なんだかマールイの一連の公演と思って行くことにしたけど、
実はそうじゃないし、私も彼の大ファンってほどじゃないし
チケットを買うほどのことはなかったんじゃないかいな、
と、仕事で煮詰まるこの時期、開演前にチラッと思いましたが
結果的には、行って大正解でした。
世界にはいろんなダンサーがいるんだなあ。
第1部
「白鳥」
イーゴリ・コルプ
音楽:C.サン=サーンス 振付:R.パクリタル
これが噂の「白鳥」か。
コルプの怪しげなビジュアルと相反して(ごめんね)
繊細で美しい魂が表現されていた。
身体も綺麗に動くなあ。
まさに白鳥だよ。
「カシミールの色」
エリサ・カリッロ・カブレラ/ミハイル・カニスキン
音楽:D.ショスタコーヴィチ 振付:M.ビゴシゼッチ
現代抽象画家の、残した絵の色とかイメージとかを
表現しているとのこと。
男性は短パンのみ、
女性は短パンにスポーツブラみたいな衣装。
こういう衣装だと、「筋肉美」で終わることが多いけど
これはちゃんとバレエになっていた。
水彩絵の具がついた筆を水に浸すと
絵の具が水の中に広がっていくでしょ?
そんなイメージでした。
色がふわっとふくらみ流れていくようなイメージ。
最初見た瞬間のイメージより面白かった。
ちょっと長かったけど。
二人の踊りも美しかった。
「デュエット」
ヴィクトリア・クテポワ/イーゴリ・コルプ
音楽:A.コレッリ 振付:D.ピモノフ
クテポワは美人なんだけどねー。
コルプが出てるのに、ぜんぜんドラマチックにならないのが
ある意味すごいよねー。
まー、なにー、
男女が寄り添い別れる、とかそんなかんじー。
「道」
ナタリヤ・マツァーク
音楽:J.マスネ 振付:D.クリャービン
「バレリーナの誕生と、その一歩」だそうだ。
舞台に立てば美しく華やかなバレリーナも
その裏には苦難も苦悩も抱えている。
芸術をその身体で生み出すのは
とてつもない困難な道なのだ。
マツァークの踊りは素晴らしい。
上体の柔らかさ、腕のしなやかさ。
彼女が「白鳥」を踊るのなら
絶対「買い」ですよ!!
「Something to say」
オウルジャン・ボロヴァ
音楽:クリント・マルセル 振付:セルゲイ・セルゲイエフ
口に黒いガムテープを貼ったまま踊る。
言いたくても言えないのか、
言えないのはなぜなのか。
現代社会の抑圧の中、
個人の声などなんの意味もないのか。
だが、彼はついにガムテープを剥がし
叫び出す。
ってかんじ?
ああ、なんだか、知ってるこのかんじ。
たとえていうなら70年代のSF。
たとえていうなら「リベリオン」。
途中からクラリック(ジョン・プレストン)に見えてきたよ。
「レダと白鳥」
草刈 民代/イーゴリ・コルプ
音楽:J.S.バッハ 振付:R.プティ
いやーー。。。。。。。
白鳥が美しくて涙が出てきたのは
プリセツカヤ以来ですよ。
最初の「白鳥」とは違うコルプの「白鳥」。
神々しく、かつ、白鳥そのもの。
ひたすらに美しいです。
草刈さんは、いい意味で肉感的。
神と人間の恋、って気がしました。
第2部
「眠りの森の美女」よりグラン・パ・ド・ドゥ
ヴィクトリア・クテポワ/ヴィクトル・イシュク
音楽:P.チャイコフスキー 振付:M.プティパ
嫁枠を作るのなら、
本人に踊って欲しいよ。
本人が白いチュチュ着て踊る方が
よっぽどマシなんじゃないか。(冗談ではなく)
嫁と踊らないだけ、よしとすべきなのか。
イシュクはキラキラした王子様。
立っているだけでキラキラってのが
王子役には必要なんだよね。
手を差し伸べる、そのちょっとした動きもキラキラ。
いいわ~。
白い衣装も似合っています。
昨年夏に見たんだっけ?
