(2002/10/31)
この記事は「今日のコラム」
国交正常化交渉は物別れ
としてHPに掲載されていたものです。
◆靖国神社に代わる慰霊施設を検討する懇談会が「設置提言」をするとのこと。中国に配慮?何で中国の顔色を伺うのか。建設必要ない。(2002.10.31)
◆国交正常化交渉が始まり北朝鮮は拉致問題は解決済みという認識をしたとのこと。まったく納得できない。これでは交渉中断しかない。(2002.10.29)
◆明日から日朝国交正常化交渉が開始。拉致や核開発問題等何ら解決していない。北は約束を反故にする常習犯であることを忘れるな。(2002.10.28)
◆モスクワの文化宮殿劇場占拠事件は特殊部隊が突入し、武装集団のほとんどを射殺したという。テロには屈しない。これが世界の常識。(2002.10.27)
◆横田めぐみさんの娘、キム・ヘギョンさんが涙を浮かべながらテレビ出演。面会を求める横田夫妻の気持ちを動揺させる北の謀略である。(2002.10.26)
◆朝日新聞が社説で「北朝鮮の金総書記の考え方は不可解だ」という。いまさら何をいうか。その北を擁護していたことを忘れているのか。(2002.10.25)
◆北朝鮮の核ミサイルの標的にされた日本。自衛隊には対抗手段はない。米国の核の傘なしで日本を守れるか。平和ボケから目覚めよ!(2002.10.23)
◆安部官房副長官の管氏と土井氏に「間抜け」発言。当然だ。2人が北工作員の釈放を要求し、拉致問題の解決を妨害した責任は明らか。(2002.10.22)
◆19日防衛庁で自衛隊殉職隊員追悼式が小泉首相らが参列して行われた。昭和25年の予備隊発足以来の殉職者は1726人に。合掌。(2002.10.20)
◆北朝鮮が、平壌宣言を反故にし核開発を認める。国交正常化交渉には、核開発の中止が条件だが北の言うことを信用してはいけない。(2002.10.19)
◆帰国した拉致被害者の言動は不可解。北に家族を残しているとは言え、他の被害者や事件のことは言わない。北に洗脳されているか。(2002.10.17)
◆拉致被害者5名が24年ぶりに帰国。拉致問題の解明は始まったばかり。正常化交渉はまだ先の話。人権問題に熱心な団体は沈黙?。(2002.10.16)
◆社民党の土井党首が拉致事件で謝罪。朝日新聞は「社民党苦境」との記事を掲載。親朝派の朝日自身も苦境ではないのか。謝罪せよ。(2002.10.14)
◆拉致事件で、社民党は朝鮮労働党に抗議。政府が拉致を認定しても疑惑に過ぎないと言っていた。友党関係をやめるのか。わざとらしい。(2002.10.13)
◆有事法制なき日本の危機をリアルに描いた映画「宣戦布告」が公開。この映画の製作を妨害した親朝の政治家がいたとのこと。野中か?。(2002.10.11)
◆田嶋陽子議員が社民党を離党。朝鮮労働党と友党であることを知らなかった?社民党がどんな党だか知らずに議員になったのですか。(2002.10.10
◆社民党のHPに掲載されていた「拉致は創作」との北川広和氏の論文を削除。党の見解ではないと弁解しているが、また嘘をついている。(2002.10.07)
◆評論集「親日派のための弁明」の著者である金完燮が来日し、日本の反日教育に驚く。その教育をしている反日日本人を許せない。(2002.10.05)
◆拉致被害者の安否確認に行った調査団が帰国。北朝鮮のあまりも誠意のない態度に国民の怒りは高まっている。弱腰外交の犠牲者だ。(2002.10.04)
◆拉致問題を長年にわたり追求していたのは産経新聞だけ。北が拉致を認めると他のマスコミも政府批判を開始。自分自身を批判せよ。(2002.10..02)
◆李登輝氏の来日に貢献した衛藤元防衛庁長官が、台湾の陳水扁総統から最高位の勲章「中華民国大綬景星勲章」を授与。喜ばしい。(2002.10.01)
この記事は
「2行で書く今日の主張 」としてHPに掲載されていたものです。
なお、作成した各月の分をまとめて当該月の最終作成日に登録しています。
~明日にでも起こりうる有事法制なき日本の危機~
10月5日から、有事法制なき日本の危機を描いたリアル・シュミレーション映画「宣戦布告」が公開された。この映画は麻生幾著の同名の小説を映画化したもので、私はその小説を読んでいるが、フィクションとは思えない、リアルさと緊迫感があり、繰り返して読んでしまい、是非、この小説を映画化して貰いたいと思っていた。それが今回、石侍露堂監督により3年の歳月をかけて映画化されたことは大変嬉しい事である。
