きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「こうもり」湯川麻美子&山本隆之&八幡顕光/新国立劇場バレエ団

2006年05月28日 | バレエ・ダンス
 本日は4階最後列。ちょっと失敗。1幕のヨハンが飛び立つところが見切れちゃうのよ。それに、湯川さんの脚を堪能するなら前方席の方が良かったなあ。もっと近くで見れば良かったと大後悔。私は湯川さんの脚が好きなのよーーー。

 湯川さんのベラ。1幕前半は、「生活に追われている主婦」ってカンジかな。こういう人は身近にいそうだ。ウルリックの冗談も3回目は聞き飽きたのかしら。寝間着の時はヤル気まんまん。でも振られちゃうのよね。この辺り、生活感があったので、後半との対比がクッキリでした。ウルリックにそそのかされて、だんだんその気になっていくところが楽しい。そして、ビスチェでございますよ。脚のラインが綺麗ですねーーー。一階で見たら、もっと美しく感じただろうなあ。動きもクリアでした。ビスチェも良いけど、最後の黒いドレスも美しかったです~。踊りとしては監獄のあたりが良かったな。解説に寄れば、「妻の魅力に夫が屈服する」なんだけど、それが、力任せで屈服させるのではなく、内面から滲み出てくる美しさ・優しさ・穏やかさを、夫が再確認するっていうのかなあ。外見の「女の魅力」だけではなく、もっと根本的な部分をわかりあったような、そんなふうに思いました。だから、最後のハッピーエンド感も増したような。

 山本さんのヨハン。1幕前半で妻を拒絶するところは、ちょっと王子が入っているかな、と思いました。優雅で素敵だけれど、ヨハンとは違うような、と。でも、こうもりの羽をつけてからがねーーーー。
この男(ヨハンね)
ムカツクーーー
ってぐらい、浮かれヤロウでした(笑)あ~、遊びに行くのがそんなに楽しいのねえ。その変わり振りが、なんというか、微笑ましくも腹立たしい(注:あくまでもヨハンとしてね)。黒い衣装も似合っていたし、黒燕尾服もバッチリでしたよ。プティの脚技も綺麗でした。あ、口パクだけは、「もうちょっと頑張りましょう」でした。
 八幡さんのウルリックには、ヤラれましたよ。チャップリンというよりは浅草六区なんですが、どこからどうみても、隙無く、喜劇役者でした。すごいなーーー。握手の腕を振りすぎるなど、どこを取っても様になっている。えーと、えーと、コアなたとえで言えば、エマー・エージェンシーみたいな。その雰囲気を壊さないまま、あの小刻みなステップで踊るんだからねえ。ビックリです。小嶋さんのウルリックは大人でしたが、八幡さんのウルリックはオヤジでした。素晴らしい芸でした。
 他は、前回とだいたい同じような印象。トレウバエフは踊りまくり。美術が良いなあ。 
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