海自帰国行事欠席の首相 みなさんに花を持たせるため
福田康夫首相は4日の参院外交防衛委員会で、海上自衛隊のインド洋派遣部隊の帰国行事に出席しなかった理由について「他の出席者に花を持たせるため」と説明、苦しい"言い訳"に委員会室は失笑に包まれた。
「官房長官も防衛相も行かれ、民主党の方も、与党の皆さんもたくさん参って歓迎の意は十分尽くされでいた。皆さんに花を持たせるってこともあるじゃないですか」
11月23日の補給艦「ときわ」の帰国行事を欠席した理由について民主党の白真勲氏に尋ねられた首相はこう答弁した。
首相周辺は「行く気はあった」というが、防衛省幹部は「11月28日の栄誉礼拒否といい、首相が自衛隊をどう思っているのか分からない」と失望感をあらわにした。
2007/12/05
産経新聞(ネット上のソースなし)
(引用終了)
福田内閣の支持率はそれほど低くはないようだが、何を考えているのはイマイチよく分からず、また指導力を発揮しているような様子もない福田総理を見ている と、日本の舵取りを安心して任すことが本当に出来るのか疑問に感じることばかりである。安倍前総理の時には凄まじい批判を繰り返していた偏向マスコミだっ たが、福田内閣になった途端、手のひらを返すように批判が収まってしまったのは、偏向マスコミにとって福田総理は都合の良い総理大臣だと思っているに他な らない。
内閣総理大臣として、当然なすべきことをしなければ批判すべきなのに、それをしないのは偏向マスコミにとって、なすべきことではないと思っているからであ り、それは11月23日に、東京・晴海ふ頭においてテロ対策特別措置法の失効に伴い、給油活動を終えてインド洋から撤収した海上自衛隊の補給艦「ときわ」 の帰国行事に福田総理が出席しなかったことを何ら批判していないことである。
福田総理は自衛隊の最高指揮官であり、その自覚があるならば、帰国行事に出席して、厳しい任務を終えた隊員の労をねぎらうべきであったろうし、それを敢え てしなかったのは、その自覚すらないことになる訳で、また11月28日に防衛省で行われた自衛隊高級幹部会同の際に栄誉礼を拒否したとのことであり、これ は、最高指揮官として自衛隊から敬意を示されたくないとの意思表示であって、自衛隊を侮辱するものではなかろうか。
12月4日の参院外交防衛委員会で、福田総理は帰国行事に出席しなかった理由を「官房長官も防衛相も行かれ、民主党の方も、与党の皆さんもたくさん参って 歓迎の意は十分尽くされでいた。皆さんに花を持たせるってこともあるじゃないですか」と述べたそうであり、官房長官や防衛相が出席するのと自衛隊の最高指 揮官として総理大臣が出席するのではまったく意味が違うこと位は分からないのかと言いたくなるが、これでは、防衛省幹部が福田総理が自衛隊についてどのよ うに思っているのか分からないと失望感をあらわすのは当然であろう。
自衛隊の最高指揮官として自覚がなかったのが、阪神大震災の時の村山総理であったことは、誰もが認めることであろうし、それは自衛隊を嫌う政治信条から決断すら出来なかったことから多くの犠牲者を出してしまったからである。
福田内閣になってから大きな災害もなく、福田総理が自衛隊の最高指揮官として重大な決断をしなければならない事態は今のところ起きていないが、自衛隊側か ら何を考えいるか良く分からない総理として失望感があることは決して良いことではなく、決断するのは総理しかないとの事態になった時、果たして自衛隊との 意思疎通がうまく行くか疑問であり、何となく不安を覚えているのは私だけであろうか。
(2007/12/06)
写真:任務を終えて帰国した補給艦「ときわ」の隊員たち