きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

2018年「ジーザス・クライスト=スーパースター(エルサレム・バージョン)」@松戸

2018年02月15日 | 劇団四季


キヨミチは千葉ソワレより声が出ていた!
危なそうなところはさっさと切り上げてたので、
「厳しい!」と思うところはあまりなかった。

清水ジーザスとはまだ距離があるぶん、
冷静な片腕の大人の部分が際立ち、
壊れるより、絶望に飲まれるかんじかな。

「ありがとうマリア」の少し前で、
うずくまったまま顔だけジーザスに向ける。
「知る者はお前」でジーザスがマリアを見て微笑んだとき
立ち上がり歩み出す。
嫉妬より、「止めねば」の気持ち?

「今宵安らかに」では
ジーザスに向かって手を伸ばしていた。
晩餐の冒頭では手を伸ばしかけたけど、途中で止めた。
自分にはもうその資格が無いのがわかっているから。
ジーザスと遠いユダは、
二人の関係性の部分では寂しいけど、
ユダ単体で見るぶんにはキュンキュンだ。
うひひ。

清水ジーザス相手だと、
芝ユダは冷静な部分が長持ちするので、
正気を残したまま自殺穴に吸い込まれて行く。
ジーザス役との芝居が噛み合うと、
言い換えれば、馴れ合うと
狂気の度合いが強まるなら、
新旧ジーザスがいる今回は
2パターンのユダが見られるんだからお得だね。

馴れ合うというか、情が通じ合うというか。
変な意味じゃなくて。
じゃないか、それを含めてか。

カテコの三角形の出だしは蹴りまで出てたし、
ラストもこぶしを振り上げていたので、
今日は自分でも満足できたのかな。

カテコで神が一人で出るとき、
上手から出かかって引っ込んでた。


清水さんは、出た瞬間は武士というか落武者というか。
歌声はパワフル。
表情はまだ薄い。
金田さんも神永さんも登板当初は表情が薄かったな。
二期目で表情が出てきて三期目で慈愛が滲み出る。
(金田さんは慈愛前に抜けたけど)
清水さんも場数を踏めば変わるかな。

こうして見るとジーザスはタイトルロールなのに、
他とがっつり芝居をすることが殆どない役なんだな。
ユダとの晩餐ぐらい?
それさえも深く絡まなくても成立する。
無表情の一人語りでも作品として成立する。
どれだけ他と関わるかは役者次第とは、難しい役だね。

清水さんはまだ芝居を動かせないし、
感情を歌に乗せ切れていないけど、
変化を見守りたいとは思う。
現段階では神永ジーザスの方が好みではあるけど、
新キャストはワクワクするよね。

しみさくは同世代の若者同士のガチンコ勝負になれば面白いけど、
青春しすぎて爽やかになってしまう可能性もある?

‏清水さんが誰かに似てるかわからない。
角度によっては六代目染五郎、あるいは欠端光則。
いずれにせよ顔の輪郭は丸い。

谷原マリアの口紅は橙色系で、
すごく生々しい女を感じた。
そりゃ、ユダが危険と思うわな。
こういうマリアの愛がアガペーなのも、いいね。

大森シモンは上げ下げアレンジはない基本形。
体は細いけどパワフル。

3度もペテロは、で、
皆からの視線に対し、
ペテロは違う!って叫んでいたね。

高井さん、村さんは盤石。

真田さんかな、口づけのあとユダが捌けたとき、
最下手の司祭がずっと袖の奥を見ていた。
走り去るユダの距離がわかった。

北澤ヘロデのぱんつは金色ではなかった。
ベージュっぽいか、タイツの色なのか。
ぱんつ無しのタイツだけ?

今日も市場のウサギは売れなかった。
モフモフなのに。
いつか売れるのかな。


【配役】
ジーザス・クライスト 清水大星
イスカリオテのユダ 芝 清道
マグダラのマリア 谷原志音
カヤパ(大司教) 高井 治
アンナス(カヤパの義父) 阿部よしつぐ
司祭1 佐藤圭一
司祭2 賀山祐介
司祭3 真田 司
シモン(使徒) 大森瑞樹
ペテロ(使徒) 五十嵐 春
ピラト(ローマの総督) 村 俊英
ヘロデ王 北澤裕輔


【男性アンサンブル】
渡久山 慶
小野功司
南 圭一朗
ビョンヒサン
白倉一成
宇龍真吾
中村 伝
安斎恵太
杉本 崇
清水誠哉
大萬昇太
山下泰明

【女性アンサンブル】
光川 愛
原口明子
小島光葉
花田菜美子
小島由夏
林 香純
矢野侑子
森川温子
加藤久美子
生形理菜
若松小百合
小松真美
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「ニジンスキー」 /ハンブル... | トップ | 2018年「ジーザス・クライス... »

コメントを投稿