私の主張・ひとりの日本人として

新聞やテレビの報道で特に偏向マスコミや反日日本人などに憤慨することが多くなり、暇な時に思いつくまま書き綴ったブログです。

ありのままの台湾紀行(前編)

2004年03月10日 00時30分40秒 | 台湾関連

~日本人を歓迎する親日の国と言われているが~

はじめに

 約50年にも及ぶ日本の統治があるのにも関わらず台湾はなぜ親日なのか。統治されたのだから日本を恨んでいるのではないか。同じく併合され統治されていた朝鮮は、北朝鮮と韓国に分断されているが、今では凄まじい反日国家になっているのに、台湾の人からは日本を恨む声が聞こえてこないばかりか、日本精神の元で台湾の発展に尽くした日本人の偉業をいまでも高く評価しているといいます。それは本当なのか。ならば日本人が台湾を訪問し、日本人と分かれば歓迎し、親切にしてくれるのではないか。私は、以前からそんな思いを持っており、いつかは台湾に行ってみたいと考えていました。

 マスコミが伝える情報ほど当てにはならず、テレビの旅番組では、美しい所しか写さないし、何を食べてもタレントが「美味しい」を連発するのは本当なのか。やはり自分の目で見て、味わい、現地の人と話をしないと分かりません。そんなことから、ツアーのおきまりのコースを回るだけではなく、台湾の普通の市民が住む町を歩き、また食べている場所で食事をしてみたかったのです。

 さて、台湾への旅を申し込もうと、自宅から車で5分位の所にある大きなデパート内に入っているJTBと言う旅行会社に行く。最初は希望している1月19日から3泊4日と申し込もうとしたのですが、1月22日が台湾では旧正月とのことで、予約出来ないと言われ、仕方なく2月2日から同じく3泊4日ではと言うと、すぐパソコンを操作して、予約は大丈夫とのことで、申込書を書く。海外旅行なので、勿論パスパート持参である。成田発が午前10時45分とのことで集合が2時間前の8時45分でしたので、我が家から歩いて行ける駅からの朝1番の電車に乗車しても無理なので、成田のホテルに前泊することにする。また旅行保険にも加入したので、旅行費用の他に約1万円の出費になってしまった。


2月1日(日)出発前日の成田前泊

 成田のホテルには、夕方まで着けば良いのですが、少し早めのお昼過ぎに自宅を出る。成田までの交通機関は電車やバスなど色々ありますが、我が家からだとJRが一番便利なので「快速エアーポート成田」を利用することにする。途中の新橋で少し遅い昼食をとり、さらに東京で買い物をしていたので成田第2ターミナルに到着したのは午後4時30分過ぎになってしまった。ターミナル入り口では検問が行われており、パスポートを提示する。しかし、所持品検査も身体検査もなく、これでテロを防げるのであろうか。

 まず夕食にしようと、うろうろするが、どの店も庶民的な価格ではない。でも仕方ない。やっとトンカツの店で、その日のオススメ品である厚切りトンカツを注文する。これが厚切りか思うものでしたが、味は良かった。

 宿泊予定のホテルへは送迎バスがあるそうで、第2ターミナル乗り場で午後6時10分発のバスを待っていると、大型のデラックスバスが来たので乗り込む。車体外部にも内部にもホテルしか行きませんと書かれたプレートがありましたので、間違って乗る人がいるのか。あるいはホテルに泊まっているふりをして利用している人がいるのでしょうか。宿泊先は「マロウドインターナショナルホテル成田」で、チェックイン後にさっそく1階の大浴場とサウナに行く。ホテルの部屋に付いている風呂は日本人にはどうも合わない。大きな浴槽で足を伸ばして入浴するのは何とも気持ちが良い。

