谷原エバ。
東京より格段に良くなった。
いい意味です下衆っぽくなった。
下層の小娘が頂点に駆け上がった感が増した。
(下と上の差がより感じられた。)
歌の低音と台詞にドスが効いてる。
迫力がある。
1幕前半の高音は表情が無くプリンセスだったけど、
「ニューアルゼンチーナ」の高音はギラギラ感たっぷり。
野心がメラメラ燃えていた。
ワルツではチェと火花バチバチ。
堂々とした対峙。
病に伏してからはまだ元気な部分もあるけど、
執着はかなりかんじた。
芝チェ。
「歌え馬鹿ども」の「う」が高い。
バーテンは客の注文品を出す。カ
クテルのシェイクで女性客から拍手をもらい、
いい気になってさらにシェイク。
マガの「今宵~」を女性客が笑うと、
あーあ、という感じで頭に手。
グッバイのどこか、可愛らしい声で歌ってから、バイバイ。
「飛躍に向かって」は高音が少し辛そう。
「エバはまた身構える」の
「エ」の前から吠え、「エ」は高め。
「金は出て行く」、ロングトーン、エバ!でこぶし、手拍子あり。
1幕前半ではエバを笑って見ている。
余裕がある。
だんだん「国が酷くなる」ことに気付く。
狂言回しではなく、
少し後の時代の人が過去を紐解いているよう。
2階4列上手席でしたが、
リプライズの「空を行く」が真横から聞こえ、
突然のことに心臓バクバク。
耳元でキヨミチが歌っているみたいだった。
ワルツは佐野さん?北澤さん?
(個人的に、ペロンが歌うというより
全ツWキャストのときの使い回しのような?)
詞の一部を台詞にしたり、とにかくフリーダム。
東京千秋楽ほど歌声はパワフルではないけど、
むしろこれがスタンダード?
低音は豊かに響いている。
北澤ペロン。
歩き方はまだ若い。若手士官みたい。
上昇志向はありあり。
谷原エバと良いバランス。
エバに背中を強く押されてる。
「二人で」駆け上がる感。
出会いは「そんなことよりヤラせろよ」から、
利用し合う、までがよく見える。
髪型のせいか、2階からオペラグラス無しで見ると、
なんだか佐野ペロンを思い出す。
谷原&北澤ペアが若いので、
チェの疎外感がマシマシ。
物語の外にいるかんじで良い。
髙橋マガ、自分では「すごくイケてる」と思っている。
謎の確信。それがいい
歌、ダンス、芝居のバランスが良い作品。
何気に、少しだけではあるけど、ソロが多い?
しっかりした役名はないけど、役の数は多いよね。
マガルディの衣装。
1930年代(?)をあらわすあのデザインは、
しかし宝塚歌劇では2019年でも現役です。
【主な配役】
エビータ:谷原志音
チェ:芝清道
ペロン:北澤裕輔
マガルディ:髙橋基史
ミストレス:平木萌子