマラーホフで見たやつー!
やはりそう落とすか。
白鳥ちゃんたちは舞台にいるまま終了。

ガリムーリンが監督補的なのは
モスクワクラシック版がベースだからかな。

水香ちゃんは絶好調というほどではないかな。
良い方だと思うけど、もっとできるような、
と思っていたら終盤に向けて良くなっていって
4幕は物語を濃厚に紡いでいた。
東バ版にはない4幕の踊りも気迫を維持。
やはり、なんというか、格は段違いだね。

厚地さんの王子は誠実!
気品があり、スタイルが良く、
水香ちゃんとの身体的なバランスもばっちり。
ジャンプの着地は音がせず滑らかで優雅。

ロットバルトの遅沢さんは踊りは良いけど
化粧は普通で、見た目はあまり悪魔ではなかった。
なんとなく村さんのピラトを思い出した。

道化の二山さんの踊りはダイナミックかつ品があってすごく良かった!
盛り上がった!

松浦さんは、コンクールの技術点は叩け出しそうだけど、
手足のバランスとかはあまり古典バレエ向けではないかな。
ただ「自信を持って舞台に立つ」部分が他より飛び抜けていて、
プロとはこういうものだ、とも。

白鳥群舞は綺麗なんだけど、
各国の踊りは全体的にパワー不足。
個では綺麗に踊れても、
団体でカラーを出すのって難しいんだなあ。
カンパニーは、だから必要なんだな。

カテコにはマラーホフも登場。
この日いちばんの大きい拍手でした。

熊川くんが作るバレエ作品は監督視点で作られていて、
全体のバランスがすごくよくて、
誰が踊っても決まる普遍性がある。
マラーホフ作品は、ベルリン時代も思ったけど、
スターダンサーの発想なんだよね。
自分がもっと踊りたい、自分ならこう踊る、を
男性ダンサーに振り付けるから始まるような。


マラーホフが出演したモスクワ・クラシック・バレエの白鳥の公演は1992年か、33年前か。
カナケンに来た人は見てないどころか生まれていない人もいるか。
その後のモスクワ・クラシック・バレエの来日白鳥全幕は2013年って、、、。

私が初めてバレエを生で見た時の王子がマラーホフ、道化がガリムーリンでした。

と、いうか、東バの旧版白鳥を知らない人も多くなってきている?
そして、モスクワ・クラシック2013年の感想を読み直すと
ベンノがいて、家庭教師が回っていた。
感想、大事。

https://blog.goo.ne.jp/ytaiyo/e/fb309efb3c00109050b3dd0513cbd4c8


芸術監督 / 演出・振付:ウラジーミル・マラーホフ
芸術監督補佐:イルギス・ガリムーリン

指揮:井田勝大
演奏:東京オーケストラMIRAI

出演:
オデット/オディール:上野水香
( 東京バレエ団 ゲスト・プリンシパル)

ジークフリート王子:厚地康雄
(元バーミンガム・ロイヤル・バレエ団
プリンシパル)

ロットバルト:遅沢佑介
(Osozawa Ballet Studio 主宰/
K-BALLET TOKYO 名誉プリンシパル

二山治雄:道化
(元パリ・オペラ座バレエ団契約団員)

パ・ド・トロワ ベンノ:水井駿介
(新国立劇場バレエ団ファースト・ソリスト)

ナポリの姫:松浦景子
(吉本興業株式会社)

保坂アントン慶(牧阿佐美バレヱ団プリンシパルキャラクターアーティスト)、
中島哲也(牧阿佐美バレヱ団ファーストソリスト)、濱田雄冴(牧阿佐美バレヱ団ファーストソリスト)、
元吉優哉、和田康佑、山本達史、松尾力滝(谷桃子バレエ団)、塩澤奈々(牧阿佐美バレヱ団ソリスト)

秋山智仁、阿久澤凰雅、岩松乃映、上原輝恵、内田萌果、内堀沙紀、大内彩夏、大澤雄帆、奥遥歌、獺越界斗、尾台愛桜、小野田蔵斗、甲斐みち穂、加納花乃、北上羽夕、小岩井雫、塩崎桃佳、清水彩加、清水真鈴、田口萌恵、竹内ひかる、玉段真帆、塚本紗奈、中山未愛、二木秀麻、橋本桃子、花形朝希、久富礼子、久松優衣、平野桃香、冨士原凜乃、藤森風花、古川茉帆、堀内文音、前田仁葉、水野勝瑛、宮階暢々子、安江優、山川絢菜、山本あずさ、横内陽向、横田千咲/小嶋美咲、清水真由美、富田真由、松下ひろ子、水戸部晃子、吉田寿子/赤井りこ、イェーツ陽鞠ローズ、井口美怜、尾見滉太、金親志緒、岸間杏、栗山憧和、小松悠羅、高木うらら、長井ベリミール、萩原愛結、藤本麻華、山田理奈、若菜姫織
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