 成田にあるホテルなどで浴場入り口には各国の言葉で注意事項が書いてあるが、その中で「パンツを履いたまま入浴しないで下さい」が目に付いた。でも私が出ようとすると、アラブの国の人だと思うが、パンツを履いたまま入ってきた。汚れたパンツを履いたままではたまらない。湯が汚れてしまう。混浴ではあるまいし、汚いパンツくらい脱げと言いたくなった。このホテルにはプール、ジムもあり、滞在中に無料で利用できるそうです。各国航空会社の美人客室乗務員に宿泊先として利用されておりますので、そんな方とお友達になれるかも知れません。 客室のベットはシングルながら幅が142センチあるとのことで、大きな体の私にも十分な広さである。なぜか枕は2個あったが、そんなことはどうでも良い。早めに休む。


2月2日(月)成田から台北へ

 やはり、興奮しているのか午前6時には目が覚めた。天気予報では、お昼ころから雨が降りだすとのことで、カーテンを開けて、外を見ると、どんよりとした曇り空である。ずっと良い天気が続いていただけに、何で出発日に天気が悪くなるとは普段の心がけが良くないのかと思う。でも仕方ない。相手は自然であり人間の力ではどうすることも出来ない。

 空港までの無料バスがホテル前から出ているので、乗り込む。大型バスだか、乗客は私を入れて5,6人である。朝のラッシュ時間帯であるので、付近の道路はやや渋滞してるが、それでも何とか空港の入り口のゲートに着く。ゲートでは検問が実施されているとのことで、パスポートの準備をする。警備員が乗り込んで来て、パスポートの検査をされるが、ずいぶん簡単である。これではテロリストを阻止出来るのかと心配になってくる。どうも日本は島国のせいか、空港は国境であるという意識が低い。もっと厳重な警戒をすべきであり、それで文句を言う人に限って、何か事があると真っ先に警戒の杜撰さを言うのである。そこが日本人のいけないところかも知れない。

 ホテルで朝食をとらなかったので、ターミナルビルにあるレストランでも入ろうと思ったが、なかなか庶民的なものがない。朝から何でこんな高いのかと思うものが多い。エー仕方ないと、マックに入る。ざわざわして落ち着かないし、また高くて落ちそうな椅子で、次々と人が入ってくるので、せわしない朝食でした。

 チェックインは午前8時45分からとのことで、時間までターミナルビル内をぶらぶらする。また椅子に座って各国航空会社の美人客室乗務員がさっそうと歩いている姿を見るのも成田空港ならでの楽しみである。あまりじろじろ見ると不審者と思われるので、ほどほどにした。

 午前8時45分丁度にJTBの団体カウンターでチェックインし、搭乗券と帰りの航空券を受け取る。搭乗機は午前10時45分出発のエアーニッポンEL2103便である。
セキュリティ検査を受け、続いて出国審査を受けて、搭乗口に向かう。以前は書いていた出入国カードは書かなくなったようである。その代わりだろうかパスポートの写真が貼付してあるページの部分をスキャナーで読みとっていたので、それで出入国の管理をしているのであろう。

 午前10時20分から搭乗開始とのことで、椅子に座ってしばらく待つ。台湾では生水は飲めないとのことでしたので、ミネラル飲料を買う。まもなく搭乗開始のアナウンスがあり、ぞろぞろと搭乗口に向かう。エバー航空と共同運行便とのことでしたが、機体はエアーニッポンで、客室乗務員は全員日本人のようでありほっとする。当然エコノミー席だが、何度乗っても飛行機の座席は狭い。窓際であったので窓から景色は見えるが、今日は天気が良くないので、雲しか見えないであろう。

 午前10時45分予定通り離陸する。ベルト着用サインが消え、おしぼり、飲み物、機内食と次々と各種サービスがあり快適である。窓から外を眺めても雲と青空だけでまったくつまらない。結局、台湾に到着するまで見えたのは雲と青空だけでした。機内で、台湾の出入境カードと新型肺炎(SARS)関するアンケートを書く。英語と正字との併用だか意味は何となく英語の方が分かる。

 台北中正国際空港(中正国際機場)へは午後1時28分(日本時間午後2時28分)に着く。時差は台湾の方が1時間遅いので時計を1時間戻す。大きな空港ではあるが、成田より駐機している航空機や、人も少ない感じだ。

