きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

第17回 〈世界バレエフェスティバル〉ガラ

2024年08月12日 | バレエ・ダンス


― 第1部 ―
「眠れる森の美女」より第3幕のグラン・パ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ
音楽:ピョートル・チャイコフスキー
マリアネラ・ヌニュス(英国ロイヤル・バレエ団)
ワディム・ムンタギロフ(英国ロイヤル・バレエ団)

美!
キラキラ!
端正で王道古典。
ヌニェスがすごいことをしているんだけど、
ふわっと音楽に綺麗に乗っていて、
逸脱を全く感じない。
すごい。


「コンセルト・アン・レ」
振付:モーリス・ベジャール
音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー
大橋真理(モーリス・ベジャール・バレエ団)
アレッサンドロ・カヴァッロ(モーリス・ベジャール・バレエ団)

ベジャールらしい動きがたくさん。
好き。


「ロミオとジュリエット」より第1幕のパ・ド・ドゥ
振付:ケネス・マクミラン
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
ヤスミン・ナグディ(英国ロイヤル・バレエ団)
リース・クラーク(英国ロイヤル・バレエ団)

Bプロ組が初恋の初々しさなら、
こちらは恋の情熱。
同じ振付でも違うのが面白い。


「アダージェット」
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:グスタフ・マーラー
シルヴィア・アッツォーニ(ハンブルク・バレエ団)
アレクサンドル・リアブコ(ハンブルク・バレエ団)

ノイマイヤーだけど、ABプロと似たようなテイスト。
他になにか。
でも3作品の中では一番ドラマがありエモーショナル。


「シルヴィア」
振付:リセット・ダルソンヴァル
音楽:レオ・ドリーブ
オニール八菜(パリ・オペラ座バレエ団)
ジェルマン・ルーヴェ(パリ・オペラ座バレエ団)

神話版の方。
オニールがバランスを崩しかけ会場中が動揺。
しかしオニールは落ち着いて続ける。
さすが。
派手な作品ではないけど、香気が漂う。
パリオペらしい。


― 第2部 ―
「スプリング・アンド・フォール」より
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:アントニン・ドヴォルザーク
菅井円加(ハンブルク・バレエ団)
アサクサンドル・トルーシュ(ハンブルク・バレエ団)

本場のスプリングフォール!
トルーシュの粘りのある動きが良い。
菅井さんはキリッとした大人の女性。
東バだと少女なことが多いよね。


「ブレルとバルバラ」
振付:モーリス・ベジャール
音楽:ジャック・ブレル、バルバラ
ジル・ロマン
小林十市(モーリス・ベジャール・バレエ団)

正統なベジャール。
ベジャールの息遣いを感じる。


「ジゼル」
振付:ジャン・コラーリ、ジュール・ペロー
音楽:アドルフ・アダン
ドロテ・ジルベール(パリ・オペラ座バレエ団)
ユーゴ・マルシャン(パリ・オペラ座バレエ団)

こういうジゼルが見たかったの!
理想にドンピシャ!
ガラなのに、とても幽幻。
人外。
ひゃー!


「悪夢」
振付:マルコ・ゲッケ
音楽:キース・ジャレット、レディー・ガガ
マッケンジー・ブラウン(シュツットガルト・バレエ団)
ガブリエル・フィゲレド(シュツットガルト・バレエ団)

ゲッゲの振付はいつも震えて、
もう新しさはあまり感じられないけど、
ダンサーの身体を使うのは上手いなあ、
と、やっぱり思う。


「ル・パルク」
振付:アンジュラン・プレルジョカージュ
音楽:ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
ディアナ・ヴィシニョーワ(マリインスキー・バレエ)
マルセロ・ゴメス(ドレスデン・バレエ)