その時は、「ゴパック」で「迫力のジャンプ」の人だった。
こういう引き出しを持っているなんて予想外でした。
ブラボー。
「グラン・パ・クラシック」
ナタリヤ・マツァーク/ミハイル・カニスキン
音楽:D.オーベール 振付:V.グゾフスキー
とにかくマツァークがすごかった。
さきほどとはうってかわって、
ピキっとした踊り。
キメポーズがとっても堂々としていて
見ていて気持ちがいい。
バランスもしっかり揺るぎなく
上半身黒の長袖、チュチュは白で層の一番上に黒いレースの飾り。
かつてのギエムを思い出す衣装で踊るマツァークは
筋肉も強いけど、それは前面に出ず
あくまでも「バレエ」になっています。
えーと、、、
彼女の出る演目すべては「買い」ということですね。
カニスキンも細かいステップが綺麗に決まっていました。
「海賊」よりパ・ド・ドゥ
オクサーナ・シェスタコワ/オウルジャン・ボロヴァ
音楽:R.ドリゴ 振付:M.プティパ/V.チャブキアーニ
アウェーのシェスタコワは、いつもの水色の衣装。
ボロヴァも悪くはないんだけど、
少々荒いところがあり、
シェスタコワはそれに引きずられちゃったかな。
32回転は、先日の「海賊」と同じ大技にしようとして
失敗しちゃった気がする。
それでも、音楽にふわっと乗る、という点においては
ピカイチだったなあ。
ボロヴァも、ガラだから、
これくらい勢いがあってもいいとは思う。
でも、コルプのアリを見たばかりだからさあ・・・。
「ザ・グラン・パ・ド・ドゥ」
エリサ・カリッロ・カブレラ/イーゴリ・コルプ
音楽:G.ロッシーニ 振付:C.シュプック
ひっひっひっひっひ!
コルプすごい。面白い。
これくらい作り込むのが似合っているのかしら。
カブレラもバランスのキープがものすごいのに
茶目っ気タップリで。
最後、バックから紙吹雪と巻笛を出して
ビックリしたよ。
(これの1本版ね)
やってくれるじゃないか!
第3部
「シーソーゲーム~ブランコのふたり~」
ユリア・マハリナ/イーゴリ・コルプ
音楽:J.S.バッハ/C.ヴァルガス 振付:R.パクリタル
いろいろ説明には書いてあったけど、
つまりはグダグダな痴話喧嘩かなあ。
マハリナの女優振りは良かったし、
コルプの、白ワイシャツ&縦縞ズボン&サスペンダーのビジュアルは
素晴らしく良かったんだけど、
テーマ的に私はパスだな。
この二人なら「若者と死」が似合いそうだなあ、
と思いながら見ていました。
素直に「シェヘラザード」でもいいんだけどね。
アンコールはタンゴ!
女性はおおむね黒のドレス、
シェスタコワは紺のドレス(同系色のピンヒール)。
各々オシャレにタンゴを踊る中、
コルプがソロでタンゴっぽい踊り。
ルジの「タンゴ」とはまた違う。
「タンゴ」と聞いてまっさきに思い浮かぶあの曲で
楽しくエロく怪しく(決して「妖しく」ではないんだな)踊るコルプは
とってもステキ。
ここだけでもチケ代のもとが取れるよ。
さいごは、舞台後方に月の映像が映し出され
(たぶん「ルジのフラメンコ」の時に使ったヤツ)
脚立に昇るコルプの手が月に届きそう?と思ったとき
宙吊りで上がっていきました。
どこまでも反則技を使う人だわー。
さらなるアンコールは、
タンゴっぽい踊り再び。
なんだか、すごく楽しかったわ。
ありがとう、コルプ!