 新型肺炎(SARS)の検査があるとのことで、体温を計る計器の前を通過しようとすると呼び止められる。どうも熱があるようだとのことで耳の中に体温計を差し差し込まれ検査される。熱などないが台湾に着いて興奮していたのか。若い女性の係員から「大丈夫?」と言われる。台湾で聞いた最初の日本語でした。 入国審査は当然に台湾人と外国人は別ですが、すんなり通過する。質問もなかった。税関に申告するものもないので、そのままゲートを出る。

 ゲートを出た所に申し込んだ旅行会社JTBの札を持っているガイドさんが待っているとのことでしたので、見ると沢山のガイドさんが手に旅行会社の名前が書かれた紙を持っている。すると40歳位の男性のガイドさんがJTBの札を持っていたので声を掛けると名前を呼ばれたので「そうです」と答えると、先に故宮博物館の見学のための受付があるとのことで、そのカウンターで、名前、国名、パスポートナンバーを書く書類があり、パスポートを提示すると入場引換券をくれた。

 次に両替をしなければならないので、空港内の中國國際商業銀行中正機場分行の窓口に行く。ガイドさんが「3泊4日なら2万円で十分です」と言うので、2万円でを出すと当日のRateは0.306とのことでしたので6120元となり手数料は20元でしたので、1000元札6枚、100元札1枚に両替しました。書類に署名をするだけで誠に簡単である。

 ターミナルビルを出ると迎えの車が止まっており、今日は私1人とのことで、車はなんとボルボという大きな外車でした。その後部シートに座り、さっそく宿泊先のホテルに向かう。空港からすぐ高速道路に入る。車内でガイドさんから「台湾では水道から直接水を飲んでは行けない。ミネラルウォーターを買って飲んで下さい。ホテルで荷物を部屋まで運んでくれるベルボーイに50元程度のチップをやって下さい。」などの注意事項を聞く。

 ガイドさんは当然ながら日本語を話していたが、何となくたどたどしく。道路は片側4車線で広い。ガイドさんは通過する町の名前を教えてくれたり、日本から輸出した工事中の新幹線の高架橋を示し、「これが来年完成します。台北から高雄まで約90分で行けます。便利になります」と喜んでいました。台湾では道路は右側通行で、車は当然左ハンドルです。雨がかなり降っていますが、スピードを出すので心配になってきたが、でもボルボだから大丈夫か。途中に通行料金所があったが、料金の徴収係りは若い女性であった。ガイドさんは「ここで働いているのは全部若い女性ばかりです」と言っていた。排気ガス除けだろうか大きなマスクをしていました。

 高速道路を降り、台北市内の一般道路に入ると、車が多い。また日本と違いバイクに乗った人が多く、車の間をぬうようにばんばん走っていて実に危ない。また雨がかなり降っているのですが、気にしていないようである。ガイドさんに尋ねたところ、台湾では車が高く、なかなか買えないので、庶民はバイクを生活の足にしているそうです。そう言えば道路沿いには日本なら何処にでもある中古車展示場が台湾滞在中に一度も見なかった気がします。

 午後3時旅行中の宿泊先になっている。S大飯店(Sホテル)に着く。このホテルを宿泊先に決めたそのホテルはBグレードながら日本語が上手なスタッフが多いとのことで、それで申し込んだのです。

 チェックインの手続きはガイドさんがやってくれたので、パスポートだけ提示するだけでOKである。カード式の沢山穴が開いた鍵とホテルの名刺、朝食券3枚を受領する。ガイドさんから荷物を部屋まで運んでくれるベルボーイにチップをやる習慣があると聞いていたが、あいにく財布には100元札しかないので、フロントの女性従業員に50元との両替を頼む。滞在中、日本人なのかどうか分からないが、この女性従業員が話す日本語が一番上手だった。ここでガイドさんから「帰国の日は午後0時に迎えに来ます。明日(3日)の観光コースのガイドは別の人が来ます」と言われ別れる。そして50歳位のベルボーイの案内で客室に案内される。

 すると成田で泊まったホテルと同じ部屋番号である。偶然なのか。何なのか。JTBの手配でそうなったのか不思議である。このベルボーイも日本語が旨い。部屋の説明をしてくれたが成田のホテルの2倍はある広さだ。1人部屋なのにダブルベットであり、これは成田と同じである。ここで50元のチップを渡す。

