きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「ザ・カブキ」東京バレエ団

2011年12月17日 | バレエ・ダンス
日本公演では最後の高岸由良之助。
渾身の踊りでした。
明確な意思と、激しさ。
討ち入り後は、まさに
「思い残すことはござらん」かな。
清々しささえ感じた。
まだまだ身体は動きそうだし、
なによりもあの「熱」は貴重だけど
踊れるうちに封印するのもありだよね。

水香ちゃんの顔世御前は、
かなり女王キャラが強いかな。
美人なので師直が目を付けるのは納得だけど
もうちょっと「未亡人の情念」みたいな雰囲気があればな。
私の好みとしてだけど。
踊りは綺麗だったよ。
ベジャールの言語がかなり身体に入っている。

木村さんの師直はエロ代官。違うか。
ねちっこく顔世御前に言い寄ってました。
視線が彼女の身体を這ってましたよ!

長瀬くん、弾くんは、
踊りとしては綺麗だけど
もうちょい重心を低くしても良いと思う。
「型」までいってない気がする。
軽やかすぎるんだよね。
長瀬くんの演技は良い。
純粋な若者らしい真っ直ぐな怒り。

竜太くんの判内は、さすが!の一言。
松下くんの定九郎は
ピシッ!と各所が決まっていた。
宮本くんの所作も綺麗だった。


冒頭のテレビは液晶になり
映像がとてもクリア。
スカイツリーがだんだん出来上がっていく映像もあった。
男性群舞の衣装はマイナーチェンジらしいけど、
メインは変わらずスカーフ柄orタケノコ族。
仕方がないかあ。 


「ガイジンの解釈」であろうと、
討ち入りの場面は理屈なく燃える。
あの場面をあそこまで盛り上げる。
ベジャールはやっぱり偉大だ!


実は四十七士に師直たちも
混じってるんだよねー。
仮面を付けた塩冶判官は後藤くん?


◆主な配役◆
大星由良之助:高岸直樹
直義:柄本弾
塩冶判官:長瀬直義
顔世御前:上野水香
力弥:井上良太
高師直:木村和夫
判内:高橋竜太
勘平:宮本祐宜
おかる:小出領子
現代の勘平:梅澤紘貴
現代のおかる:高村順子
石堂:谷口真幸
薬師寺:安田峻介
定九郎:松下裕次
遊女:吉川留衣
与市兵衛:永田雄大
おかや:田中結子
お才:西村真由美
ヴァリエーション1:松下裕次
ヴァリエーション2:宮本祐宜
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「ゴヤ展」

2011年12月17日 | その他イロイロ


「プラド美術館所蔵 ゴヤ 光と影」
(国立西洋美術館)に行ってきました。

入場制限はかかっていませんでした。
ほどほどの空き具合です。

「着衣のマハ」がポスター画像等で使われていますが
油彩はそれほど多くないかも。

肖像画は、モデルそのものなんだろうなあ、ってかんじ。
深いところまで描かれていそうです。

タペスリー原画の色彩はとても明るく美しい。

展示の半分以上は版画じゃないかな?
版画は緻密で写実的で諧謔的で狂気的。
小さい面積の中に、
あらゆる要素が詰まっている。
とても迫力がある。
見応え有り!!
大好き!!!!

版画ばかりー、
モノクロばかりー、
と思った方は常設展へGO!です。
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「鳥」(第二回午前十時の映画祭 青の50本)

2011年12月17日 | 映画
鳥がたくさん出てくる恐い映画。

それは知っていたけど。
場面場面はどこかで見たことあるけど。

でも、それでもやっぱり
スクリーンで
見たら
恐かった


鳥はなぜ人を襲うようになったのか。
やっぱり彼女が原因なのか。
でも漁師の一人は先週襲われたとか
言ってなかったっけ?
原因不明なまま始まり
原因不明なまま、唐突に終わる。
終わったのか、本当に?
別地域でも鳥襲来みたいだけど
移ったのか、同時多発なのか。

すべてが謎のままなのが
余計に恐いかも。
普段普通に存在している自然が
突然牙を剥く、ってレベルじゃないんだよなー。

ヒロインは美女で眼福。
金持ちで高飛車だけど、
お茶を入れたり気遣いはできる。
良いトコのお嬢さんはなんでもできるんだなあ。
ボートも操っていたし。
あんなハイヒールにスカートなのに。
ネグリジェは買ってたけど
下着類はどうしたんだろう。
化粧も落として塗り直してだよね、本当は。
でも、だんだん化粧が薄くなっていくのも
可愛くて良かった。

お母様は愛する夫を失って不安定。
そちらの気持ちの方に鳥は感応したとか?
最後の車内で、女性二人が労り合っていたのは
もしかして鳥の脅威が去るのと関連している?

ヒロインが連れてきた鳥のせいじゃないよね?

いろいろ考えるんだけど
答えは出ない。
きっちり出ないからこそ、名作なんだろうな。
オチがないから、かえって心に残るんだ。


映画が始まる前。
ダンディな白人のおじちゃんが
白ワイン片手に入ってきた。
そういうふうに見る作品?
小学校低学年と思われるお子様二人を含む
ご家族ご一行も入ってきた。
「わけもわからず親に連れられてみた
 恐い映画」として記憶に残るんだろうなあ。
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