実はそうじゃないし、私も彼の大ファンってほどじゃないし
チケットを買うほどのことはなかったんじゃないかいな、
と、仕事で煮詰まるこの時期、開演前にチラッと思いましたが
結果的には、行って大正解でした。
世界にはいろんなダンサーがいるんだなあ。
第1部
「白鳥」
イーゴリ・コルプ
音楽:C.サン=サーンス 振付:R.パクリタル
これが噂の「白鳥」か。
コルプの怪しげなビジュアルと相反して(ごめんね)
繊細で美しい魂が表現されていた。
身体も綺麗に動くなあ。
まさに白鳥だよ。
「カシミールの色」
エリサ・カリッロ・カブレラ/ミハイル・カニスキン
音楽:D.ショスタコーヴィチ 振付:M.ビゴシゼッチ
現代抽象画家の、残した絵の色とかイメージとかを
表現しているとのこと。
男性は短パンのみ、
女性は短パンにスポーツブラみたいな衣装。
こういう衣装だと、「筋肉美」で終わることが多いけど
これはちゃんとバレエになっていた。
水彩絵の具がついた筆を水に浸すと
絵の具が水の中に広がっていくでしょ?
そんなイメージでした。
色がふわっとふくらみ流れていくようなイメージ。
最初見た瞬間のイメージより面白かった。
ちょっと長かったけど。
二人の踊りも美しかった。
「デュエット」
ヴィクトリア・クテポワ/イーゴリ・コルプ
音楽:A.コレッリ 振付:D.ピモノフ
クテポワは美人なんだけどねー。
コルプが出てるのに、ぜんぜんドラマチックにならないのが
ある意味すごいよねー。
まー、なにー、
男女が寄り添い別れる、とかそんなかんじー。
「道」
ナタリヤ・マツァーク
音楽:J.マスネ 振付:D.クリャービン
「バレリーナの誕生と、その一歩」だそうだ。
舞台に立てば美しく華やかなバレリーナも
その裏には苦難も苦悩も抱えている。
芸術をその身体で生み出すのは
とてつもない困難な道なのだ。
マツァークの踊りは素晴らしい。
上体の柔らかさ、腕のしなやかさ。
彼女が「白鳥」を踊るのなら
絶対「買い」ですよ!!
「Something to say」
オウルジャン・ボロヴァ
音楽:クリント・マルセル 振付:セルゲイ・セルゲイエフ
口に黒いガムテープを貼ったまま踊る。
言いたくても言えないのか、
言えないのはなぜなのか。
現代社会の抑圧の中、
個人の声などなんの意味もないのか。
だが、彼はついにガムテープを剥がし
叫び出す。
ってかんじ?
ああ、なんだか、知ってるこのかんじ。
たとえていうなら70年代のSF。
たとえていうなら「リベリオン」。
途中からクラリック(ジョン・プレストン)に見えてきたよ。
「レダと白鳥」
草刈 民代/イーゴリ・コルプ
音楽:J.S.バッハ 振付:R.プティ
いやーー。。。。。。。
白鳥が美しくて涙が出てきたのは
プリセツカヤ以来ですよ。
最初の「白鳥」とは違うコルプの「白鳥」。
神々しく、かつ、白鳥そのもの。
ひたすらに美しいです。
草刈さんは、いい意味で肉感的。
神と人間の恋、って気がしました。
第2部
「眠りの森の美女」よりグラン・パ・ド・ドゥ
ヴィクトリア・クテポワ/ヴィクトル・イシュク
音楽:P.チャイコフスキー 振付:M.プティパ
嫁枠を作るのなら、
本人に踊って欲しいよ。
本人が白いチュチュ着て踊る方が
よっぽどマシなんじゃないか。(冗談ではなく)
嫁と踊らないだけ、よしとすべきなのか。
イシュクはキラキラした王子様。
立っているだけでキラキラってのが
王子役には必要なんだよね。
手を差し伸べる、そのちょっとした動きもキラキラ。
いいわ~。
白い衣装も似合っています。
昨年夏に見たんだっけ?