 さて、時刻はまだ午後3時である。外は雨だがさっそく出掛けることにする。まさか荷物が詰まっている大きなザックを背負い出掛ける訳けには行きませんから、小さめのザックを持ってきたので、貴重品や必要な物を移し替えて、それを背負う。 まずフロントで1000元を100元札5枚と50元硬貨10個に両替する。先ほどの日本語が一番上手だった女性従業員でしたので、簡単に両替が出来ました。

 地図を見るとホテルの近くに民權西路という新交通システム(MRT)の駅があることが分かったので歩いて行くことにする。道路脇には歩道がありアーケードとなっていて雨には濡れないが、歩道上にはバイクが止まっていたり、また自動車修理屋の前では、自動車を歩道上にドンと止めてタイヤ交換などやっており実に歩きにくい。また歩道も15センチの段差がある部分があり、暗かったり、酔っぱらっていたらつまずいて転んでしまうだろう。段差ありとの表示もなく、車椅子なら絶対に通行不能である。


約3分で民權西路という新交通システムの駅に着く。新交通システム(MRT)とは捷運(ジュエユン)と呼ばれており、駅の入り口には「民權西路站」の大きな看板がある。「站」とは日本語の駅のことです。日本ではよく見られるテッシュペーパーを配っている人はいない。構内に入ると、セブンイレブンが(左画像)あったが看板は日本と同じでした。

 さて切符を買わなければと思い、券売機の所に行くも、どう購入するか分からない。再度ガイドブックを読み購入方法を確認する。
その方法は
1、最初に目的地までの運賃を確認する。
2、その金額ボタンを押す。
3、硬貨を入れる。
4、切符とおつりが出て来る。
では挑戦ということで、とりあえず「淡水」まで行って見ようと思い運賃表を見ると45元とのことで、45元のボタンを押してから、50元硬貨を投入しするとテレカ見たいなカード式の切符と5元のおつりが出て来た。私の記憶では「淡水」までは40元だと思いましたが、後で書いたメモには45元と書いてありますので、どちらが正しいか自信がありません。

 改札口は日本と同じ自動改札であり、切符を投入口に入れ、回転式バーがあるので、それを押しながら入場するが、切符を取り忘れそうになる。民權西路站は淡水と新店を結ぶ淡新線のほぼ中間にあり地下駅であり、エスカレーターで下ると、プラットホームである。エスカレーターは日本では急ぐ人のために左に寄るが台湾では右である。しかし、どうしてもいつものように左に寄ってしまう。またスピードがあり日本と比べるとかなり速く感じます。それと日本と違い水平区間が長いので、慣れるまでは要注意です。

 プラットホームのことは「月台(ユエタイ)」」と言い。一つのプラットホームの両側に線路があれば「第1月台」「第2月台」と言うわけです。いわゆる日本で言う1番線、2番線である。MRTは右側通行であり、日本の鉄道とは逆である。線路幅は日本より広い標準軌である。站(駅)にはMRTの路線図や各駅周辺の観光スポットが記載された無料のパンフレットが置かれており、日本語版もあるので活用すると便利です。

 すぐ淡水行きの電車が来たので、乗り込む。発車して次の中山站の手前で地下から地上に出る。それも高架なので、付近の風景がよく見える。この淡新線を走るMRTの車内は広く、車両の座席は、進行方向、垂直、 平行が入り混じった千鳥状の配置になっている。ドアの上には、電光掲示板で次の停車駅が表示されるし、どちら側のドアが開くかも表示されるので安心である。

 雨が降っており、どんよりとした空で、やや薄暗いが、窓から異国の流れる風景を眺める。日本に似た町並みですが、雑然としている感じがありました。道路のいたるところに車がとまっており、これでは車の駐車を巡るトラブルが多いのではないかと思いました。


