きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「Thanks Gala 2023」/ウクライナ国立バレエ

2023年08月05日 | バレエ・ダンス




思い立って当日券で行ってきました!
旧キエフ・バレエ団ガラにゲストです。

第1部
「パキータ」
振付:N.ドルグーシン
パキータ:オリガ・ゴリッツァ
リュシアン:ニキータ・スハルコフ
パ・ド・トロワ:
 カテリーナ・ミクルーハ、アレクサンドラ・パンチェンコ、
 ダニール・パスチューク
第1ヴァリ:ディアナ・イヴァンチェンコ
第2ヴァリ:カテリーナ・チュビナ
第3ヴァリ:カリーナ・テルヴァル
第4ヴァリ:カテリーナ・デフチャローヴァ

ドルグーシン版パキータはメイン2人にソリスト4人に、
さらにトロワが加わる構成。
皆さんスタイルが良く脚がまっすぐ。
マールイを見ているので揃わない部分が少し気になるかな。

スハルコフが抜きん出て良い。
キメのポーズをきっちり維持できるのが一流なのよね。 

ドルグーシンが亡くなったのは2012年か。早いな。
確か、ヌレエフとミーシャの間ぐらいの
ヴァルナのゴールドメダリストだったような。


第2部
「森の詩」よりパ・ド・ドゥ
振付:V.ボロンスキー
イローナ・クラフチェンコ、ヤロスラフ・トカチェク ほか

パンフ解説未読の印象は、ジゼル2幕のロシア版で
男が憑り殺されちゃうオチ。
森の奥の妖精と人間の男の、恋とも違う惹かれ合い。
ヒロインはスルッとしたワンピドレスで、群舞は白いチュチュ。
見たかんじ古めの作品っぽいけど、
王道の古典ブランでカンパニーに良く合っていた。

主演2人も群舞も、パキータより
キリッとした品格の高い踊りで、
ゲスト登場パートに入るだけある。

終演後のトークショーによると、ウクライナの作品とのこと。
男性の衣装も民族衣装でした。


「Ssss…」より
振付:E.クルグ
アナスタシア・マトヴィエンコ、デニス・マトヴィエンコ
【演奏(Pf)近藤 愛花】

悩める男の前にファムファタルが現る的な?
アナスタシアはこういう役が合うな。
バリバリ古典だと2人の格差が激しくて、
「マトヴィ、、、勿体ない、、、」と思ったけど、
コンテだと気にならない。
マトヴィはもう若くないけど、どの動きも美しい。
さすがだ。
腕にたくさんのタトゥー。


「シルヴィア」第3幕よりパ・ド・ドゥ
振付:J.ノイマイヤー
シルヴィア・アッツォーニ、アレクサンドル・リアブコ

ふたりがこの作品を踊るなんて。
もう拝むしかない。
ありがたや。
かなり前に見たオーレリ&ルグリは
当時の年齢差どおり
若い女にすがりつく中年男だったけど
この二人だともっと対等感があるね。
生え抜きのハンブルクダンサーならではの言語。


「ファイブ・タンゴ」
振付:H.V.マーネン
オリガ・ゴリッツァ、ニキータ・スハルコ
イローナ・クラフチェンコ、カリーナ・テルヴァル、
ヴォロディミール・クツーゾフ、オレクサンドル・ガペルコ ほか

日本の義援金をもとに新制作されたとか。
ここでもスハルコフがずば抜けて良い。
作品自体は、うーん、羽山先生に、と思う。
踊る男Sと踊る女Sを中心としているからさ。
ヅカを見てなければ新鮮かな?
バレエの美しさと、タンゴのシャープさが
同時にある。


終演後にトークショーあり。
前半はインタビューなどで聞いたことがある話中心。
ロシア語を喋るサーシャを堪能する。
サーシャもマトヴィも、
ジョンでもノイマイヤーでもなく、
「ジョン・ノイマイヤー」とフルネームになるのね。

芸監の寺田さんを含め
3人は学生時代からの長いお付き合いなので和気藹々の雰囲気。

パキータのトロワ男性はまだ21歳で、
オランダで契約ダンサーだったけどウクライナに戻ったと。
冬公演では16歳のダンサーが抜擢されるとのこと。
ダンサーも、180人から半分近く減って、
いまは125人に戻ったって。

通訳の人がキーウではなくキエフと言ってた。
サーシャはキーウと。
まだ切り替えが難しいのかな。

寺田さんは外国人で大変なことが多いと思うけど、
いまは外国人だからこそできることもあるんだろうな。
これからのバレエ団のご活躍をお祈りします。

カテコとトークショー後のフォトセッションは撮影可。
4階席では意味が無いぐらいの豆粒にしか写らないので
ここでは割愛。
コメント
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