その時は、「ゴパック」で「迫力のジャンプ」の人だった。
こういう引き出しを持っているなんて予想外でした。
ブラボー。
「グラン・パ・クラシック」
ナタリヤ・マツァーク/ミハイル・カニスキン
音楽:D.オーベール 振付:V.グゾフスキー
とにかくマツァークがすごかった。
さきほどとはうってかわって、
ピキっとした踊り。
キメポーズがとっても堂々としていて
見ていて気持ちがいい。
バランスもしっかり揺るぎなく
上半身黒の長袖、チュチュは白で層の一番上に黒いレースの飾り。
かつてのギエムを思い出す衣装で踊るマツァークは
筋肉も強いけど、それは前面に出ず
あくまでも「バレエ」になっています。
えーと、、、
彼女の出る演目すべては「買い」ということですね。
カニスキンも細かいステップが綺麗に決まっていました。
「海賊」よりパ・ド・ドゥ
オクサーナ・シェスタコワ/オウルジャン・ボロヴァ
音楽:R.ドリゴ 振付:M.プティパ/V.チャブキアーニ
アウェーのシェスタコワは、いつもの水色の衣装。
ボロヴァも悪くはないんだけど、
少々荒いところがあり、
シェスタコワはそれに引きずられちゃったかな。
32回転は、先日の「海賊」と同じ大技にしようとして
失敗しちゃった気がする。
それでも、音楽にふわっと乗る、という点においては
ピカイチだったなあ。
ボロヴァも、ガラだから、
これくらい勢いがあってもいいとは思う。
でも、コルプのアリを見たばかりだからさあ・・・。
「ザ・グラン・パ・ド・ドゥ」
エリサ・カリッロ・カブレラ/イーゴリ・コルプ
音楽:G.ロッシーニ 振付:C.シュプック
ひっひっひっひっひ!
コルプすごい。面白い。
これくらい作り込むのが似合っているのかしら。
カブレラもバランスのキープがものすごいのに
茶目っ気タップリで。
最後、バックから紙吹雪と巻笛を出して
ビックリしたよ。
(これの1本版ね)
やってくれるじゃないか!
第3部
「シーソーゲーム~ブランコのふたり~」
ユリア・マハリナ/イーゴリ・コルプ
音楽:J.S.バッハ/C.ヴァルガス 振付:R.パクリタル
いろいろ説明には書いてあったけど、
つまりはグダグダな痴話喧嘩かなあ。
マハリナの女優振りは良かったし、
コルプの、白ワイシャツ&縦縞ズボン&サスペンダーのビジュアルは
素晴らしく良かったんだけど、
テーマ的に私はパスだな。
この二人なら「若者と死」が似合いそうだなあ、
と思いながら見ていました。
素直に「シェヘラザード」でもいいんだけどね。
アンコールはタンゴ!
女性はおおむね黒のドレス、
シェスタコワは紺のドレス(同系色のピンヒール)。
各々オシャレにタンゴを踊る中、
コルプがソロでタンゴっぽい踊り。
ルジの「タンゴ」とはまた違う。
「タンゴ」と聞いてまっさきに思い浮かぶあの曲で
楽しくエロく怪しく(決して「妖しく」ではないんだな)踊るコルプは
とってもステキ。
ここだけでもチケ代のもとが取れるよ。
さいごは、舞台後方に月の映像が映し出され
(たぶん「ルジのフラメンコ」の時に使ったヤツ)
脚立に昇るコルプの手が月に届きそう?と思ったとき
宙吊りで上がっていきました。
どこまでも反則技を使う人だわー。
さらなるアンコールは、
タンゴっぽい踊り再び。
なんだか、すごく楽しかったわ。
ありがとう、コルプ!