35分位で淡水站(左画像)に到着する。站(駅)は高架になっており、エスカレーターで降り、改札口に切符を投入し、回転式バーを押して外にでる。この街は淡水河の河口にあり歴史がある古い街並みがあるところだそうで、また夕陽が綺麗で有名とのことです。しかし残念ながらこの雨では夕陽を見ることは出来ない。雨はそれほど降っていないが、傘は差した方が良い位の降り方でしたが傘を差している人は歩いている人の半分位の感じだ。

 站(駅)から淡水河までは100メートル位だ。河岸には対岸に行く「渡し船」があり、満員の乗船客を乗せてちょうど出て行くところでした。河岸沿いの遊歩道には様々な店が軒を並べており、声を掛けられるが言葉が分からないので、そのまま通過しようとしたが、フランクフルト見たいな食べ物が美味しそうであったので食べたくなり、人差し指と中指でVサインをし2本注文する。言葉が分からなくても何とかなるものだ。確か1本10元か20元だったと記憶しています。近くにあったベンチに座り、小雨に煙る淡水河を眺めながら食べる。確かに美味しかった。
また「日式」と書いた看板のある店を覗いてみたら、今川焼きと雪見大福だった。「日式」とは「日本式」と言うことでしょう。

 河岸沿いの遊歩道から外れ、両側に様々な店が並ぶ狭い道を歩くと、まあ人が多い、脇見をしているとぶつかりそうである。食べ物屋が多く、どの店も人が入っていないということはなく繁盛しているようである。また按摩と書かれた看板があったので、覗いて見ると椅子が並べられ、白衣を着た按摩士が客の肩や腕を揉んでいる姿が見える。それが道路から丸見えである。台湾には、按摩などマッサージの店が多いようである。

 さて、夕食を何処かで食べなければならないが、何も高級な店ではなく、街中にある普通の食堂に入ろうと探したところ「全自助餐」と書かれた看板のある店があったので、ガイドブックによると確かバイキング形式の食堂とのことでしたので、勇気を出して入る。店内に入ると、入り口にトレーがあるので、それを持つと、黙って紙製の器にご飯を盛って乗せてくれる。その後に様々なおかずが並んでいるので、好きな物を選択して指で示すと、それを皿に盛ってトレーの乗せてくれた。バイキングだと自分で好きなだけ盛ることは出来るが、「全自助餐」とはそうではないようだ。言葉が通じれば大盛りを頼むことが出来るのか。あるいは、そんなことは出来ず、決まった量しか皿に乗せられないので分からないが、紙製の皿が小さいので、おかずを乗せる量は決められているかも知れません。4品ほどのおかずをトレーに乗せ、奥のレジに行き会計となる。これで85元とは安い。

 台湾滞在中の夕食は全部町中にある「全自助餐」でしたが、3回とも100元以下であり、ガイドが「3泊4日では2万円を両替すれば十分です」と言ったのは本当だと思いました。日本で、夕食を100元(約300円)で食べることはまず無理でしょう。

 さて、夕食を済ませたのでホテルに戻ることにする。淡水站から民權西路站まで再びMRTで戻りホテルの部屋に入る。休むにはまだ早いので、再び民權西路站付近の散策に出たところ、帰宅するというホテルの従業員と一緒になる。日本語が上手で「お茶を飲みに行きましょう」と言うので付き合うことにする。台湾の人は夕飯の後に、お茶を飲みに行くことが多いとのことで、名前は忘れたが、1軒のお茶屋に入る。その女主人が色々なお茶を入れてくれて、いやにサービスが良いなと思ったら、何とか高いお茶を売りつけようとする魂胆がありありでした。しかたなく。ウーロン茶を2袋買う。一袋400元である。日本では1200 円という訳だが高いのか安いのか。
他の店で、種類は違いますがウーロン茶を190元で買えましたので、やはり高い物を売りつけられたのか。それが高級なウーロン茶なのか。パッケージを見ても分かりません。

 雨の中11時頃ホテルに戻る。水道水は飲めないので洗面所には無料のミネラルウォーターが2本置いてあるので、テレビを見ながらそれを飲んだりしていたが、言葉が分からないのでつまらない。その後風呂に入り、午前0時を少し回った所で休む。ホテルの風呂では、入った気がしない。やはり日本人は温泉に限る。


