
61回目の終戦記念日を迎えた蝉時雨の靖国神社は早朝から多くの参拝者で混雑した。昨年は20万5000人の参拝者があり、神門から拝殿まで1時間程掛かる状態であったが、今年は、少し早めに自宅を出て、午前9時前には靖国に着いたことから、すぐ拝殿の前で、わが国の礎となられた英霊達に感謝を申し上げた。
小泉総理は午前7時40分に靖国神社に到着し、参拝したとのことで、総理の参拝を待ち望んで拝殿前に集まっていた人々から大きな拍手と感謝の声が上がったとのことだが、なぜか「参拝は憲法違反だ」と叫ぶ声もあったと言う。このように参拝反対を叫ぶ人は何のために靖国神社に来ているのであろうか。参拝している方のほとんどが小泉総理の参拝を支持しているとは思わないが、総理大臣であれ、一国民であれ、英霊達の御霊をお慰めするために靖国参拝することは個人の自由であり、誰かから強制されることでもなく、また誰かに強制することもないのであるからして、まして靖国神社に来たこともなく、英霊達に感謝する気持ちもない連中からとやかく言われることはないだろう。
今年は国立戦没者追悼施設として、その拡充が検討されている千鳥ヶ淵戦没者墓苑の様子も見るために、少し早めに出かけた訳であるが、その千鳥ヶ淵墓苑では午前中は日蓮宗の主催による戦没者への法要が行われており、「一般の方も自由に参加して下さい」と書かれてあったものの、一般の方と思われる方は極めて少なく、午前9時30分頃で大体200人程度であったと思う。参拝者で混雑している靖国を見た後であったことから随分閑散としていると感じた。
まして終戦記念日の8月15日であれば千鳥ヶ淵墓苑は参拝者で最も混雑している筈であるが、それが閑散としているのであるから、ここを国立戦没者追悼施設として拡充したとしても、参拝者が増加するかどうかは疑問であり、私のように靖国神社の近くにあるので、どんな様子か見に行く人はいるかも知れない。千鳥ヶ淵墓苑の拡充を中止し、靖国から離れた所に国立追悼施設を建設したとしたら参拝する者は特殊な思想を持った者に限られてしまうであろうし、戦没者の遺族であっても、今回も小泉総理の靖国参拝に反対する声明を出した日本共産党系の平和遺族会だけであろう。
正午の時報を合図に行われる黙祷のために靖国神社に戻ったが、その時には参拝者の列の最後尾は神門の所まで伸びており、昨年と同様に混雑していた。神門の所には参拝者数の確認のために靖国神社の方であろうか、手に計数器を持ってカウントしていたが、昨年を上回るであろうと予想されている参拝者を数えるのは大変であったであろう。

毎日新聞によると15日に靖国神社参拝に訪れた人は昨年を上回る約25万8000人に上ったと言う。支那や韓国の恫喝に屈しなかった小泉総理への支持もあるかも知れないが、偏向マスコミが騒げば騒ぐ程参拝者が増えることは面白い現象であり、次期総理には靖国参拝をしないことを明言している政治家になって貰いたいと思っている偏向マスコミの作る反靖国の世論誘導は破綻したと言えるだろう。
(2006/08/16)
この記事は「私の主張」第257号
平成18年8月15日蝉時雨の靖国神社
~比較にならない靖国神社と千鳥ヶ淵戦没者墓苑の参拝者数~
としてHPに掲載されていたものです。