きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

第16回〈世界バレエフェスティバル〉Bプログラム

2021年08月22日 | バレエ・ダンス




─ 第1部 ─
「グラン・パ・クラシック」
振付:ヴィクトル・グゾフスキー 
音楽:フランソワ・オーベール 
菅井円加、ダニール・シムキン

菅井さんは大きめスカートの黒いチュチュ。
すごい技をすごいと思わせるように見せてる。
細かいところまでキリッと踊る。
コジョカル・ガラとAプロの印象は
「圧倒的な存在感」だったんだけど
今回のようなきっちりな古典も合うんだなあ。
(少しファンになってます)
シムキンも丁寧で隙がない踊り。
彼は彼より小柄な相手より
菅井さんくらいの体格の方が
踊りが小さくならなくて良いかも。


「スティル・オブ・キング」
振付:ヨルマ・エロ 
音楽:フランツ・ヨーゼフ・ハイドン 
マルセロ・ゴメス

ゴメスはキレの良い踊り。
作品的には「いつもの」ってかんじかなあ。


「トゥー・ルームズ」
振付:イリヤ・ジヴォイ 
音楽:マックス・リヒター 
マリーヤ・アレクサンドロワ、ヴラディスラフ・ ラントラートフ

二つの別の部屋に男女が出会い、
一つになるような?
叙情的でストーリー性があり面白い作品だけど
凝った照明で二人が見えにくい。


「白鳥の湖」より 黒鳥のパ・ド・ドゥ   
振付:マリウス・プティパ  
音楽:ピョートル・チャイコフスキー
エリサ・バデネス、ワディム・ムンタギロフ

「さすがバレフェス!な」踊り。
もう一つ多くをさりげなく。
それでいて品格がある。
二人の踊りがとても美しい。


─ 第2部 ─
追悼 カルラ・フラッチ、パトリック・デュポン(映像)






フラッチは「レ・シルフィード」、デュポンは「サロメ」。
短い映像でも輝く才能。


「ジュエルズ」より "ダイヤモンド"
振付:ジョージ・バランシン 
音楽:ピョートル・チャイコフスキー 
オリガ・スミルノワ、ウラジーミル・シクリャローフ

ロパ様版の記憶が鮮明なので
どうしても風格不足と思ってしまう。
二人ならルビーの方が合うんじゃない?


「3つのプレリュード」
振付:ベン・スティーヴンソン 
音楽:セルゲイ・ラフマニノフ
アマンディーヌ・アルビッソン、マチュー・ガニオ

レッスン着のシンプルな踊りなのに
魅せる、引き込まれる。
アルビッソンが輝いている。
マチュー君も風格がある。
しかし、ちと長い。


「海賊」
振付:マリウス・プティパ 
音楽:リッカルド・ドリゴ 
オニール八菜、マチアス・エイマン

エイマンは生き生き踊っている。
技術だけではない、とても鮮やか。
オニールさんはエトワール組の後だとかなり見劣りする。
超絶技巧でもなし。
エイマン合わせの演目なんだろうけど、
なぜここ?と思う。


─ 第3部 ─
「椅子」
振付:モーリス・ベジャール(ウージェーヌ・イヨネスコに基づく) 
音楽:リヒャルト・ワーグナー
アレッサンドラ・フェリ、ジル・ロマン

予習をしていないので話は見え辛かったけど、
二人の芝居を堪能できた。
子供のようなフェリはかつてのジュリエットを思い出したし、
ジルは話を回せる主演力がある。
良かった、とは言わないけれど、
少なくとも寝なかった。
まあ、前よりは楽なプログラム構成だし。


─ 第4部 ─
「ロミオとジュリエット」より 第3幕のパ・ド・ドゥ
振付:ルドルフ・ヌレエフ 
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
ドロテ・ジルベール、ユーゴ・マルシャン

ヌレエフ版の鬼振付を流麗に踊る。
情熱的でドラマティックだったけど、
できればバルコニーが良かったな。
マルシャンがこれだけは勿体ない。


「シャル・ウィ・ダンス?」より "アイ・ガット・リズム"
振付:ジョン・ノイマイヤー 
音楽:ジョージ・ガーシュウィン
菅井円加、アレクサンドル・トルーシュ

菅井さんの黒燕尾!
ありがとうございます!!
バレエ的なガーシュウィンは面白いけど、
羽山先生なら、もっと、、、


「悪夢」 
振付:マルコ・ゲッケ 
音楽:キース・ジャレット、レディー・ガガ
エリサ・バデネス、フリーデマン・フォーゲル

キース・ジャレットとガガ様の曲でゲッケ振付。
いつもよりは震えていない。
ゲッケの作品自体はそんなに面白みは感じないけど、
ダンサーの身体を綺麗に使いこなしているとは思う。


「ドン・キホーテ」
振付:マリウス・プティパ 
音楽:レオン・ミンクス 
エカテリーナ・クリサノワ、キム・キミン

リフトとかはもう少しピキッと決めて欲しいけど、
盛り上がりました。
キムは海賊メイクじゃないと若いね。
ヴァリエーションがルジマトフの振りに近い印象で
ああ、キーロフだあ、と思いました。

カテコは女性ダンサーアルファベット逆順(たぶんん)で、
菅井さんから登場し、真ん中はアルビッソン。

一組ずつのカテコではプチネタも少々。
キムが会場配布のBRAVOの内輪を振ったり、
アルビッソンは足先を出してから出たり。
(眠りの白猫みたいなかんじでした)

花火の後のカテコは最終日特典?
右襟に「第16回世界バレエフェスティバル」
左襟に各自の名前(カタカナ)の法被を来たダンサー&指揮者が
摺り足の菅井さんの先導で金色の扇子を開きながら前進、正座で礼。
(口上みたいに横一列で)

幕が締まりきったあと、幕内から歓声。
それを聞いて客席も拍手。

花火ぐらいまでは予定時間の通りで進行。
時差退場の5階席の私が外に出たのは18時10分ぐらい。

開催が危ぶまれましたが、
無事予定回数を上演できて良かったです。
いつもより短めで体力的にはありがたかったです。

3年後は、世界はどうなっているのかなあ。


指揮: ワレリー・オブジャニコフ、ロベルタス・セルヴェニカス  
管弦楽: 東京フィルハーモニー交響楽団
ピアノ: 菊池洋子(「3つのプレリュード」)

◆上演時間◆
第1部 14:00~14:55
休憩 15分
第2部  15:10~16:00
休憩 15分
第3部  16:15~16:45
休憩 15分
第4部  17:00~17:55
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「真昼の決闘」(午前十時の映画祭11)

2021年08月22日 | 映画


正義を貫く、より、
押し付けと思う時も。
そのあたりも狙いなんだろうな。

グレース・ケリーがとても美しい。
酒場の女主人も美しい!
こちらとの話ももっと見たかった。

極悪犯を迎えに行く3人の中のヒゲが好み直撃だった。
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