きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「さらば友よ」(第三回 新・午前十時の映画祭)

2015年10月11日 | 映画
アルジェ戦争から帰還したバランは
謎の女から金庫破りを持ちかけられる。
ただし金を奪うのではなく、
かつて横領した債権を戻したいとのこと。
戦場での友人の名前を出されたこともあり引き受ける。

同じ船で帰還した男が、
二人から儲け話の匂いを嗅ぎとる。


主に3つのパートから成り立つ。
最初は真面目な医師とろくでなし男の反発。
続いて金庫破り。
最後は種明かし。
最初のパートがちょい長く、イライラしたけど
金庫破りでドキドキし、種明かしで唸る。
最初のパートを描き込んだからこその驚きで、
上手いなあ、と、そこで初めて思う。

プロップのバランへの執着ぶりが熱すぎて、
なにか他の理由があるのかと勘ぐっちゃう。
プロップはろくでなし過ぎるけど、
だんだん魅力的に見えてくる不思議。
バランは女が自分(の美貌)に従って当たり前だと思うんだろうな。
仕方がないけどさ!
ドロンだから納得しちゃうよな!

バランの最後の叫びは、
プロップの癖が移った=感化された、
というか、
彼の気持ちを受け入れたというか。
あれだけ美女が出てきてそれぞれよろしくやっていたのに、
分かり合えるのは男同士なのね。

金庫破り中の絵面は各方面へのサービスなんだろうな。


私はアルジェ戦争のことは感覚としてはよくわからないけれど
この午前十時シリーズではよく見る風景で
当時のフランスとしては、すごく深い傷というか、
エポックメイキングというか、
ターニングポイントというか、
忘れ得ぬ事象なんだろうなあ。

あと「太陽がいっぱい」でも思ったけど
あちらの成人男性は鶏一羽が一人前なのね。
白人はやっぱり違うなあ。
コメント
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