日韓共同開催によるW杯で高まった友好ム-ドを韓国政府は自分勝手な言い分で壊そうとしている。それは、国際的にも定着している日本海の名称を「東海」に変更せよとの主張であり、このままでは、世界地図から日本海の名称が消えるかも知れない。
北極海のように世界のどの国からみても北の方向にある海では、その名称には異論はないであろう。しかし、韓国が、黄海を「西海」、東シナ海を「南海」と呼ぶのは自由だが、「自国から見て東にあるから東海に変更しろ」では、沿岸国である日本、ロシアにとっては東にある海ではないからして、沿岸国に一つにすぎない韓国の主張を受け入れることは絶対に出来ない。また韓国は、東シナ海を「南海」に変更せよと中国や国際水路機関(IHO、本部・モナコ)に対して、要求をしているとは聞いていないが、わが国だけに理不尽な要求をして来ているのである。
日本海の呼称は、17世紀初頭、イタリア人宣教師が作った世界地図に登場し、18世紀以降は「日本海」の名称が定着している。明治38年2月(1905年)に島根県告示によって日本領に編入されていた竹島を、昭和27年に韓国の李承晩大統領(当時)が、いわゆる李ラインを引いて勝手に韓国側に編入し、今では沿岸警備隊などを常駐させ、実行支配をしている。おそらく、韓国は、この竹島が日本海に浮かぶ島であることを払拭させるために、東海という世界のどこにでもあるような名前にしてしまえば、分からないであろうと思い呼称名の変更を求めているのであろう。まったくもって韓国の要求には腹が立つことばかりである。
韓国は試合に勝つためにW杯で審判を買収したように、あらゆる手を使って、国際水路機関(IHO)に日本海を「東海」と改称するように働きかけをするであろう。外務省もIHOに抗議はしているようであるが、国際水路機関(IHO)に加盟している72ヶ国の過半数が賛成すれば、「日本海」の名称が消える事態になるおそれがある。
18世紀から定着している「日本海」の名称を私たち日本人は守らなければらないのに、朝日新聞は、国に名前がついていたのでは堪え難いであろうから「青海」とするもの一案だとの記事を掲載していたが、なぜ朝日は韓国に迎合するような記事を掲載し、韓国に褒められたいのであろうか。
韓国の要求が通れば、すでにわが国には東海という地名があるので、混乱を招くことになることは間違いないし、日露戦争の際に東郷元帥がロシアのバルチック艦隊を撃滅した「日本海大海戦」が「東海大海戦」となってしまう訳で、これでは名古屋の沖合で大海戦が行われたのかと思う人も出てくるであろう。
日本政府は、この問題で毅然とした姿勢で対応しなければ、韓国にやられっぱなしになりかねないし、次は中国から「日本の一地方にすぎない中国地方に、中国という名前を付けているなどけしからん」と呼称名の変更要求が来るかも知れない。
(2002/08/30)
この記事は「私の主張」第137号
「『日本海』の呼称名変更を求める韓国政府」
~ 韓国の理不尽な要求は断固拒否せよ~
としてHPに掲載されていたものです。