きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「第15回日本バレエフェスティバル」

2005年08月06日 | バレエ・ダンス
「海賊」橘るみ、トレウバエフ
トレウバエフが代役だったこともあり、二人で踊っているところがちょっとちぐはぐ。ソロでは、橘さんは手足を伸ばしきって心地いい。トレウバエフは悪くはないが、決定的に「華」がない。

「コッペリア」志賀育恵、小林洋壱
ちょっと地味だけど、品良くまとまっている。ゆったりとしたドリーブの音楽にうまく乗っている。

「ドン・キホーテ」佐藤朱美、菊池研
菊池さんは正月に見たときより脚がほっそりしてるように思うのはタイツの色のせい?それでも、上半身にボリュームがあるかな(特に顔)とか思っていたけど、踊り出すと全然気にならない。ジャンプに爽快感があり、カッコつけの決めポーズが板に付いている。ガラらしく華やかな雰囲気が良い。佐藤さんも赤い衣装が似合い、こちらも華やかな雰囲気。決めポーズの間がとても良いです。回転はシングルだけど速い。二人の息も合っていました。

「ラ・バヤデール」島田衣子、小嶋直也
小嶋さんの踊りを見るのは久しぶり(もしかして新国できる前の「白鳥」以来かも)。ノーブルで、ポーズの一つ一つが美しい。前に見て気になっていた演技の部分も格段に良くなっていた。体力的には、もう厳しいのかなあ。島田さんは上半身、特に腕の動きが美しい。「白」が似合っている。

「ロメオとジュリエット」志賀三佐枝、山本隆之
志賀さんは可憐で可愛らしく、なおかつ美しかった。マクミラン独特の振付も完全に消化し、体重を感じさせない、音楽の中を漂うような軽やかな動きだった。もっといろんな演目を見ておけば良かったなあ。山本さんも役に入り込んでいて、「踊り」ではなく「物語の一遍」になっていました。カーテンコールの時、志賀さんを置いて山本さんが引っ込んじゃった!と思ったら花束を持って再登場。志賀さんに渡していました。

「海賊 パ・デスクラヴ」チェルネンコ、マトヴィエンコ
マトヴィエンコが茶目っ気たっぷりの演技で会場を沸かせていました。大きい体を存分に生かし、勢いがある踊り。技術面でも安定感がありました。チェルネンコは体格的にマトヴィエンコと釣り合っていて良いと思うのですが、なにかが足りないような。マトヴィエンコの演技に対して、素で踊りすぎているのかな?

「ゴパック」岩田守弘
キャ~~ッ!ステキ!!!高い高いジャンプが大迫力。グワーーーーって勢いがイイですよねえ。短い演目ですが印象に残りますよね。

「プルースト 囚われの女」ラカッラ、ピエール
あらすじはすっかり忘れてしまったけど、白い世界の中を漂っているようで美しかったです。ラカッラの脚はやっぱりキレイだなあ。最後に落ちてくる布、顔面直撃だけど痛くないのかなあ。

「ジゼル」島添亮子、テューズリー
島添さんは、空気に溶け込んでいました。それでいてアルブレヒトに対する感情は紛れもなく「人間」。もうちょっと長く見ていたかった。テューズリーはサポートに徹していたようで、特に良いと思うところはなかった。

「若者と死」ザハロワ、ゼレンスキー
今回の公演に行こうと思ったのは、ナマの「若者の死」を見たくなったから。カルフーニ&ブロエックスを見てるから、ロシア・ペアでは絶対「違う~~」と思うだろうけど、それでもナマが見たかったの。予想通りというか、本当に全然違う作品でした。プティじゃないし。動きも「振付をなぞっています」ってカンジだし。第一、ゼレンスキーがアレだけで死ぬか~?あの柱を叩き壊して部屋を出て行く方が似合うよなあ。全体的に「死」なんか微塵も感じない。でもこれだけ違うとかえって爽快かも。ザハロワは思っていたより良かった。こういう「生臭い女」の方が「お姫様」より合っているんじゃないかなあ。


「日本」と冠するわりには、日本人以外が多い気がする。牧さんところの「ブラボー隊」も、あれだけうるさく声を出すのなら、出演者均等に声をかけていただけないだろうか。
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