きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「オペラ座の怪人」劇団四季(2016年8月)<千秋楽含む>

2016年08月21日 | 劇団四季
上手くまとめられないので垂れ流します。
重複ご容赦。


なんと!
千秋楽が取れました!
あわせて前日2公演を見てきました。


キャスボ!


キヨミチが超キヨミチ。
パワフルなドラゴンボイス。
高音もクリアに力強く出ている。
ファントム像は一周して戻った!
手を触れないように大事にしてきた宝物を、
他人の出現で手に入れてしまった。
偏執的で濃くて独りよがりの純愛。
ひゃっほーい!
なんてキヨミチらしい!

好きな人を傷つけるような状態に自分をどんどん追い込んで、
こんなことをしたら言ったら嫌われるのがわかっているのに、
そうせざるを得なくて、
どんどん絶望に落ちて行く。
そこまでを含めてクリスが気持ちを汲んでくれて、
それがわかって、
孤独だけど暖かい闇に消えて行く。
超納得!!

ファントムの慟哭は切ないけど、
でも、これでいいんだ、
と、なぜだか納得ができた。

怪人の気持ちに涙しつつも、
キヨミチの歌声に浸れる幸福感で
ニマニマ笑いが止まらない!

不器用さが切ないけど、可愛い。
私は好きだけど、
このファントムがダメな人がいるのもよくわかる。
邪道すぎよね。

地獄の底で愛しい人の名を唱え至福に酔う、
そんな役が似合う役者が好きなんだな。
キヨミチもリカちゃんも、そこは同じなの。
(キヨミチとリカちゃんは地獄行きを承知している。
 スンラさんは愛に目がくらんでそこが地獄であることに気付いていない。
 って、かんじ!)
*これは、芝ファントムが自分のカラーに役を引き寄せているのではなく、
 私が勝手に見出しているだけです。
 当分JCSの上演は無さそうだし、
 上演があっても新ユダかもしれない。
 ユダに近いものを四季のレパートリーで見れて良かった。

ドンファン後お着替えして地下に現れるクリス。
舞台的に衣装替えが必要なのはわかるけど、
芝ファントムを見ると「結婚式をしないと手を出せないのかなー」と思ったり。
醜い天才でも、(当時の)倫理観から抜け出せないのね。
コクトー版美女と野獣もそうだけど
「神の前で誓い結婚」というのが重要なのよね。
んで、神といえば神の子の神永さんの顔が浮かぶ四季ループ。
そして私の妄想を吹き飛ばすLND設定。

MOTNの芝ファントム、
クリスティーヌに向ける愛情が純粋で、とても暖かかった。
愛おしくてたまらない、でも触れられない、
偏執さ変態さ皆無の、素直な愛だった。
じんわりきたよ。
「この運命には従わねばならぬ」って、達観していたのにね。
クリスに対面して変わっちゃったのよね。
ここが普通の男性っぽいから殺人鬼になるのがわかりづらく、
ファントム像がぶれているように見えるかも。
ファンは積極的に埋めて行くから納得しちゃうけどね。

キヨミチがこんなにファントムが似合うと思わなかったし(欲目だけどさ!)、
喉が保つとは思わなかったよ!
出演期間中でどんどん高音が出てきたし、
喉に負担をかけない歌い方なのもわかったし、
進化するキヨミチ、すごいわ偉いわ!
キヨミチがこんなに歌う役はしばらくないよねー。
寂しい。



久保クリス、ファントムが仮面を取るまでは
音楽の天使は父からの贈り物だとかなり本気で信じていて、
怪人の素顔を見て「ないわーっ!」と思ったけど、
心の奥底では惹かれていて、
でも自分の愛情が彼を破滅させるのをなんとなく感じて、
だから彼から遠ざかろうとしていたけど、
離れられなかった。みたいな?
彼の声が幻聴で聞こえてくるぐらい、彼から逃れられない。
愛情は、男性へのか、芸術家へのか、あるいは父に重なる家族愛か。
どれかはハッキリしない。
でも、全ての感情を切り分けるのは無理だよね。
だから今日は、玉の輿に目が眩んでファントムを切り捨てた、には全然見えなかった。

