ラストはどう見れば?
狂気の世界に導かれるクローデルは
安らぎを得たようだった。
彼女がその世界に行くとき、
ロダンは背を向けて鑿を振るう。
内面が狂気で満ち溢れているのに
狂うことができないって
煉獄にいるようなものでは?
楽になれる日は来ないのか。
妻と愛人、違う愛を感じながらも、
街の女たちともイチャイチャ。
しかし興味は結局「彫刻」の部分で。
脚フェチ、とかではなく、
職業的な目で肉付きを見てしまう。
その観点からは逃れられない。
ダンサーが彫刻になるのが
素晴らしく美しかったんだけど、
それも、ロダンの、
情熱を通り越した狂気を注いだからできたのだと思った。
作品を作るのは衝動なのか。
作家は自分の作品と、
あんなかんじで対峙しているんだなあ。
主要人物3人だけでまわすのではなく、
「団」による群舞も素晴らしかった。
特に2幕後半のカンカンが美しかった。
彫刻役が動かなかったなあ。
回る盆でも微動だにしなかった。
1階席両脇にカメラが入っていました。
どこかで放映されるのかな。
台本・振付・演出:ボリス・エイフマン
音楽:モーリス・ラヴェル、カミーユ・サン=サーンス、
ジュール・マスネ、クロード・ドビュッシー、エリック・サティ
舞台装置:ジノーヴィ・マルゴーリン
衣装:オリガ・シャイシメラシヴィリ
照明:グレプ・フィリシチンスキー、ボリス・エイフマン
世界初演:2011年11月22日
ロダン:オレグ・ガブィシェフ
カミーユ:リュボーフィ・アンドレーエワ
ローズ・ブーレ:リリア・リシュク
他 エイフマン・バレエ