きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「ロミオとジュリエット」 グリンデル&クロボー/デンマーク・ロイヤル・バレエ団

2009年05月22日 | バレエ・ダンス
ノイマイヤーは、私にとっては
当たりはずれの差が激しい振付家です。
だから、今回の全幕は自分に合うかどうか見る前にはドキドキ。
特に、プロコフィエフ作曲のロミジュリは
どんなに素晴らしい舞台を見ていても
フェリ&ボッカの面影が横切ってしまうのよね。

でも、実際に見たら、楽しかったよ!
悲恋の話に、楽しいは不適切かもしれないけれど、
それが正直な感想。

うーんとね。
私の思いこみだとは思うんだけど。
1971年に発表された、このノイマイヤー版は
1957年初演の「ウエスト・サイド物語(舞台版)」に
影響されていると思う。
セットチェンジが、端を舞台袖に入れて
上から吊り物を降ろして違う風景にするとか、
「対立」の群舞の処理とか、
バレエというより、ショーダンスというか
ミュージカルに近いと思う。
そいでもって、「舞踏会」の「影」は
「体育館」を思い出すし、
ロミオが去った後、
全てのセットが捌けて、
ジュリエットが舞台を走り回るのは
「Somewhere」を思いだした。
(パクリ、という意味ではないよ)

まあ、そんなもんで、
私には慣れた世界で、とても入りやすかった。
バレエとしてどうかはわからないけど。

ただ、最後がね。
毒薬じゃないのと、
パリスが無駄死にしないのが
ちょっとガックリだな。
人形一座による幻影は、ちょいとクドイかも。

全般的にリフトたっくさん。
振り回し振り回される。
見ている方も目が回る。
ブルノンヴィルの総本山らしく
細かいステップも綺麗に踊っていました。

ラブロフスキー版を始め
バレエではジュリエットが主役のことが多いけど
(たんにクラッシクバレエでは女性上位だからだと思うけど)
この版は、ロミオの方が役の比重は重いかも。
踊りでかなり表現されるので
音楽と音楽の間の演技はあまりない。
けど、若いキャストにはその方が合うかも。

セバスティアン・クロボーのロミオは
見るからに
バカ
お調子者のノータリンだ。
(あくまでも、ダンサーじゃなく、ロミオだよ!)
ロザラインに夢中なのに、ジュリエットを見た瞬間ストーカー化。
最後までバカを突き通したってカンジでした。
踊りは、、、どうなんだろう、、、
よくわからないわ。
ジュリエットのスザンネ・グリンデルは
可憐でした。
最後まで可憐。
つまり、最後まで子供。
こういうジュリエットもあるんだなあ。
マス・ブランストルップのティボルトは、
粗野で飲んだくれ、みたいな。
親戚に一人はいるよね、ってタイプでした。
ガストン系とも言うかな。
跡継ぎの嫡男がいないキャピュレット公の片腕、ってカンジは
まるでなかった。
(私のティボルトの基準はヴィクター・バービーでっす)
話のバランス的にはこの方がいいね。
ロミオの友人(三馬鹿トリオの、あと二人)は
 マキューシオ:モーテン・エガト
 ベンヴォーリオ:アレクサンダー・ステーゲル
マキューシオは、やっぱり、
死ぬまでが長かった。

個人的にイチオシはキャピュレット公の
モーエンス・ボーセンです!
スキンヘッド?だよね?
ワイルドで素敵~
ヴェローナ大公のエルリング・エリアソンも
ハンサムだったなあ。
パリスはマルチン・クピンスキー。
金髪のハンサムさん。
穏やかそうなパリスで、
「こっちにしておけ、ジュリエット」と思いました。

ローレンスのコンスタンティン・ベケルは
実年齢は分からないけど
3階席だと若く見える。
ロミオと同年配なのかな~。
いいように使われている気がする。
「ジュリエットは仮死」を伝えるのが間に合わないのが
ちゃんと描かれていたんだけど
かえってそれが、マヌケっていうか、
粗忽っていうか。

その他、いろんなところで小芝居がありました。


私は、「ナポリ」より
こっちの方が好きだな。


【配役】
キャピュレット夫人:ギッテ・リンストロム
キャピュレット公:モーエンス・ボーセン
ジュリエット:スザンネ・グリンデル
ロザライン:エイミー・ワトソン
ヘレナ:セシリー・ラーセン
エミーリア:ディアナ・クニ
ティボルト:マス・ブランストルップ
乳母:イェッテ・ブックワルド
ピーター:イェンス・ヨアキム・パレセン

