きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

第17回 〈世界バレエフェスティバル〉Aプログラム

2024年08月03日 | バレエ・ダンス




― 第1部 ―
「白鳥の湖」より黒鳥のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・クランコ
音楽:ピョートル・チャイコフスキー
マッケンジー・ブラウン(シュツットガルト・バレエ団)
ガブリエル・フィゲレド(シュツットガルト・バレエ団)

男性ヴァリはチャイパド、女性ヴァリはチャイパドじゃない方の王子ヴァリ。
ソロで揺らぐ時が少しあったけど端正な古典で溜息。
32回転にトリプル?


「クオリア」
振付:ウェイン・マクレガー
音楽:スキャナー
ヤスミン・ナグディ(英国ロイヤル・バレエ団)
リース・クラーク(英国ロイヤル・バレエ団)

2024年でもインザミドル系か。
亜流版の中でもかなり本家に近い。
2人の身体能力は見事なんだけど。


「アウル・フォールズ」
振付:セバスチャン・クロボーグ
音楽:アンナ・メレディス
マリア・コチェトコワ
ダニール・シムキン

古典動きベースのコンテ。
縞々衣装を含めセンスが良いな、という印象。
高い技術がさりげない。
遠目だと学生コンビの体型。


「くるみ割り人形」
振付:ジャン=クリストフ・マイヨー
音楽:ピョートル・チャイコフスキー
オリガ・スミルノワ(オランダ国立バレエ)
ヴィクター・カイシェタ(オランダ国立バレエ)

くるみ前半の音楽のみを使った踊り。
長めのデュエダンってかんじ。
これだけの出番は勿体無いし、
この踊りなら羽山先生に、、、


「アン・ソル」
振付:ジェローム・ロビンズ
音楽:モーリス・ラヴェル
ドロテ・ジルベール(パリ・オペラ座バレエ団)
ユーゴ・マルシャン(パリ・オペラ座バレエ団)

あー、いかにもロビンズ。
悪くはないが、良さもかんじられない。
ドロテの体力に合わせたのかなあ。
もっとパリオペらしいのが見たかった。

下の階の咳の音が響きまくり。
数名のうち繰り返しのおじさんっぽい咳に少しイライラ。


― 第2部 ―
「ハロー」
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:ジョルジュ・クルポス
菅井円加(ハンブルク・バレエ団)
アレクサンドル・トルーシュ(ハンブルク・バレエ団)

男女の痴話喧嘩的で物語が見えるようで、
菅井さんの身体能力も堪能できるけど、長い。


「マノン」より第1幕の出会いのパ・ド・ドゥ
振付:ケネス・マクミラン
音楽:ジュール・マスネ
サラ・ラム(英国ロイヤル・バレエ団)
ウィリアム・ブレイスウェル(英国ロイヤル・バレエ団)

知っている世界に帰ってきた安心感が会場に漂う。
まだ清純なマノン。
マクミランらしい2人の動き。


「ル・パルク」
振付:アンジュラン・プレルジョカージュ
音楽:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
オニール八菜(パリ・オペラ座バレエ団)
ジェルマン・ルーヴェ(パリ・オペラ座バレエ団)

静謐で官能的。
全幕の一部のような、完璧な世界。
虚飾を削ぎ落とした2人だった。
と思いつつ、
キスしながらグルグルは頑張れ!の気持ちが。


「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
振付:ジョージ・バランシン
音楽:ピョートル・チャイコフスキー
永久メイ(マリインスキー・バレエ)
キム・キミン(マリインスキー・バレエ)

キムの超絶技巧で、やっとバレフェスらしくなる。
永久さんは可愛くて腕が長いけど、
キムと並ぶとスター性が薄い印象。
2人ともバランシンさはなく普通に古典で、
キムは捩じ伏せて自分のものにして、
永久さんはワガノワらしさのまま、みたいな印象。

ハローなど楽器が少ない演目は咳が目立つ。
マスクしてる?
かなり下の階だと思うけどマスク有りでこんなに響く?

5分巻きぐらいで進行。


― 第3部 ―
「3つのグノシエンヌ」
振付:ハンス・ファン・マーネン
音楽:エリック・サティ
オリガ・スミルノワ(オランダ国立バレエ)
ユーゴ・マルシャン(パリ・オペラ座バレエ団)

作品自体はロビンズ系で目新しさはあまりないけど
2人の吸引力が強くて目が離せない。


「スペードの女王」
振付:ローラン・プティ
音楽:ピョートル・チャイコフスキー
マリーヤ・アレクサンドロワ(ボリショイ・バレエ)
ヴラディスラフ・ラントラートフ(ボリショイ・バレエ)

物語の一部を見ているよう。
スケールの大きい踊りはさすがボリショイ。
久々に生のボリショイを見られて嬉しいような、
モスクワ組と思うと複雑なような。


「マーキュリアル・マヌーヴァーズ」
振付:クリストファー・ウィールドン
音楽:ドミートリイ・ショスタコーヴィチ
シルヴィア・アッツォーニ(ハンブルク・バレエ団)
アレクサンドル・リアブコ(ハンブルク・バレエ団)