映画は、国籍不明の潜水艦が原発銀座である敦賀半島の海岸で座礁し、北朝鮮の武装工作員が上陸し、姿を消したことから始まる。通報を受けた福井県警は機動隊を出動させ、潜水艦の内部を調査すると、数丁の銃器と銃殺された乗組員の死体が発見され、その他の遺留品から北朝鮮の潜水艦であることが明らかになる。映画では北東人民共和国となっているが、北朝鮮であることは誰が見ても分かるだろう。まもなく付近の検索によって潜水艦の乗組員と思われる男1人が確保されるが、その供述から、侵入したのは、軍事組織である偵察局所属の11名で、ロケット砲、重機関銃、手榴弾などで武装していることが判明した。
警察庁長官は、侵入したのは特殊部隊の可能性があるとして、防衛庁の協力が必要との意見を出すが、政府は、「自衛隊出動は時期尚早」として、警察の特殊部隊SAT投入した。SAT隊員からの「敵・工作員は発見次第射殺せよと命令を出してもらわないと、隊員の安全が確保出来ない」との意見具申から、福井県警本部長から射殺命令が発令され、SATの作戦行動が開始される。しかし、諸橋総理(古谷一行)は、“上陸ゲリラに射殺命令”という新聞のスクープ記事を見て、射殺命令の撤回を現地対策本部に向けて発した。まさにその命令が、SAT隊員に届いた時、山中に潜んでいる武装工作員を発見し、自動小銃の照準を合わせていた時であった。その瞬間、射殺命令解除が悲劇を呼び、武装工作員がSAT隊員に向けてロケット砲を発射し、隊員は両足を吹き飛ばされて、小隊長の腕の中で、胸のポケットに入れていた、愛妻と幼い我が子の写真を見ながら殉職する。
警察はSAT部隊の撤退を命じ、総理に自衛隊の出動を要請した。「しかし、自衛隊を動かせば、北に『宣戦布告』したことになる」との外務大臣の意見や有事法制がないため、自衛隊を出動させても十分な活動ができないとの意見など、様々な意見が交わされていたが、日本国憲法の解釈や関係省庁の縄張り、野党の反対などもありなかなか結論は出ない。そこへ、民宿を営む夫婦の射殺死体が発見されたとのニュースが入る。それでも、自衛隊を出動させるか否かの決断を迷う総理は、内閣情報調査室長(夏八木 勲)に意見を求めると「自衛隊の最高指揮官は、総理あなただと言うことだ。決定するのはあなたしかいないと言うことだ。それがイエスであれノーであれ、私はその決定に従います」と言うと、総理はひとりで官邸執務室に籠もり悩むことになる。原作では、妻から「どうせ行くも地獄、帰るも地獄でしょ。だったら前に進むしかないじゃないですか」と言われたことが自衛隊を出動させる決断になっており、思わずニヤリとさせられる。
閣議で自衛隊に治安出動命令を発することが決定されるが、総理は、こちらからの先制攻撃はしないという姿勢は崩さなかった。
治安出動命令を受けた自衛隊は、作戦計画を作成するが、原作(下巻44ページ)には
治安出動の関する作戦計画
作戦暗号「はぎ」
1 陸上自衛隊
* 出動部隊 三個普通科連隊、後方支援連隊、戦車など1個師団、中部方面航空隊 関西地区弾薬補給所、自衛隊阪神病院
* 出動隊員 普通科部隊隊員を始め、医官と看護婦など支援要員を含めた6千2百名
* 出動車両 九六式装甲車十五台や八七式偵察警戒車を始めとする千二百台
* 航空部隊 第五対戦車ヘリコプター隊十機を含めたヘリコプター八十機
2 海上自衛隊
* 出動隊員 海上自衛隊隊員二千五百名
* 出動部隊 護衛艦十四隻 潜水艦四隻
* 舞鶴地方隊 第二護衛隊の護衛艦3隻 第三一護衛隊の護衛艦3隻
* 自衛艦隊 第三護衛隊群第三護衛隊、第七護衛隊及び第六三護衛隊の護衛艦8隻
* 潜水艦隊 第一潜水隊群の第一潜水隊と第五潜水隊四隻
* 航空部隊 哨戒機Pー3C
と書かれている。この映画が自衛隊の協力をまったく得られなかったとのことで、もし自衛隊の協力が得られたならば、この出動場面が一番迫力がある見せ場になったことであろう。
SAT隊員に代わり出動した陸上自衛隊の普通科連隊の小銃小隊は、敦賀半島の山中で武装工作員の検索を行っていたが、武器の使用が制限されている中、トンネル内で武装工作員と遭遇し、無線で応戦の許可を問うも、上官からの返答がなく、応戦しないまま自衛隊員たちは次々と倒れ戦死する。
陸上自衛隊普通科連隊の連隊指揮所では連隊長と防衛庁・防衛局員が武器の使用を巡って対立し、防衛局員は作戦の一時停止を進言し、総理官邸の危機管理センターでも、武器の使用を巡る法令の解釈について不毛な議論をしていたが、その間にも現場では、自衛隊員たちが次々と倒れていく。普通科連隊の連隊長は、多くの部下が戦死しているのに、決断しない政府や法令の解釈を無視して、ついに各隊員に小銃及び手榴弾の使用を許可し、対戦車ヘリコプター・コブラの出動命令を出す。炭焼小屋に潜んでいた武装工作員は、対戦車ヘリコプターのバルカン砲で殲滅される。大量の火薬を使ったそのシーンは圧巻である。
