きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展」@国立新美術館

2014年07月06日 | 美術館・博物館(各種原画展含む)


オーストラリア・バレエ団所蔵の衣装の数々。
流れは、

ディアギレフのバレエ・リュス → 解散 →
 一部の衣装などをバジル大佐率いるバレエ・リュス・ド・モンテカルロが使用 →
 解散 → サザビーが出品 → オーストラリア・バレエ団が競り落とす

みたいです。
なので、衣装は主に1909年~1929年のもの。

ただの衣装展示だと思ったら大間違いでした。
モダニズム、シュールレアリスムなど
当時の最先端の様々な芸術要素が詰まっていました。

鮮やかな色使い、
民族色の濃いデザイン、
どれもが今なお輝き魅力的です。

一時解散の原因になった「眠り」の衣装がとてもゴージャスだった。
ロシアでの人気演目だからパリなどでも当たるだろう、
再演もたくさんあるだろう、と見込み、
湯水のように予算を使って準備したら
上演時間が長いこともあり、大コケだったとか。
展示はお付きの女官とか、
オーロラの衣装では無かったけど、
確かにこのレベルの役の衣装に
これだけお金をかけたら赤字だよな、
というのが実によくわかりました。

ディアギレフがいたから世界にバレエが広まった。
当時の煌びやかな才能を持った人たちを結び合わせた
それらが融合した芸術が誕生した。
彼の死後、セルジュ・リファールはパリ・オペラ座へ、
ニネット・ド・ヴァロアはイギリスで、
バランシンはアメリカでバレエ団を立ち上げる。
一人の天才興行師が世界の歴史を変えたんだなあ。
しみじみ。

思い込みだろうけど、昔の生地の方が質が良い気がします。
質感とか色合いとかゴージャス。
たぶん今は軽さ、踊りやすさも考慮しているだろうから
当時とは違うのは仕方が無いんでしょうね。

バクストのデザイン画にはうっとりでした。

バレエに興味が無い人にもおすすめです。
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