藤間静波死刑囚ら3人死刑執行、初の氏名公表
法務省は7日、東京、大阪両拘置所で同日午前、殺人罪などで死刑が確定した藤間静波死刑囚(47)など3人の刑を執行したと発表した。
同省は、これまで死刑執行の事実と人数だけしか発表してこなかったが、犯罪被害者などから死刑執行に関する情報を公開すべきなどの声が高まっていたこと を受け、死刑囚の氏名や犯罪事実の概要、執行場所の公表に初めて踏み切った。死刑執行は今年8月23日に3人が執行されて以来で、鳩山法相が就任して初め て。国会会期中の執行は極めて異例。
死刑が執行されたのは、藤間死刑囚(東京拘置所)のほか、府川博樹(42)(同)と池本登(74)(大阪拘置所)の2死刑囚。
藤間死刑囚は神奈川県藤沢市などで1981年~82年、女子高生とその母親、妹を含む5人を殺害するなどした。府川死刑囚は99年、東京都江戸川区のア パートで無職の女性とその母を刺殺するなどした。池本死刑囚は85年6月、徳島県日和佐町(現美波町)で、隣人ら3人を猟銃で射殺するなどした。
死刑執行を巡っては、鳩山法相が今年9月、死刑執行を法相の署名なしに自動的に進める考えを提案。省内に勉強会を設け、制度の見直しに意欲を示してい た。鳩山法相は7日の衆院法務委員会で「死刑という非常に重い極刑が法に基づいて適正に粛々と行われているかどうかは、被害者あるいは国民が知り、理解す る必要がある」と、公表に踏み切った理由を述べた。
同省によると、死刑確定者は6日現在で107人いたが、この日の執行で104人となった。
(2007年12月7日13時26分 読売新聞)
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法務省が死刑執行に関し、今までは執行の事実すら公表して来なかったが、それを執行された死刑囚の氏名や犯罪事実などを公表するように方針転換したようで あり、12月7日に同省が公表したところによると、殺人罪などで死刑が確定していて同日午前、執行された死刑囚は、藤間静波(ふじませいは)(47)。府 川博樹(42)。池本登(74)の3人とのことである。
この方針転換は良いことであり、死刑判決を受けるような凶悪な事件を起こした者が、いつ死刑が執行されたのか知りたいもので、特に社会を震撼させるような 事件であった場合には国民の関心事の筈で、死刑囚の氏名や犯罪事実などを公表されれば、事件の記憶がよみがえり、「ようやく死刑になったのか」と思われる 方も多いことであろう。
特に被害者遺族であれば、犯人の死刑が確定しただけでは、裁判が終わっただけだとの思いしかないであろうから、死刑が執行されてこそ被害者の墓前に報告に 行けるのではないかと思う。もちろん死刑が執行されたとしても被害者が生き返る訳ではないが、被害者遺族にしてみれば、これで被害者も成仏出来るとの区切 りにもなるであろうし、そのためにも今回の法務省の方針転換は被害者遺族の感情に配慮したものであろうと思われる。
ところで、今回の執行された死刑囚の氏名や犯罪事実などを法務省が公表したことについて、いつものように 死刑廃止議員連盟などが執行を批判していたが、 今回は犯罪事実が公表されたことから、その驚くべき罪状を読んで、これでは死刑になっても仕方がないと思われる方がほとんどではなかろうか。
死刑廃止の向けて論議をするのは良いとしても、死刑制度がある現状のままでは執行を停止することなど出来る訳はなく、議員連盟は批判するだけでなく、執行 を停止する法を整備をすることを先にしなくてはならないし、それには国民世論の支持が必要だが、死刑制度は廃止した方が良いと考えている国民は少ないよう であるからして、難しいであろう。
さらに社民党の又市征治幹事長が今回の3人の死刑執行に強く抗議しているようだが、社民党が死刑に反対しているようでは、死刑制度をなおさら残すべきと思うし、いつ解党になってもおかしくない微少政党である社民党が何を言っても注目されないことは確かである。
又市幹事長は「今回の執行は、死刑制度の廃止に向かう世界の流れに逆行したものである。」と述べているが、社民党の言う世界とはどこを指すのか教えて欲し いものであり、今までの社民党の主張を聞いていると支那と北朝鮮のことだと何となく想像しているが、ではその二国で死刑制度の廃止に向けて流れが出来てい るのかと思えば、まったく正反対であり、公開処刑まで行われているそうで、これに対して社民党が何か言った記憶がないが、おかしいではないか。
世界の流れに逆行したものはダメだとなれば、憲法9条も流れに逆行していると思うが、その証左に憲法9条を自国の憲法に取り入れたいとする国がまったくないからであり、このような社民党の主張こそ世界の流れに逆行しているものと言わざるを得ない。
(2007/12/08)
http://www.election.ne.jp/10375/33568.html