そのころ、自衛隊の出動は「宣戦布告」になるとの外務大臣の進言が現実となり、北朝鮮は核ミサイル発射体勢に入り、アメリカ太平洋艦隊が出動し、韓国は戒厳令を布告、支那はデフコンをレベル1として、ミサイル駆逐艦とフリゲート艦を出動。フィリピン、カンボジア、ベトナムなど各国が戦闘態勢をとる。しかし、突然、北朝鮮は核ミサイル発射体勢を解除する。それは、北朝鮮の工作員に「アメリカが北の首脳部を爆撃する」というニセ情報を内閣情報調査室が流した事からであり事態は沈静化する。
日本武道館で行われた追悼式で、新聞記者から、「たった1隻の潜水艦で、アジア全体が緊迫し、首相が辞任するまでに追い込まれるなど、この国は異常だと思いませんか」と問われた諸橋総理は、「この国が異常だと思っているのは、君だけじゃない」と話して映画は終わる。
以上がこの映画のあらすじだが、あとは北朝鮮の工作員に対する警視庁公安部との息詰まる対決なども描かれている。
映画が終り、タイトルバックが流れ出しても、ほぼ満員の館内は静かで、席を立つ人もなく、おそらく、多くの方は、この映画のようなことが、現実に起こりうることであり、その時に果たして政府や、この日本が対応できるかどうか考えさせられたのではないかと思う。
SAT隊員が武装工作員が発射したロケット砲の直撃を受け両足を吹き飛ばされて、小隊長の腕の中で、胸のポケットに入れていた、愛妻と幼い我が子の写真を見ながら殉職する場面や、総理が自衛隊の出動を決断する場面、テント内に安置されていた武装工作員の遺体を自衛隊員が敬礼をした後に運び出す場面などに思わずジーンとし、涙を流してしまった。有事法制がなく、いやあったとしても、映画のように警察官、自衛隊員に多数の犠牲者が出ることを、覚悟しておかなければなるまい。
石侍露堂監督は有事法制について「日本が独立国家として成り立つために、有事法制は必要です。現在、国会で論議されている法案の内容は十分なものではないと思っています。反対する人たちは、個人の自由や財産が制限されると言ったりしていますが、攻めてくる敵が自由や財産を保障してくれると本当に思っているんでしょうか?『国』を守るとか『愛国心』というと、偏った見方に捉える傾向にありますが、国や社会の共同体に一員として、所属するコミニュティ-に対して奉仕するのは当然のことでしょう。今の日本で『国のために犠牲になる』なんて言えば、白い目で見られてしまいますが、ボランティアという言葉が『志願兵』から来た言葉だということを良く吟味してみると、国が犠牲を強いるのではなく、国(共同体)のために、自ら進んで犠牲となる国民を持つ国家は幸せだということになるのではないでしょうか」とインタビュ-に答えている。
有事法制に反対する人は、この映画を是非観賞して欲しい。たかが映画とは思えないリアルさで有事法制なき日本の危機を描いているからであり、それでも、この法制に反対するのは、攻めてくる敵は自由や財産を保障してくれると思っているのであろう。この映画と同じことが隣国の韓国で起きており、その時も多くの韓国軍の兵士が戦死していることは記憶に新しい。
この映画を作成するにあたり、自衛隊の協力が不可欠であったが、石侍露堂監督の話によると、「政治に影響が出る」「防衛庁事務次官がスパイであるとの設定」「自衛隊員が死ぬのは良くない」等の理由から得られなかったとのことである。自衛隊は、このあまりもリアルな映画の製作に協力して、マスコミや世論の批判が怖かったのであろうか。自衛隊が製作に協力していれば、さらなるリアルさと、迫力ある映像で迫る日本の危機が描かれたことであろう。残念でたまらない。
北朝鮮の金正日総書記は9月17日の日朝首脳会談の席上で、武装工作船による工作活動はやめると言っているが信用できないし、今後も、この映画のような潜水艦による工作活動は続けるであろうことが予想される。
久しぶりに感動する良い映画を見た。石侍露堂監督始めスタッフの皆さんありがとう。また出演した皆さんありがとう。そして、なるべく早くDVDディスクを発売して頂きたい思う。
(2002/10/07)
この記事は「私の主張」第145号
「映画『宣戦布告』を鑑賞して」
~明日にでも起こりうる有事法制なき日本の危機~
としてHPに掲載されていたものです。