ヴィシの脚の入れ墨はなかったかな。

全幕だとAプロ組が正解なんだけど、
ヴィシだと肉欲から逃れられない「業」のようなものを感じる。
先入観なんだろうけど。
男を決して離さない女。


「海賊
振付:マリウス・プティパ
音楽:リッカルド・ドリゴ
永久メイ(マリインスキー・バレエ)
キム・キミン(マリインスキー・バレエ)

キムの技術と華とスター性に、
永久さんが少し足りてない印象。
キムは、さすが!の一言。
細かいデザインは違うと思うけど、
永久さんのチュチュはアルティナイと同じ。
キーロフだ。


― 第3部 ―
「カジミールの色」
振付:マウロ・ビゴンゼッティ
音楽:ドミトリー・ショスタコーヴィチ
エリサ・バデネス(シュツットガルト・バレエ団)
フリーデマン・フォーゲル(シュツットガルト・バレエ団)

こういう衣装でこういう身体能力を見せる作品は
私の中でまとめて一つのカテゴリー。
僅差がわかればもっと楽しめるんだろうな。
ヴィシ&ヴァロージャなど何組かで見てるけど、
へぇー、以外の感想が湧きにくい作品。
2人の踊りは良かった。


「レ・ブルジョワ」
振付:ベン・ファン・コーウェンベルグ
音楽:ジャック・ブレル
ダニール・シムキン

シムキンのソロで彼の良さを活かすなら、
それこそ「ゴパック」とかもあるだろうけど、
シムキン父の得意演目らしいので、
ここで踊るのは仕方がないか。
踊り自体は素晴らしいんだけど、
ビジュアルが高校生なんだよなあ。


「シンデレラ」
振付:フレデリック・アシュトン
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
サラ・ラム(英国ロイヤル・バレエ団)
ウィリアム・ブレイスウェル(英国ロイヤル・バレエ団)

英国ロイヤル組でアシュトン!
正解!
足捌きを含めた独特の動きが流麗。
ハッピーエンドのキラキラ感。
うっとり。


「作品100~モーリスのために」
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:サイモン&ガーファンクル
ロベルト・ボッレ(ミラノ・スカラ座バレエ団)
アレクサンドル・リアブコ(ハンブルク・バレエ団)

「先輩と僕」的な作品。
慕う後輩、可愛い。


「ドン・キホーテ」
振付:マリウス・プティパ
音楽:レオン・ミンクス
マリーヤ・アレクサンドロワ(ボリショイ・バレエ)
ヴラディスラフ・ラントラートフ(ボリショイ・バレエ)

いまの年齢のマーシャに32回転?
やはり無いよね。
しかし!
32回転の音楽開始からずっとピケターンで、
ラントラートフのコーダの回転中も含め
舞台を1周半ぐらい回ってた。
さすがガラのトリなのだ。
ラントラートフもくっきりしたジャンプなど、
やり過ぎず盛り上げる。

カテコで2人がオケを讃える。
なぜならオケがこのあと中途半端に去るから。

指揮: ワレリー・オブジャニコフ、ロベルタス・セルヴェニカス
演奏: 東京フィルハーモニー交響楽団
ピアノ:菊池洋子(「ル・パルク」、「カジミールの色」)


◆上演時間◆
第1部 14:00~15:10
休憩     20分
第2部 15:30~16:40
休憩     20分
第3部 17:00~17:45



いつものようにフィナーレの演奏が途中で止まり、
オケ退場。
NBSの方が準備ができるまで場つなぎ。
ファニーガラは第2回に男性ダンサーが「パ・ド・カトル」を
踊ったのが始まり。
そのときは「バレエに対する冒涜」との声もあったとか。
それがいまでも続いている。
バレフェスの伝統。
のような話から。開幕。



