きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「オリガ・スミルノワのジゼル」

2024年03月15日 | バレエ・ダンス


解説等無し、休憩無し。
オランダ国立バレエ団版は概ねスタンダード版。
前奏ですでに幕が開きカップル達が通り過ぎたり、子役が踊っていたり。
1幕のモブ多し。
葡萄収穫娘たちは男性とペア。
中盤のお祭りは男性4人の踊りあり。
ペザントもパ・ド・カトル。男女ペアが2組。

全体的にちょい踊りが多かったような。
ペザントは公爵御一行に見せるかんじ。
そのあとはプチ祭りで、荷台が出て
女王に選ばれたジゼルが乗り、ソロもその流れ。

舞台は奥行きがあり、
アルブレヒトの隠れ家の奥にヒラリオン小屋がある。
ジゼル宅のプチ庭もあり、
OPではベルタが洗濯物を取り込んでいる。
ヒラリオンは手伝うが、
ポイント加算にはなっていないみたい。
贈り物の鳥はヒラリオンからと気づいたベルタは礼を言うけど、それだけ。
ベルタは特にヒラリオン贔屓ではないみたい。

2幕、ウィリーのベールは、どこだっけか、
ツインのソロが始まるぐらいまでかぶっていたような。

スミルノワは、かなり前はワガノワとボリショイのハイブリッド、
ちょい前はメゼンツェワ系のキーロフ、って印象だったけど、
今回はどれでもない「スミルノワ」という分類に進化。
狂乱がアップなのはありがたい。
繊細な演技が全て見える。
劇場最前列でもこれはできない。

快活なのにどこか不幸の予兆をはらむ1幕、
空気に溶けこむかのような精霊の2幕は地続き。
納得の役作り。

ボリショイを離れたのに踊りが崩れていないのが素晴らしい。
ニーナはあれほど荒れたのに。
劇場のコーチがしっかりしているのかな。
ティッシの踊りも端正なまま。
アルブレヒトもソロが増えてた。
ミルタに操られジャンプは、
最初は横移動、次は縦。
あきらかに高貴な人。
プレイボーイではないが、
終わる恋なのもどこかで知ってるんじゃないかな。
ラストは嘆きはなく、
ジゼルへの、ジゼルからの、
愛を噛み締めている。
彼は生き続けるのだろう。
彼が生きていれば、
ジゼルの愛も生き続けるのだから。

ヒラリオン役は太ましいとは違う、
なんだろ、横幅が広いかんじ?
ダンサーには珍しい。
長身なので、クラッススを踊ったら似合いそう。
ダイナミックな踊りだけど詰めはきっちり。
芝居も上手い。

ミルタ役は怖い系で威厳がある。
枝は無し。
墓場のセットはちょい鬼太郎チック。

カンパニーのレベルも高い。
ゲスト格が主演でも落胆するような差はなく、
相互で高めあって物語を紡いでいた。
ミラノ・スカラ座の群舞より段違いに上手いよ!

あくまでも私感だけど、音楽が若干早いかな。
お貴族様たちは割とリアルな宮廷服。
バチルドの衣装は星組1789なこちゃん衣装の水色版っぽい。

オケ奏者のアップが見られるのも良かったよ。

白鳥だと長いから集中力が続かないけど、
休憩無し2時間はちょうど良い長さ。
疲れていたけど行って良かった。

渋谷東映がオサレ空間になっててびっくりだよ!
渋谷東映で最後に見たのは「空飛ぶ幽霊船」だったかな。
コンセッションがないので飲食物の持ち込みは可みたいよ。
場内アナウンスからすると。
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「ジーザス・クライスト=スーパースター」[エルサレム・バージョン](2024年版 東京3回目)

2024年03月09日 | 劇団四季


JCS3月9日16時半回。
かみさくは2月17日以来。
神永さんのジーザスは、前回はまだ顔の輪郭に柔らかさがあっけど
今回は頬がこけ厳しい線の輪郭に。

今回は諦念よりも虚無。
神に割り振られた救世主の道は死への道でもあるのに進むしかない。
民衆を見る顔も虚しさしかない。
誰も彼を見ていない。
自分が「こう見たい」と思っている偶像を重ねているだけ。
彼を見ているのはユダとマリアだけ。
それは彼もわかっている。