2月3日(火)観光コース日

 朝、ホテルの窓から外を眺めるとまた雨である。ついていない。朝食は2階のレストランでとのことで、朝食券を持ってエレベーターに乗る。最近のホテルの朝食はいわゆるバイキング形式が多いが、このホテルもそのようである。エレベーターを出た所に「自助式精美早餐」と書かれている看板があり、その下には「請駕臨二樓架中餐廳」書かれている。また日本語で「朝食は二階のレストランへどうぞ」との表示があり親切である。

 大体は中華料理を中心としたバイキング形式だが、日本人なら、たくあん、納豆、みそ汁、卵、海苔というような朝食を期待したが、それはなかった。野菜やレタス、ミニトマト、キュウリなどで、ハム、べーコン、蒸かした饅頭、鳥の唐揚げ、オムレツ、お粥、スープ、バナナ、スイカ、パンは5種類、コーヒー、ミルク、ジュース、ヤクルト、豆乳、紅茶などで、味はまずまずでした。

 台湾滞在中、すべて自由行動にしようと思ったが、フリープランでも観光プランでも旅行代金が同じとのことでしたので、追加料金がなければ参加して見ようと思い、また昼食も出るとのことで、2日目の今日3日は台北市内観光に参加することにしました。

 朝食を済ませた後、午前8時30分に車が迎えに来るとのことで1階のロビーで待つ。昨日と違う50歳くらいの痩せた男性ガイドさんがマイクロバスでやってくる。なんとなく頼りない人だったが、バスに乗り込む。今日は7人で回るとのことで、先に他のホテルに泊まっている人を乗せるとのことで、走りだす。今日もあいにくの雨である。マイクロバスは25人乗りのようですが、新しくなく、シートも堅い。名前は忘れたが他の大きなホテルで6人を乗せて7人で観光に出る。その6人は70歳位の老夫婦と、20歳位の若い女性2人と40歳位と25歳位の男性である。老夫婦以外は、同じグループのようである。もちろん全員日本人でした。


最初は龍山寺に向かう。台湾最古の古刹だという。まだ午前中で、雨も降っているのに人が多い。極彩色に彩られた純中国式の絢爛な建物(左画像)で思わず「これは凄い」と声を出してしまう。屋根や柱には精巧な彫刻が施されており、これは必見である。ガイドが長さ40センチの棒のようなお線香を一人7本づつ持ってきたので、これに火をつけて、祀られている神々のお堂の前に設置してある大きなお線香立てに投げ込むように立てる。日本のお線香のようにすぐ折れてしまうものではなく、棒というか竹ひごにお線香が巻き付けてある感じですから、投げ込んでも折れたりしません。たかがお線香ですが、国が違えばお線香の形式も違うのは当然でしょう。

 すると70歳から80歳のお年の老女が「日本の方ですか」と話掛けて来た。私が「そうです」と答えると、その老女は懐かしそうに「以前、新宿に住んでいたのです」と言うので、私が「新宿も変わりましたよ」と答えたのです。その老女は龍山寺で何か仕事をしている人のようで、それ以上の話は出来ませんでしたが、日本の統治を経験した方でしょうか。ガイドから「お土産です」と言って赤い糸が入った袋を貰いました。どうりで若い女性が境内に沢山いた訳が分かりました。


 雨の中、再びマイクロバスに乗る。次は「中正紀念堂」である。お祭りがあるのか、日本で言えば「ねぶた」のような猿などの人形が道路沿いに設置された台の上に並んでいる。夜は電灯がついて綺麗であろう。なんのお祭りかは分からなかった。「中正紀念堂」は蒋介石総統を記念して作られたものであるそうで、台湾の象徴的な存在である。「大きいな」と思わず声を出したくなる巨大建築物である(上左画像)。内部には蒋総統の肖像画、使っていた車、服などが展示され、椅子に座った銅像も巨大である。ちょうど衛兵(上中央画像)の交代が行われており、一糸乱れぬ動作は、人間とは思えず、機械仕掛けの人形のようである。また蒋総統の執務室が再現されており、椅子に座った蒋総統の人形(上右画像)は実に良くできており、まるで生きているように見えました。どうでも良いことですが、この「中正紀念堂」でトイレに入ったが男子トイレでも仕切りがあったので、隣の人のものをのぞく人がいるのでしょうか。

