![Shall we Dance ?(初回限定版)](http://images-jp.amazon.com/images/P/B00067HDVQ.09.MZZZZZZZ.jpg)
リメイク版だと、どうしてもモトと比べちゃいますよね。モトは136分、こちらは106分。どこをどのように変えたのか。一番変わったのは「社交ダンス」の扱い方。モトはそれそのものがメインだったのに比べ、こちらは「馴れ合った夫婦の愛の再確認」のための道具になっていました。ハリウッド版は、やっぱこういう話に持って行くのか~、と、頷く。まあ、男とダンス教師が安易にくっつかないだけ良かったと言うべきなのかな~。
だから「社交ダンス」の扱いが悪いのは仕方がないと思うんだけど・・・。でも、どーしても気になる。ジェニ・ロペがブラックプールで踊ってるのはモダン(映画では「スタンダード」←この辺も日本の実情に合わせて字幕ををつけてもらえんだろうか)」だべさ。でも、ソロで練習している場面はラテンにしか見えないんだよなあ。「ワルツとクイック・ステップ(つまりモダンね)」で競技会に出るギアと踊っているのもラテンだよなあ。もちろん両種目に出る人もいるし、第一ジェニ・ロペの顔でラテンを踊らせないわけにはイカンだろう、ってのはわかるんだけどさ。その辺がねえ。制作者側は「社交ダンス」ってものを大事に思っていないんだなあ、と感じました。あくまでも、物語のための、ひとつの道具なんだよね。
まあ、そもそも、ジェニ・ロペは「社交ダンス」の「ラテン」なんか飛び越えて、彼女が作中の役で「嫌い」だ、って言っていた「ディスコ」の方が似合うよなあ、と。その点タミーならねえ、「ディスコなんかに絶対行かない」って雰囲気はあるよね。タミーは、バレリーナとしては好きな方じゃないけど、あの映画には合っていたんだな、と再認識。ギアは踊りがうまい(笑)最初からバリバリ踊れているよ。
笑いのネタも随分端折られたような。136分は長いと思ったけど、必要な長さだったんだ。アメリカにおいて「ヘテロがゲイと思われる」のは男性には最大の屈辱のようだけど、でも、それと置き換えても、竹中直人の「ヘン」振りは表し切れていませんでした。文化の相違だから仕方がないんだけどさ。女にモテるためにダンスを始めた男が、結局男とくっつく、ってオチは必要だったのか?
たぶん、踊りとかなんにも知らずに、リチャード・ギアとスーザン・サランドン演じる夫婦の物語、と思って見れば、なかなか良いのではないかと思います。でも、名香智子の「PARTNER」を読んでいると、ちょっと・・・。あ、「チャチャチャ」のところの曲は、「宝塚絢爛」でも使われていました。