捕らえられた時のジーザスは
魂がすでに消えかけているぐらいの虚無な表情で辛すぎる。

神永さんの歌声は2月半ばより自然なかんじ。
喉への負担はなさそう。

佐久間ユダがスンラさん寄りで嘆きむ強く
ジーザスへの執着がさらに強くなった。
以前の「俺を見てくれ」の雰囲気はなくなった。
なぜなら、ジーザスが自分を見ているのがわかっているから。

晩餐のところ、
「俺に裏切らせるのか、あなたは」と
ユダの心の叫びが伝わる。
「思ったとおりに行け」と言うけど、
そうさせているのは、あなただ、と。

スパスタのユダは、役割から解放された安堵では。

なんだか、最初から2人が強く結びついていて、
その上で反発し合う。
いつからそうなった、そこに落ち着いた、
いや、到達したのか。
2人ともすでに狂気の域だ。
いいぞ!

キリスト教においては自殺は神が決めた寿命を全うしない→神に逆らう、
だから地獄に堕ちる、ような考えだ、あるいは、
自殺は自分を殺す、で、「汝、殺すなかれ」に背くから地獄行きだったか
どちらかうろ覚えで恐縮ですが、どちらにせよ神に逆らう行為の結果で
地獄に堕ちるかと思うのですが、
この作品においては、ユダは神から与えられた役割を果たしたのに、
地獄行きは理不尽じゃないか、とか思っちゃうね。


守山さんに比べると江畑さんは主演経験が豊富なので、
話を引っ張る一角になってる。
ジーザス、ユダ、マリアの三角形ができてる。
生々しい女の部分がありつつ、ジーザスが死に向かうのを見守る。
ユダはジーザスがいないと生きていけないので一緒に滅ぶが、
マリアはジーザスの死を見届けることを選ぶ、というかんじかなあ。
ジーザスにはふたりとも必要。

やなぴーだとユダに辛い思いをさせてごめん、で、
ユダとは違う位置にいるところ、
かみさくは同じ位置で共に狂気で、
マリアの強い眼差しがジーザスをときどき正気に戻すような印象でした。

柴田シモンは歌声自体は少し軽いけど
マイクバランスがおかしくなるぐらいの大音量。
辻ペテロの袖は非対称。剣を取れの音程は前回よりしっかり。
一和さんのカヤパ、声がひっくり返るところは
もう少し「意識してやってます」感が出る方が好みかな。

田島さんピラトは後世の人から非難されることを予兆しているような?
前はもっと小者感があったような。
北澤ヘロデは馬鹿殿系ね。
劉ヘロデはイロモノ系。
違うのが良い。

今回は群衆が熱かった。
イントロから動きが大きくなっていた。

カテコの復活から、徐々にジーザスから神永さんに戻るのをオペラグラスでガン見。

2階席からあらためて見ると、自殺穴が大きくなったように思いました。
ユダが畳まれなくても吸い込まれる。

作詞家か作曲家か、あるいは両方の
「ユダは言われているような悪人ではない」という若さ故の義憤が
JCS制作のきっかけだったとどこかで見た気がするんで、
金田ジーザスがユダを見る視線が「汚らわしい裏切り者め」なのは原作準拠というか。
ユダ改変には改変無しのジーザスが際立つ。
ジーザスがユダに寄り添わないから、ユダの言い分が客に伝わる、みたいな。
あのパターンもありだけど、
金田さんは歌声の素晴らしさと芝居の深さは別だったからな。

佐久間さんは若いから、強さが狂気を生み、自身が飲み込まれる。
スンラさんの繊細なガラスのユダとはタイプが違うのに、結果は一緒。


うーんと、少し時間をおいて考えたら、
ユダの狂気というか、ユダが正しくジーザスを見ているがために、
ジーザスの虚無に引き摺り込まれ、飲み込まれちゃったとも思えるかな。
正しく見えるのは狂気ゆえだからか。
スパスタは自我を取り戻したユダ。
でも彼はやはりジーザスを見る。

全然どうでもいいんだけど、
市場のうさちゃん、死体なのにおめめぱっちり。


【配役】
ジーザス・クライスト 神永 東吾
イスカリオテのユダ 佐久間 仁
マグダラのマリア 江畑 晶慧
カヤパ(大司教) 高井 治
アンナス(カヤパの義父) 一和 洋輔
司祭1 正木 棟馬
司祭2 中橋 耕平
司祭3 真田 司
シモン(使徒) 柴田 鴻洋
ペテロ(使徒) 辻 雄飛
ピラト(ローマの総督) 田島 亨祐
ヘロデ王 北澤 裕輔