モンタギュー夫人:ルイーズ・ミヨール
モンタギュー公:フレミング・リベア
ロミオ:セバスティアン・クロボー
ベンヴォーリオ:アレクサンダー・ステーゲル
バルタザール: オリヴィエ・スタロポフ

キャピュレット家の使用人
サンプソン:アルバン・レンドルフ
グレゴリー:クリスティアン・ハメケン
ポットパン:バイロン・マイルドウォーター
ルチェッタ:エレン・グリーン
グラティアーナ:ブリジット・ローレンス
カミーラ:ヒラリー・ガスウィラー
ウルスラ: ホリー・ジーン・ドジャー
ネル:マティルデ・ソーエ
スーザン:エリザベット・ダム

モンタギュー家の使用人
アブラハム:ジェイムズ・クラーク
アンジェロ:グレゴリー・ディーン
マルコ:エリアベ・ダバディア
シルヴィア:エスター・リー・ウィルキンソン
フランシス:レベッカ・ラッベ
マルガレータ:サラ・デュプイ
ポーリーナ:レナ=マリア・グルベール
リヴィア:アマリー・アドリアン
マリア:ジュリー・ヴァランタン

僧ローレンス:コンスタンティン・ベケル
エスカラス(ヴェローナ大公):エルリング・エリアソン
マキューシオ:モーテン・エガト
パリス伯爵:マルチン・クピンスキー

娼婦
イモーガン:キジー・ハワード
ヴィオレンタ:マリア・ベルンホルト

旅芸人の一座
イザベラ: ティナ・ホイルンド
ヴァレンティン:ジャン=リュシアン・マソ
ルシアーナ:アナスタシア・パスカリ
ラヴィニア:ジョルジア・ミネッラ
アントーニオ:クリストファー・リッケル
ビアンカ:キジー・ハワード
セバスティアン:セバスティアン・へインズ

デンマーク・ロイヤル・バレエ学校の生徒
協力:東京バレエ学校

指揮:グラハム・ボンド
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
コメント (2)
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東バ「ラ・バヤ」衣装合わせ

2009年05月22日 | バレエ・ダンス
東京バレエ団「ラ・バヤデール」。
宣伝用写真撮影のため、ニキヤ、ソロル、ガムザが
衣装合わせ。

 → [ラ・バヤデール]衣裳合わせ
 → [ラ・バヤデール]衣装合わせ2

どれもゴージャスな衣装ですね。
ガムザはティアラとか、付属品もあるのかな。
チラシができるのが楽しみ!
6月の「ジゼル」の頃には出回るかな?
 
 
それでー。

ごめんなさい。
とってもごめんなさい。
本当に申し訳ございません。
先に謝っておきます。
 
衣装合わせ(1)を見たときの感想。
 
 
水香ちゃん、リアル・アクビちゃんだ!!
 
 
水香ちゃんって「タツノコプロ」顔かも。
舞台化粧をするとそれほどでもないんだけどね。


追記
主演者の出演日も出ました。

◆東京公演◇東京文化会館◆
9月25日(金)6:30p.m. 
 ニキヤ:上野水香
 ソロル:高岸直樹
 ガムザッティ:奈良春夏
9月26日(土)3:00p.m. 
 ニキヤ:吉岡美佳
 ソロル:木村和夫
 ガムザッティ:田中結子
9月27日(日)3:00p.m. 
 ニキヤ:斎藤友佳理
 ソロル:後藤晴雄
 ガムザッティ:高木綾

◆西宮公演◇兵庫県立芸術文化センター KOBELCOホール◆
10月3日(土)6:00p.m
 ニキヤ:上野水香
 ソロル:高岸直樹
 ガムザッティ:奈良春夏

◆横須賀公演◇よこすか芸術劇場◆
10月10日(土)3:00p.m.
 ニキヤ:斎藤友佳理
 ソロル:後藤晴雄
 ガムザッティ:高木綾


上野&高岸&奈良がファーストなのね。

東京以外の公演は
出演者の出身地で担当が決まるのかな。
コメント
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