なんだろう、クランコ的なかんじ?
古典っぽいパドドゥウなので満足感はあるけど、
この2人ならノイマイヤー作品を見たいような。


「空に浮かぶクジラの影」
振付:ヨースト・フルーエンレイツ
音楽:レナード・コーエン、ルー・リード、アントニー・アンド・ザ・ジョンソンズ
ジル・ロマン
小林十市(モーリス・ベジャール・バレエ団)

いかにもジルの感性だなあ、という印象。
空に漂う雲を見ているような。
雲の中に鯨を見る。

10分の休憩ではトイレは無理。
開演前に餅を食べて正解。
タイムスケジュールは予定通りに戻りました。


― 第4部 ―
「アフター・ザ・レイン」
振付:クリストファー・ウィールドン
音楽:アルヴォ・ペルト
アレッサンドラ・フェリ
ロベルト・ボッレ(ミラノ・スカラ座バレエ団)

変わらぬ肉体美のボッレに対しフェリの体型は崩れている。
というか緩んでいる。
この体型で舞台に立つか、
いや立つ意義はあるにしても、それをバレフェスで?
と思いつつも、
やはり表現力や存在感は抜群だし
曲のテンポが緩やかなのでムーブメントは美しい。
ポアント無し。

フェリを見るのはこれで最後かなあ、と思って何年経ったのだろうか。
ちなみに引退公演は2007年。
https://blog.goo.ne.jp/ytaiyo/e/0c24ff06c7b50049c0eee5c1bd41d3b2


「シナトラ組曲」
振付:トワイラ・サープ
音楽:フランク・シナトラ
ディアナ・ヴィシニョーワ(マリインスキー・バレエ)
マルセロ・ゴメス(ドレスデン・バレエ)

フェリが出た瞬間の体型ショックより踊りが良かったので
余計にヴィシの身体が固くなったと感じた。
DVDのエレイン・クドウ比で身体が動いていない。
元々が技術系ダンサーなのでヒシヒシと。
年齢を考えれば当然だけど、やっぱりショック。
ゴメスはタキシードが似合うからOK。
ファニーガラを期待しているよ。


「椿姫」より第1幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:フレデリック・ショパン
エリサ・バデネス(シュツットガルト・バレエ団)
フリーデマン・フォーゲル(シュツットガルト・バレエ団)

やっと!
現役のカンパニー看板スターが来た!
輝きが段違い。
バデネスの踊りがきめ細かい。
フォーゲル君はそつないけど無味無臭な子だったのに
恋に浮かれて可愛いアルマンだった。
ズサーっから、よくぞここまで。
来日公演は彼にするか。


「ドン・キホーテ」
振付:マリウス・プティパ
音楽:レオン・ミンクス
マリアネラ・ヌニェス(英国ロイヤル・バレエ団)
ワディム・ムンタギロフ(英国ロイヤル・バレエ団)

期待していたんだけど、リフト無し。
出だしの、こういうイベントだと片手リフト2回になるところも
フィッシュダイブの前も。
コーダもムンタギロフが回り終わったら
ヌニェスが袖から走り込んで決めポーズで終了。
回らない。
省エネでした。
まあ、無理せず。

ヌニェスのヴァリは扇子あり。
32回転は少し足りなかった。
ダブルあり。

プロだから踊れているけど、
先ほどのシュツットガルトペアのような
息が合っているというほどでもない印象。

カテコは女性ダンサー名字アルファベット正順。
公演終了のアナウンスは18時25分ぐらい。

体力は、大消耗は感じられず。
平均年齢が高いし、バリバリでバチバチの古典対決でもないし。
古典演目で技術系ダンサーはキムぐらいか。
まあ、面子とプログラム的にはこんなものか、ってかんじかな。
安い席で正解だね。


指揮:ワレリー・オブジャニコフ、ロベルタス・セルヴェニカス
演奏:東京フィルハーモニー交響楽団
ピアノ:菊池洋子(「アン・ソル」、「ハロー」、「ル・パルク」、「3つのグノシエンヌ」、「マーキュリアル・マヌーヴァーズ」、「椿姫」)
チェロ:長明康郎(「ハロー」)


◆上演時間◆
第1部 14:00~15:00
休憩     20分
第2部 15:20~16:15
休憩     15分
第3部 16:30~17:20
休憩     15分
第4部 17:35~18:30
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「マッドマックス」(午前十時の映画祭14)

2024年08月03日 | 映画


なんとなく粗筋は知っているけど見るのは初めて。
普通のアメリカの街のできごとだった。
緑がたくさん!
カーチェイス、なんて生やさしいものではない
ド迫力の追いかけっこが常軌を逸しているなど
デスロードの原型が随所にあり、なるほど、と。
ここからアチラ方面へはどうやって展開したのか。
2を見ればわかるの?
メル・ギブソンが若い!

暴走族はいま見ると、若くない男がいきがってと思うけど、
当時は悪と恐怖の軍団だったんだろうな。
間近にいたら怖い。
ちょい前の作品だから現代物でも容赦ない暴力と死。

犬、、、
彼氏、尻から、、、
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