【男性アンサンブル】
鈴木 貴雅
下平 尚輝
磯江 拓也
姜 大舜
佐々木 玲旺
木谷 光
鈴木 智之
松尾 篤
安斎 恵太
愛染 洸一
橋岡 未浪
寺内 淳

【女性アンサンブル】
小島 光葉
黒田 果穂
小野 実咲季
林 美菜子
安宅 小百合
大石 眞由
立川 真衣
濵嶋 紗穂里
森下 薫
佐田 遥香
北中 芹佳
立花 梨奈
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劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦

2024年03月09日 | 映画




時間の都合で、旧尾崎テオドラ邸と自由劇場の間に見ました。
ミリしらです。

短い時間に話がギュッと詰まってて、
選手たちの動きがリアルで、
終盤の研磨視点のボールの動きが凄すぎて、
アニメ作品として素晴らしかったです。
初見でも各キャラは掴みやすかった。

話そのものより、
ボールはもう白くない、
男子バレーのブロックといえばソ連、
15点じゃないんだよね、選手交代たくさん、
など、自分の知識が古すぎだなあ、
と改めて思いました。
(黄緑色のユニフォームの富士フイルムチームを見ていた世代です)

いまから45巻は読めないなあ。
アニメはネトフリにあるね。
いずれ挑戦するかな。
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旧尾崎テオドラ邸

2024年03月09日 | 旅行(お散歩・遠征含む)
旧尾崎テオドラ邸に行ってきました。









邸内。
2階のギャラリー内は、
展示作品以外の椅子やカーテン等の内装は撮影可。
(確認後に撮影)


























漫画家さんの寄せ書き




アフタヌーンティー。
サンドイッチは手前から食べると
味の濃さのグラデーションが楽しめます。
スコーンもティラミスもケーキも美味い!
















ドリンクは最初にダージリンだったかな、
1杯付いてきて、そのあとはフリー。
ホットの紅茶はポットで提供。
紅茶カップの写真がない!
カフェオレはアイスのみ。
ホットコーヒーはプレスの筒ごと提供。

展示は「チャリティオークション作品展」で、
たくさんの作家の、ほぼ描き下ろしの原画展示。
くらもちふさこ、萩岩睦美、吉田まゆみ、山田ミネコなど、
いまの絵の原画が見られるとは。
鼻血が出そうだった。
おいくらなら落札できるのか。
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「コットンテール」

2024年03月03日 | 映画


すれ違いの親子の和解などという単純な話ではなく、
なんだろう、「告解」に近いのではないかな。

いい話とかではないし、
人に薦めたいかといえば「別に」だけど、
涙が出っ放しだった。

夫は妻との約束があり、
息子は親の苦しみをわかちあえない。

夫が自堕落で迷惑をかけまくりなように見えるけど
いや、伴侶がなくなればそうなるよ。ね。

息子もそこはわかりつつも、だと思う。

わかりすぎる嫁の臨ちゃんの
なんいうか、嫌みとも違う、
なんともいえない部分も良かった。
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「海の上のピアニスト 」(午前十時の映画祭13)

2024年03月03日 | 映画


2回目なので迷ったけど、
大画面で音響の良い映画館で見てこその作品なので早起きして、
やっぱり、見て良かった。

様々な階級の人に愛される音楽、
終わりのない陸の風景と絶望。
彼には生きて欲しいけど、
彼の選択は翻すことはできない。

コーン吹きは死ぬまで吹くのだろう。

前に見たときは、最後のピアニストとコーン吹きの会話は
幻想かリアルかわからない作り、だと思ったけど
今日はリアルだと思った。
彼は自分が与えられることが可能な範囲人々に
顔がわかる人々に
生者に
音楽を届けるんだ。
使い捨てではない、生きた音楽を。
だから生きていたし、
だから船と共にいる。


海乃上野

って、変換で出るんだ。

って、出るんだよ。
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「カラーパープル」

2024年03月02日 | 映画


スピルバーグ版は未見。
力強い歌と、風景と、
映画ならではの立体的なダンス場面が見事に融合。

JCSを見た後だったので、夫の改心が都合よくではなく、
悔い改めたことを神が赦したと思えた。

セリーが受けた仕打ちは
当時の女性にはよくあることだったのだろうな。
自分の道を歩む女性陣に拍手!
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「ジーザス・クライスト=スーパースター」[エルサレム・バージョン](2024年版 東京2回目)