そう、今日はファントムとクリスが心の奥底で繋がっているのがわかった。
ラウルとの二股ではなく、彼への愛情とは違う部分で結ばれている。
ファントムもそれがわかったからこそ、
クリスが置いていった彼女の心をしっかり抱きしめ、
消えていったんじゃないかな。

7月の芝ファントムvs久保クリスは、
最終ラウンドが魂のガチンコ勝負で、
そこでお互いの気持ちが充分わかって納得したので全て終了、
ってかんじだったけど、
今回は最初から久保クリスが
音楽(芸術)面とファントムを父に重ねる家族愛とで
最初からファントムに惹かれている、あるいは捕らわれている。
ラウルに向ける愛情とは違った感情。
ファントムは愛に慣れていないので、
どの愛をクリスから与えられたいのかがわかっていないような?
んで、結局は一番大きい愛を抱えて消えていくような??
愛に区切りはない??


北澤ラウルも熱かったよ!

コーラスガールちゃん達、クリスに優しいよね。
「大成功じゃない!」って
嬉しそうにクリスに声をかけているのが二階席まで聞こえた。
公演が中止になるより、そりゃいいだろうけど、
もしかして給料は出演回数制?とか思う捻くれ者でごめん。

芝ファントムと早水マダムだと、なんだか共犯関係のようで、
ファントムの最初の殺人ってマダム絡みだったりするのかな、と、ついつい妄想。
意識してやったのではなく、
正当防衛的な事故的なかんじで、
マダムはその負い目があるんじゃないか?


特別カテコ。
クリスとラウルでAll I ask of youを少し。
ファントムがMOTN。
支配人sがカルロッタに向かいプリマドンナ。
ピアンジ、メグ、マダムが加わりマスカレード。
最後に全員でマスカレードを歌い踊る。

キヨミチの踊りが見られるなんて!
さすがに皆さまより傾斜角度が緩い。
でも嬉しい!
そのあとは出演者によるご挨拶。
支配人sが明日で千秋楽。この劇場もお終い。
北澤さんが次は名駅南、これからもよろしく!
で幕。

賀山さんは、20日マチネは淀みなく挨拶できたけど
20日夜は名古屋劇場での作品数が飛び、なかなか先に進めない。
北澤さんなどに助けを求めるも誰も出てこない!
なんとか自力で思い出す。
千秋楽はそのトラウマか、作品数の前で噛む。
「本日8月21日をもちまして新名古屋ミュージカル劇場は、閉、へい、え~」
(終、しゅう、、、だったかも?)
千秋楽の緊張感がほぐれ劇場内はほんわかムードに。


キヨミチが一人で出てくるのも何度か。
さすがにファントム〆は無かったね。


千秋楽を伝える記事。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160821-00000011-mantan-ent
<新名古屋ミュージカル劇場>17年の歴史に幕 カーテンコール12回、ファンら名残惜しむ


劇場前。


劇場内。
名古屋ファントム出演者からのサインとメッセージ。




20日夜公演の配役表は入場時に全員手渡し。


会員限定配布のメッセージカードは
飛び出す絵本系。






ファンからの写真で作ったアート。



【配役】
オペラ座の怪人:芝 清道
クリスティーヌ・ダーエ:久保佳那子
ラウル・シャニュイ子爵 北澤裕輔
カルロッタ・ジュディチェルリ:河村 彩
メグ・ジリー:中里美喜
マダム・ジリー:早水小夜子
ムッシュー・アンドレ:賀山祐介
ムッシュー・フィルマン:平良交一
ウバルド・ピアンジ:永井崇多宏
ブケー橋元聖地

【男性アンサンブル】
佐藤圭一
飯泉佳一
林 和男
鈴木 周
佐々木 純
吉田功太郎
新井 克
松永隆志
日浦眞矩

【女性アンサンブル】
本井亜弥
干場綾子
土居愛実
杉山由衣
平木萌子
盧 エリ
川口侑花
松岡ゆめ
羽田沙織
久田沙季
小田島礼奈
徳永真理絵
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