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きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「アンチヴァイラル」

2013年05月25日 | 映画
近未来。
病気になったセレブは体内の病原菌を売り、
ファンはそれを買い、体内に入れ、感染し
セレブとの一体感を味わうことが流行していた。

病原菌は「技師」の操作で他者へ感染しない。
それは、社会混乱をおこさないのと同時に
身体に入ったウィルスはセレブと自分だけのもの、
という喜びにも繋がる。

ウィルスは高値で売買されるため
技師の一人は自家培養、
すなわち、自分も(仕事中こっそり)感染し
自分の体内からウィルスを取り出し、
それを肉屋に売り
肉屋は商品に注入する。
それを買う客達。

あるとき技師は、
ライバル会社の隠謀に巻きこまれる。


というネタで勝負の映画だったけど、
私はわりと好き。
白い画面が多く、その中に血、
という、いかにもな絵は
とても素人くさいけど、
それさえも味わい深い。
監督の長篇第一作とのことで
とにかく自分の世界を描きたい!
という勢いがとても出ていて
それがすごく楽しい。

ただSFではなく、フェティシズム、
というよりカニバリズムに近い。
「他者の肉を自分の中にいれる快感が存在する」
というのを承知していないと、グロいだけかも?
私はまったく同感はできないけれど
そういう人間にも、倒錯した快楽のゾクゾク感が理解できた。
味わってはいないけどね。

主演のケイレブ・ランドリー・ジョーンズは
往年のマラーホフを思い出させる顔立ちで
金髪で白い肌の彼だからこそ
血がとても似合う。

サラ・ガドンもとても美しかった。
ウィルスを欲しがるファンがいるのもわかる。


独特の世界観を堪能するのは面白いねえ。
映画としての質が高いとはいえないし
他人にはあんまりおすすめしないけど
映画を見る醍醐味は味わえたわ。
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