きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「インファナル・アフェア 3」

2005年05月03日 | 映画
インファナル・アフェア III 終極無間

 三部作のラストです。練り上げた脚本に俳優の演技で傑作となった「1」、前作に比べると作品としてのパワーは落ちたものの、ウエシンことエリック・ツァン(似てるっしょ?)とアンソニー・ウォンとカリーナの熟練した演技に心を奪われた「2」と来て、最後はどうなるかと思いましたら・・・。そうねえ。キレイにオチをつけました、ってカンジかなあ。「1」を見てないと全然ワケがわからないでしょう。映画としても・・・、ちょっとテンポが緩いかなあ。緊迫感がちょい足りない。画面も作りすぎていうるような。「庶務課」の環境(実際ああなのか?)とか、段ボールを積み上げた資料室とか、やりすぎじゃないかなあ。過去と現在を行ったり来たりもわかりづらいっす。ただ、こういう展開だよなあ・・・、と思っていたのが最後に
ありゃ、
騙されていたのか

となりまして、一本取られたカンジにはなりました。そうか、この人はコッチだったのかあ!ってね。思い返すと伏線はあったんだけどね。ウマイと思いつつも、それさえもキレイに収めるため、って気がしなくもなく。
 一番アレなのは、私が「1」で良いと思ったところ、それはアンディが、この先ずっと周囲を騙し続けて生きていく、「『死』で終わる」より辛いこと、それこそがタイトルの「無限地獄」なんだな、というところが、結局アンディがソコから抜けだしちゃったことですね。それがテーマだと思っていたんだけどなあ。あと、死の直前だったとはいえ、トニーにも「仲間」ができたっていうのは、いらないんじゃない?「孤独に死んだ」ってところがキモなのに。
 「1」で使われた「絵」に繋がる部分は、それなりに興味深く見ました。トニーの腕の怪我の理由とか。役者陣ではアンディよりトニーより、エリック・ツァンが素晴らしかった。満開の笑顔なのに、底知れぬ「闇の顔」も同時に表現している。。部下が殺されるとわかっていても笑顔で差し出す。すべてを知り尽くした上で、残酷とは全く違った笑顔。こんな笑顔ができるなんて凄いなあ。今回アンディの敵役(笑)のレオン・ライの悪役顔も良かったですわ。チェン・ダオミンも胡乱で良かったなあ。ケリーも美人だし、ビジュアル的にはウハウハな作品でしたな。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする