きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「ラ・バヤデール」コンダウーロワ&イワンチェンコ/マリインスキー・バレエ

2012年11月24日 | バレエ・ダンス
お財布事情がとても末期症状なので
今回の来日公演はパスしようと思っていましたが
元マールイのエフセーエワの出演が決まったので
お金を掻き集めて行ってきました。
5階R1列20番台がD席9000円って、
ヒドすぎる価格設定だわ(TT)


さてさて、エフセーエワですが。
ぶっちゃっけマリインスキーの中だとスタイルが悪い。
(特に5階から見下ろす角度だと)
縦ロール自体は似合っているけど
周囲のダンサーほど首が長くないので
ちょっとバランスが悪い。
メイクもマールイ時代よりダウンで、
踊りも前よりは雑なイメージ。
突然の来日だったせいかもしれないけれど。
大所帯の端っこは、相当のモチベーションがない
と諸々維持できないんだな、と思った。
そう思うと元所属していたカンパニーの
「マールイ」の名は伊達ではなかったんだな。
大所帯じゃないからこそのきめ細かな手当てがあったんだろうな。
んで、マールイ組がマリインスキーに入れないのは
なによりもスタイルなのかしら?と思ったり。
最低ラインがペレンで。
ルジの薫陶を受けたためか一人だけ芸風が濃い。
キーロフ的な?
この芸風って、日本的に言うと「昭和」だよね。
彼女のガムザは高慢なお嬢様なんだけど、
結婚式ではニキヤに見せつけるんだけど、
悪女、というほどではない。
父がなにかしらやらかしちゃうのがわかっているけど
でもやっぱり、ニキヤが死ぬと動揺しちゃうんだよね。
お嬢様故の繊細さがとても良かったと思う。

しかし衣装がなー。
全体的に華やかさが無いけど、
ガムザなんて白いペラペラの生地に
ちょっとした金の飾りが付いているぐらいで
ショボすぎて辛かった。
マールイから借りてきて欲しいくらい。
でもマールイを見たときはキーロフより子供っぽい、
と思ったんだよな。
どこかで美術が変わったのかな?

ロビーには「明日もエフセーエワが出演します」
って張り紙があったから
彼女の出演でチケットが動いたのかな。
(私も買ったけど)
そうだとしたら嬉しいな。


さてさて、主役のニキヤのコンダウーロワ。
美人で儚げな風情があった。
1幕の大僧正の言い寄りに対してはあまりにもキッパリ過ぎて
「ざけんな、クソ坊主!」って声が5階にも聞こえた。
3幕は幽玄な雰囲気。
リアルな人間の役より、白鳥の方が似合いそう。

ソロルのイワンチェンコは
三幕はノーブルな王子様だけど、
二幕は濃いメンバーに包囲され、いまいち精彩に欠けた。
こちらも憂いで純粋な王子の方が似合いそう。

仏像のキム・キミンはスタイル抜群で技術も高め。
もうちょい腕のキープ力が欲しがったけど、美しかった。
私の好みとしては、もうちょい肉付きが良いとなー。細過ぎ!
全体的なバランスはいいけど。

大僧正はあんまり位が高いようには見えなかった。
衣装も華美じゃないし。


それにしても、幻影の場面、
スロープ折り返しじゃなくて、
平坦な道、階段、スロープ、って、どういうこと!


全体的にあっさり風味なバヤだった。
シェスタコワ&ルジの舞台は奇跡の瞬間だったんだな、いま思えば。
マールイのバヤが日常的だったのは贅沢なことだったんだ。

ボリショイは全て踊りで表すので一定のレベルはいつでもあるけどダンサーの個性は出にくい。
マリインスキーはマイム重視で演技巧者は芸術の域だけど、そうではないと少々退屈。
というのが私のイメージで、今回はマリインスキーの後者だったな。
美しいけど、それだけ。
除く濃いエフセーエワ。


ここに限らないんだけど。
ニキヤが殺されて気が滅入っている。どうにかして!
に対して
「お任せあれ!」で、スネークカモーン!になるのが不思議。
そんなに楽しくなる鉄板の芸なのか?


