きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「兄弟らくご会」 春風亭小朝、林家正蔵、林家いっ平 

2007年03月31日 | 宝塚・劇団四季以外の舞台(落語含む)
開演が20分押し。
幕が上がったら、
めくりの文字は「春風亭小朝」。
えっ?トリじゃないの????
と、会場中が疑問に思っていたところに
小朝から説明。
前座の春風亭ぽっぽが、
楽屋から舞台への階段(15段)の
てっぺんから転がり落ちたそうだ。
時々笑いを交えながらの説明はとってもうまく、
怒る客、文句を言う客はゼロ。
さすがだなあ、と、感じ入る。

「親子酒」春風亭小朝
酒好きの親子が、禁酒を誓い合う。
しかし、我慢できなくなった父親が、
息子が仕事から帰ってくる前に
こっそり酒を飲み出す。
最初は一本のつもりだったが
だんだん、だんだん、増えていく。
いいかんじに酔っぱらった頃、息子が帰宅。
酒を飲んでいない風をとりつくろうとする父親だが
息子もしこたま飲んでいた。

オヤジが酔っぱらう過程が上手かった。
リアルの酔っぱらいは大嫌いだけど
この親子は許せるなあ。


「たがや」春風亭小朝
両国の川開きの日、両国橋は花火見物の客でごったがえし。
群衆の中を無理矢理突っ切ろうとする侍一行に
たがやが持っていた「たが」がはねあがって
侍の笠を跳ね飛ばしてしまう。
粗相に怒った侍達は、
たがやを切り捨てようとするが・・・

小朝が休憩無く続けた。
お馴染みの話も、小朝の淀みない語りに
ついつい笑ってしまう。
「キュウソ ネコを噛む=昔のロシアの人がネコを・・・」のような
小ネタを挟みつつ、
最後まで笑わせてくれました。


「井戸の茶碗」林家いっ平
粗筋は書くとややこしいので略。
江戸っ子の意地の張り合い話。

いっ平君は、いつもながら
枕は家族の話で淀みなく笑わせるのに
本編で噛むんだな。
家族の話の方が面白いのもアレだ。
いっそ、家族の話は忘れた方がいいんじゃないかな。
前よりは話し方が整ってきたので
「三平」を継ぐ日も近いかな。


「鼓ヶ滝」林家正蔵
歌人を気取った男が鼓ヶ滝で歌を作るうち、
いつの間にやら日が暮れ、帰り道が分からなくなり
近くの民家に助けを求める。
五穀粥をご馳走になり、
その家の老夫婦と孫娘に歌の添削を受ける。

「子別れ」「子は鎹」以外のネタを
初めて聞いたけど、
なかなか上手い。
話の筋がしっかり通っている。
いい噺家になったな。(エラそうですいません)
声自体は、ちょっと調子が悪そうだったけど
それがかえって老人の声に深みを増していたと思う。

襲名披露の「お練り」の話も出て。
もう2年前なんだね。 
 → 当時の写真 
あの頃はちょっと心配もあったけど、
今は全然大丈夫だ。


なかなか良い落語会でしたわ。
コメント
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