2024年03月02日 | 劇団四季


本日の昼公演は新ジーザスに新ユダです。

加藤さんのジーザスは良い意味で普通の青年。
ギリギリまで「死」は概念であり、
自分が本当に死ぬとは、十字架にかけられてから実感するのでは?
ゲッセマネで捕らえられたとき驚いた表情だった。
鞭に打たれているときも、いままで見たどのジーザスより痛そう。

この時が本当に来るとは、予期はしていたけれど、
それよりもずっと苦しい、そんなかんじ。
リアルな肉体を感じた。
彼とユダは同じぐらい「ただの男」で、
どちらの役になるかは神の気まぐれにすぎないように思えた。
そんな人間が祭り上げられ、
自分の覚悟よりは実は殉教者だった、そんなかんじ。

カリスマ性は薄めなのに崇められる、
彼と民衆の間に溝がある。

ジーザスとしてのいまの彼なりの役表現としては
力強さがないのがちょうどよいかんじ。
好みとして言えば、あり、です。
そういうジーザスだけど真ん中芝居は確実なので、
ちゃんと話を紡いでいる。

新ユダの吉岡さんの方が、
いまのところ、観察期間なかんじかなあ。
高音が出ないのはどうなの?
ラストの年のキヨミチ並みに出てない。
若いのに。
あと、役として話を引っ張る力が弱い。
ソリストはOKでもプリンシパルとしては?みたいな、
ユダ役以前の部分で疑問符が。

冒頭のいくつかの部分の語尾で音が伸びないのは
アレンジではなく、技術が足りないのでは?と思ったり。
スパスタはほぼ音域に合っているけと、
「マホメットは山をほんとぉに」もアレンジ無しなのは個性よりも、かな?

ジーザスはまだ孤独と諦念が薄く、
ユダは絶望より怒りが強い。
新コンビならではの距離感はとても良い!
エモさ皆無なのはとても新鮮!!
こういうパターンもあり!
慣れてきたらどの方向に行くのかなあ。
ちょっとワクワク。

今期から登場とはいえ、
デビューが早かったマリアはすでに貫禄あり。
新人コンビ相手だと、

ジーザスがスターさん
マリアがFC代表さん
使徒がスタッフさん
ユダは入出の貢献度がとても高い会員

みたいな力関係を感じました。

ペテロの大空さんの歌は安定。

劉さんのヘロデは動きが多く華やか。
敢えて言うとシモーヌ系になるかな。
こうくるか。
コメディリリーフとしてバッチリ!
スキンブルだからダンサーなのかな。
いちいち動きを入れてくるけど、うるさくない。

今期は赤の照明が強いような?
前半は、舞台全体はともかく、
役者の顔がぼやけるような照明になっているような?
幕が開いてしばらくは目を見開かないと
役者の表情が読みにくかった。


浜松町の自由劇場ではジーザスが鞭打たれ、
同じ頃、日比谷の東京宝塚劇場ではビームが鞭打たれている。


【配役】
ジーザス・クライスト 加藤 迪
イスカリオテのユダ 吉岡 慈夢
マグダラのマリア 守山 ちひろ
カヤパ(大司教) 金本 和起
アンナス(カヤパの義父) 吉賀 陶馬ワイス
司祭1 佐野 正幸
司祭2 玉木 隆寛
司祭3 川原 信弘
シモン(使徒) 大森 瑞樹
ペテロ(使徒) 大空 卓鵬
ピラト(ローマの総督) 山田 充人
ヘロデ王 劉 昌明

【男性アンサンブル】
櫻木 数馬
田口 暉
桧山 憲
香取 直矢
森 健心
永瀬 俊秀
武智 正光
横井 漱
安斎 恵太
佐橋 秀明
武藤 洸次
平山 祥

【女性アンサンブル】
小島 光葉
光井 さや
川田 菜々子
高倉 恵美
辻 茜
廣本 則子
片倉 あかり
梅澤 紗耶
山田 志保
志田 奈津帆
北中 芹佳
鳥越 ゆみこ
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松戸の河津桜

2024年03月02日 | 旅行(お散歩・遠征含む)
午前に少し時間があったので
Twitterで見かけた「松戸 河津桜まつり」に行ってきました。
と言っても、屋台が出る前に時間なのでお花を見るだけ。
場所は旧伊勢丹先の松戸神社の奥ぐらいです。
無料なのがいいね!











































お花の中のクマ。
可愛い。
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