【配役等】
ニキヤ(寺院の舞姫):エカテリーナ・コンダウーロワ
ドゥグマンタ(藩主):アンドレイ・ヤコヴレフ
ガムザッティ(藩主の娘):エレーナ・エフセーエワ
ソロル(戦士):エフゲニー・イワンチェンコ
大僧正:ソスラン・クラーエフ
トロラグワ(戦士) :カレン・イオアンニシアン
奴隷:コンスタンチン・ズヴェレフ
マグダヴェヤ(托鉢僧):ミハイル・ベルディチェフスキー
アイヤ(ガムザッティの召使):エレーナ・バジェーノワ
ジャンペの踊り:
 ヴィクトリア・クラスノクツカヤ、ユリアナ・チェレシケヴィチ
マヌー(壺の踊り):エレーナ・フィルソーワ
舞姫たち(バヤデルカ):
 アンナ・ラヴリネンコ、エレーナ・チミリ
 ナデジダ・バトーエワ、スヴェトラーナ・イワーノワ
グラン・パ・クラシック:
 ヴィクトリア・クラスノクツカヤ、ダリア・ヴァスネツォーワ
 ヴィクトリア・ブリリョーワ、ユリアナ・チェレシケヴィチ
 アンドレイ・エルマコフ、アンドレイ・ソロヴィヨフ
インドの踊り:
 アナスタシア・ペトゥシコーワ、イスロム・バイムラードフ
太鼓の踊り:オレグ・デムチェンコ
金の仏像:キム・キミン
精霊たち:
 マリーヤ・シリンキナ、アナスタシア・ニキーチナ、
 ダリア・ヴァスネツォーワ
子役:日本ジュニアバレヱ(指導:鈴木理奈)


指揮:アレクセイ・レプニコフ
管弦楽:マリインスキー劇場管弦楽団


上演時間  第1幕45分- 休憩 20分 -第2幕 45分- 休憩 20分 -第3幕40分
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「JIN-仁-/GOLD SPARK!-この一瞬を永遠に-」(1回目)宝塚雪組

2012年11月24日 | 宝塚(雪組)


芝居は銀英どころじゃないぐらいの駆け足。
原作はともかく、幕末事情を承知しておかないと
わかりづらいかも。
幕府方、攘夷派が入り乱れているので。

最後がものすごく唐突すぎる。
誰がどうなったのか。
原作とTV版を知っていると
「ここをこう変えたか」と思うけど、
それでもいきなり戻りすぎ。
野風の乳癌検診か、白浪5人衆あたりを削って
もうちょい書き込む方が良かったな。

これを見るとイケコのエピソードを切り捨てまとめる能力は高いんだな、と思う。

ナースとか時代劇なのに洋楽テイストとか、
なんだかとてもダーイシっぽかった。
話のテンポは良いので一気に見ちゃう。
私は好きだよ。

大ちゃんはやっぱり雪に入るとデカい。スタイルも良い。
ともみんが男前過ぎる。
チギは小さいけど龍馬の雰囲気は良く出ている。
ミミちゃんは快活な咲さんが似合って可愛い。
コマの芝居は巧かった。
まっつは端正。
みっちゃんは微妙な立ち位置。
いわゆる専科でもなく路線ではなく。
キムちゃんは多過ぎるエピソードに
流されているイメージ。
あゆちゃんは次期娘1として配慮されているな、と。
でも持ち味と合ってないよな。
せしこは凛々しい美人。


ショーはなんとも。
ダンロマにかなり似てるし、
ダンロマ自体がラプ月に似てたし。
それなりに盛り上がるけど目新しさは皆無で
退団テイストも低め?

中詰めの銀のドレスのミミちゃんの反り返りが綺麗だった。

チギが明らかに2番手で、
みっちゃんはその下でまっつと同格。
むーん・・・。

チギ、歌のお稽古は後回しでいいから、
とにかく食って太れ!!


2階7列だったので、
ショーで目の前にジェンヌさんが来てビックリした!
客席上がりがあるのは聞いていたけど
自分の席との関連は思いつきませんでした。

芝居の指揮は寺嶋先生、ショーの指揮は清川先生。


公演デザート
JINグルベル

劇中に登場する「安道名津(あんドーナツ)を
公演デザートにしました。
チョコレートプリンをベースに、
とうふを使用したヘルシーなあんドーナツを乗せ、
いちご、ホイップを添えて・・・。
過去と現代が融合した和洋折衷のクリスマスデザートです。


ひとつひとつは美味しいけど、
固めのドーナツとチョコプリンは合わない気がする。

安道名津も買いました!
箱入りは飛ぶように売れています。

2階ホワイエではドーナツ1個+コーヒーのセットもあるようです。
4個もいらない、持ち歩きたくない方らそちらの利用もありかと。

1階ロビーには恒例のクリスマスツリーが出現しました。
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