きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「クラシコ・イタリアーノ/NICE GUY!!」(1回目)

2011年12月01日 | 宝塚(宙組)

芝居は「クラシコ・イタリアーノ-最高の男の仕立て方-」
作・演出は景子ちゃん。

1960年代ナポリ。
戦災孤児だったサルヴァトーレは
アレッサンドロの元で修行し
優秀な仕立屋となり、
自分のブランド「グランチェロ」を立ち上げる。
アメリカ進出を計画するが、
機械(ミシン)を入れる行程に
職人達は大反発する。

サルヴァトーレの後ろ盾の侯爵、
アメリカ人のバイヤー、
彼の代わりに、
アメリカに進出をもくろむデザイナー、
そして、サルヴァトーレのアメリカ進出を
ドキュメンタリー番組にしようとする映像作家、
さまざまな人たちの思惑が交差する。


オープニングがかなり「ドン・ファン」で
焼き直しか?と思ったけど、
それほどでもなかった。
(侯爵夫人に、代役で、スターとは格違いな女の子 
 って組合わせは、また「『ダンサー』か?」
 と思っちゃった。
 主役の名前も「フェリ」だし)
「ドン・ファン」のような
そこはいらんだろー的なサブキャラの描き込みはそれほどなく、
サルヴァトーレの悩み(自分捜しみたいなもんだな)と
映像作家の問答的な部分がメインなので
景子ちゃんにしては、すっきり話がまとまっているかも。
でもやっぱり、主演コンビの恋愛話は苦手なようで
ヒロインの立ち位置がいまいちわからない。
しかもヒロインは、家族を養うために役者になる、
そのために授業料が必要な演劇学校に行く、
授業料が払えないので、番組ナレーションの仕事を
校長から紹介された、という設定なんだけど、
家族を養うなら、もっと地道に働けばいいのに。
むかし読んだ筒井康隆のエッセイに
「貧乏な画家、という言葉はおかしい。
 高い絵の具を買える人は本当の貧乏では無い。
 高い絵の具を買う道を諦めれば貧乏ではなくなる」。
といった文章があったのを思い出した。
ヒロインが垢抜けない田舎者というだけでなく
あまりにも無能すぎるので、見ていてイライラする。
景子ちゃん的には
「シンデレラに変身する前のドジっ子」なんだろうけど
不快なだけだなあ。
それほど変身しないし。

ゆーひのスーツはいいし、
テルの軟らかさも上手く活かしている。
ともちん、まさこ、みーの使い方も上手い。
ほっくんは頑固な職人。
こういう役も合うけど、
もうひとつなにかアピールポイントが欲しいなあ。
カチャは、こう使うしかないだろう、ってカンジ。
れーれのドレスの時の姿勢があまりにも悪くてビックリした。
ダンサーでも着こなすのが難しいんだろうけど
もうちょっと綺麗に立って欲しい。

全体的にビジュアルは悪くないけど
話にあんまり魅力は感じなかった。


ショーは「NICE GUY!!-その男、Yによる法則-」で
作・演出は藤井大介。

男役のスーツのよるダンスが多いけど
そのぶん、娘役の出番が少ないような?
すみ花の出番も少なくて、ちょい不満。
ただ、ゆーひを始め、男役陣のビジュアルは
とてもとても良い。
景子ちゃんより、大介くんの方が
ゆーひの使い方、ビジュアルの活かし方を
わかっているように思う。
「イケメンオークション」と
吸血鬼?の場面は
「上品なサイトー」みたいで好き。
オークションの演歌歌手、
「仮面の男」もあんなカンジなら
受けたんだと思うなあ。
組長がホワイトタイガーを肩に乗せて出てきて
いいぞ、大介!と思った。
コットンクラブは大人っぽくて良い。

ただ、まあ、最近の大介くんのレベルを考えると、
そこそこで、平凡、かな。


公演デザート「サルヴァトーレ・メリー」

シックでスマートな大人の男、
サルヴァトーレ・フェリをイメージした
大人のクリスマスデザートです。
ほろ苦いショコラに
甘酸っぱいフランボワーズソースを添えて。
素敵なクリスマスを貴女に・・・。

普通に美味しいけど、インパクトはない。
駄洒落じゃないし。


12月公演なので、ロビーには恒例の
クリスマスツリーが出現。
コメント
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