きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「オープニング・ガラ」国立モスクワ音楽劇場バレエ

2010年04月13日 | バレエ・ダンス
モスクワ・クラシックと合同ですることが多いけど、
今回はダンチェンコ単独でガラです。ゲスト無し。

「ロシア文化フェスティバル2010」のオープニングイベントなので
冒頭に日露のお偉いさんのご挨拶有り。
日本側は駐露大使が登場。
最近モスクワでここの「白鳥」を見たら
舞台装置がすでに日本に送られていたため
現地では50年前の舞台装置を使っていたというお話が印象的。
来日公演がかなり前から決まっていたのに
ローテーションが上手く組めなかったのか
使えるから両地でやっちゃえと思ったのか。
人気演目だろうしね。

ガラは、舞台に置くセットは無し。
演目によってはスクリーンに背景を投射。

(たぶん)劇場のオケ付き。
指揮者は二人。
正直、音は「?」と思うときがあったけど
両者とも、ダンサーとの息は合っていた。
ダンサーへの愛情も感じられ、
この音込みで、ひとつの団体なんだな、と思った。


1部
「パキータ」音楽=ミンクス 振付=プティパ 改訂=Mラブロフスキー
マリーヤ・セメニャチェンコ
セミョーン・チュージン、ドミトリー・ハムジン、セルゲイ・クジミン
マリヤ・クラマレンコ、アンナ・ヴォロンコーワ、
アンナ・ハムジナ、エリカ・ミキルチチェワ
国立モスクワ音楽劇場バレエ団コールド・バレエ
指揮:アントン・グリニシャン

マールイを見慣れていると、ちょっと地味に感じる。
群舞、女性ソリストとも。
ステパノワ、コシェレワ、エフセーエワ、ミリツェワのラインが
鉄壁過ぎなんだよね。
男性陣は良い。
チュージンの背中に「期待の若手」と書かれた
デカイ看板が見える。
まだ粗い部分はあるけれど
細かい技も軽々と決め、
ポジティブで若々しくて、いいじゃないか、と思う。
お付きの男性の背の高い方(ハムジン)が
好みのど真ん中。
今日しか見られないのが哀しい。

約30分の上演の後、休憩。
時間配分的には悪いんだけど、
演目的にはここで切るしかないんだろうなあ。


2部
「石の花」より 音楽=プロコフィエフ 振付=グリゴローヴィチ
国立モスクワ音楽劇場バレエ団コールド・バレエ
指揮:フェリックス・コロボフ

群舞のみなんだけど、大迫力!
「ペトルーシュカ」のロシアの街の皆さんが
「バヤデルカ」の「太鼓の踊り」のテンションで踊っている、
と言えばいいのでしょうか。
これぞ、ロシア!
素晴らしい!!


「グラン・パ・クラシック」音楽=オペール 振付=グゾフスキー
金子扶生、ゲオルギー・スミレフスキ
指揮:アントン・グリニシャン

金子さんは、音楽にふわっと乗った踊り。
それでいて、決めるところは、力み無くぴしっと決める。
可愛い中に力強さがあって、見ていて気持ちいい。
スミレフスキは、さすがの存在感。
この作品を踊るのにふさわしい。
長い手足が綺麗なライン。


「ジゼル」音楽=アダン 振付改訂=レガート 1990:改訂上演
ナターリヤ・レドフスカヤ、セミョーン・チュージン
指揮:アントン・グリニシャン

レドフスカヤは、身体が良く動くなあ。
すでにベテランの域のハズなのに
(マラーホフやラトマンスキーと同じ年齢だと思う)
普通の若手並みに、軽やかな動き。
ジャンプも高く音が無く、まさに精霊。
チュージンは王子系も合う。
ジークフリートが見たかったなあ。


「ロマンス」音楽=スヴィリドフ 振付=ブリャンツェフ
イリーナ・ベラヴィナ、ロマン・マレンコ
指揮:フェリックス・コロボフ

プログラムを読んでないので、勝手に話を作るけど。
恋人を失った女が、在りし日を思い出しているのかな。
恋人が消えていくときの、女の悲痛な気持ちが伝わってきた。


「ゼンツァーノの花祭り」音楽=E・ヘルステッド 振付=ブルノンヴィル
カリーナ・イスマカーエワ、奥村康祐
指揮:アントン・グリニシャン

可愛いカップルだった。
二人とも、特に奥村さんの足捌きが良かった。
ブルノンヴィルは、これぐらいやってくれなきゃね。
と、昨夏を思い出し・・・。
奥村さんは、もうちょっと育ったら(体格が変わったら)
ここまで軽く踊れるのかなあ。。。


「悲しみの鳥」音楽=ラベル 振付=ゴレイゾフスキー
マリーヤ・セメニャチェンコ
ピアノ:アンナ・マリシェワ

うーん。
「瀕死の白鳥」を踊ってくれる方が嬉しいなあ。。。


オペラ「ファウスト」より「ワルプルギスの夜」抜粋 音楽=グノー 振付演出=Mラブロフスキー
ナターリヤ・レドフスカヤ、ミハイル・プーホフ、ドミトリー・ハムジン
指揮:フェリックス・コロボフ

群舞付き。
こういう群舞が付くんだ!
こちらも大迫力!
レドフスカヤが、コケティッシュに、アクロバティックに踊ります。
男性陣もはじけてました。
楽しかった。

むかし、チェルノ、ザバブーリン、ガリムーリンで
踊っていたような、、、、、、
と思って自分の記録を見たら、どうも2001年のことらしい。
もうそんなにたつんだなあ。


「ドン・キホーテ」音楽=ミンクス 振付演出=ゴールスキー
ナターリヤ・ソーモワ、ゲオルギー・スミレフスキ、
セミョーン・チュージン、セルゲイ・クジミン

ガラ用で。
キトリは1人だけど、バジルは3人。
(フィーリンはどこに出るつもりだったんだろう)
ソーモワは、うーん、それなりにー。
もうちょい華やかさが欲しいかなあ。
男性陣はどれも良い。
ヴァリエーションも二人付き。
最初の子が途中ですべったけど、
うまく持ち直していた。


カーテンコールにはフィーリンも登場。
ちょっと、ぽっちゃりしたかな。
無理して踊らなくてもいいよ、と思いました。


楽しい公演でした。
全幕もどれか見たかったけど
スケジュールが合わず。残念。
コメント
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