― 第4部 ―
「ラ・バヤデール」特別版
総演出:マルセロ・ゴメス
監修:オルガ・エヴレイノフ

ニキヤ(神殿の舞姫):マルセロ・ゴメス、キム・キミン
ソロル(戦士):ロベルト・ボッレ
ガムザッティ(ラジャの娘):ダニール・シムキン
マグダヴェーヤ(苦行僧の長):シルヴィア・アッツォーニ
ハイ・ブラーミン(大僧正):マリーヤ・アレクサンドロワ
ラジャ(国王):ヤスミン・ナグディ
アヤ(ガムザッティの召使):ドロテ・ジルベール

「影の王国」
ヴァリエーション:ガブリエル・フィゲレド
ブロンズ像:マッケンジー・ブラウン、エリサ・バデネス

(ここまで公式発表)

(以下は推測、間違っていたらごめんなさい)
虎担ぎ:ワレリー・オブジャニコフ、ロベルタス・セルヴェニカス
虎娘(ほぼラムちゃん):永久メイ、オニール八菜
ジャンペ:
 ユーゴ・マルシャン
 フリーデマン・フォーゲル(バクチメイク)
 アレクサンドル・リアブコ
 ジェルマン・ルーヴェ(オレンジのカツラ??)
 ウィリアム・ブレイスウェル
影の王国 群舞:
 マリアネラ・ヌニュス、ワディム・ムンタギロフ
 アレッサンドロ・カヴァッロ、リース・クラーク、
 サラ・ラム、ヴラディスラフ・ラントラートフ
交通整理:アサクサンドル・トルーシュ
司会:小林十市

「ボレロ」
メロディ(分担):
 ロベルト・ボッレ
 フリーデマン・フォーゲル
 ディアナ・ヴィシニョーワ
 ドロテ・ジルベール
 ユーゴ・マルシャン
 ジェルマン・ルーヴェ
 大橋真里
リズム:アレッサンドロ・カヴァッロ、小林十市
タイムキーパー:ジル・ロマン


お待ちかねのファニーガラ。
主筋はバヤデール。
総演出ゴメス、監修オルガ先生。
なんと!
衣装の一部はスカラ座レンタル版。
許可したスカラ座、太っ腹!
ありがとうございます!

虎を持つのはマエストロ2人。
苦行僧、虎娘(ほぼラムちゃん)、大僧正などが出て、
ゴメスとボッレの踊り。

ジャンペは男性陣。

ガムザvsのニキヤはキム。
肖像画のソロルはボッレ。
スマホを持つ侍女のドロテが写メしたり。

幻影の坂。
なんと、オルガ先生の指導!
交通整理はをしていた男性はトルーシュらしい。
シャンペ組や、役付きでは無いダンサー達によるパンシェ。
バリエーションは2番目のだっけか。
フィゲレドの素晴らしいポアント。

幕が一度閉まる。
次の場面はボレロ!
ジルを含めベジャールのボレロを数人が交代で踊る。
みんな「ボレロ」を踊るのを許可されているダンサー。
ジルが権利も持っているらしいので(不確かですみません)
正式認可のコーナーです。
赤い台は1人乗るのが限界の、ほぼちゃぶ台。
こんなにいろんな人のボレロが見られるとは!
特にドロテとヴィシ!
ありがとうBBL!

そしてまた場面は変わり。
ブロンズアイドル選手権。
アメリカ代表マッケンジー(タップダンス)、
スペイン代表バデネス(闘牛)、
日本代表菅井さん(男性並みのジャンプ)。
司会は十市くん。
流石の口跡。台詞が明瞭。
金メダルは菅井さんでした。

で、終わりだったかな?

カテコはファニーのままの人と演目衣装の人と。
恒例の手ぬぐい撒き。
ドロテとヴィシのお子様も登場。

カテコは短め。
終演アナウンスはだいたい18時半。


眠れる森の美女、中国語は「睡美人」なのね。
まあ「Sleeping Beauty」だからほぼ直訳か。
日本語の方が凝っているのか。

韓国からも来ている人が多いのかな、よくぞ外国まで、
と思ったけど、サンクトペテルブルクよりは近いよね。
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