 ふたたびマイクロバスに乗り、今度はレストランで昼食をとるとのことで、ビルの10階にあるためエレベーターに乗る。そのエレベーターは5人も乗れば満員になってしまうものでした。10階のボタンを押し、ドアは閉まったももの、少しショックがあり、電灯が消えてしまった。これはこのまま閉じこめられてしまうのかと思ったが、すぐ電灯が付いて、動き出した。ああヒヤッとした。10階の部屋には人数分の席が準備されており、さっそく料理が運ばれてきた。どんな物が出てきたが、もう記憶にないが、蒸かし饅頭、春巻き、焼き飯、スープだけ覚えている。昼食ですから特別豪華ではないが、台湾滞在中に、このようなレストランで食事をしたのは最初で最後でした。  


昼食後、今度は「忠烈祠」(左画像)に向かう。戦争で命を落とした英霊を祀ってある壮麗な中国宮殿様式の建築物であり、赤く塗られた柱が美しい。ゴミ一つ落ちておらず、市内のごちゃごちゃしているとことは違い、別世界のようである。ここでも衛兵の交代が行われており、小銃を器用に操る様は「中正紀念堂」と同じ機械仕掛けの人形のようでした。記念撮影可能とのとことで、横に立ってガイドさんに撮ってもらう。


 衛兵の交代は1時間ごとのようですが、台の上で小銃(右画像)持って1時間も直立不動の姿勢をとり、その間はまばたきもしないとは、大変は精神力であろう。台湾では軍人の中から、厳しい試験を経なければ衛兵にはなれないそうで、そのほとんどが脱落してしまうそうです。ですから、衛兵はエリート中のエリートと言う訳です。一緒に観光ツアーをしていた若い女性が、他の衛兵と並んで写真を何枚も撮っていたが、いい男ばかり揃えた衛兵でしょうから当然のことでしょう。


次は、有名な「故宮博物館」(左画像)に行く。少し坂道を登ったところにある、ここも巨大な建築物である。中国大陸に興亡した歴代王朝の歴史文物を展示してあるそうである。昨日中正国際空港(中正国際機場)でもらった入場引換券に名前とパスポートナンバーを書き、それと引き替えに入場券を貰う。入場料はガイドが手続きしたのが直接払わなかったが、ガイドブックによれば100元(300円)のようである。ガイドが案内で、回ったが、どれもこれも、日本でいう国宝級の収蔵品である。3000年前のものとか。そんな物がいくらでもあるのです。とても1,2時間で回れるものではありません。じっくり見るには半日あるいは1日はかかることでしょう。

 当然に時間もないので物足りない見学であったが仕方ない。ふたたびマイクロバスに乗り込む。するとガイドが「台湾式マッサージはいかがですか」と言って割引券のようなものをくれた。マッサージと言うと変な期待をする方がおられるそうですが、真面目なものであるそうで、最近疲れていますし、マッサージは久しぶりですのでお願いすることにする。すると、ガイドがさっそく手配してくれて、そのままウィンザー理容院(温莎堡視廳理容名店)という店ところにマイクロバスで向かう。

 台湾では理容院と書いてあるのがマッサージ店のようである。店の人はややたどたどしいが日本語を話しましたので、安心しました。色々コースがあるようで、120分の全身マッサージを頼む。2000元(6000円)とのことで、日本よりはかなり安い。若くもない女性に3畳間位の個室に案内される。浴衣に着替えて仰向けに寝ていると、蒸したタオルを沢山持って来て、頭や首などい当てマッサージが始まる。

 すると「足のマッサージはいかが」「顔は…」「爪切りは…」「耳掃除は…」と次から次へ違う女性が声を掛けてくる。全身マッサージと言うから全部含むと思ったが別料金とのこと、全部やったら4000元を超えてしまうので断る。オイルなども使い、頭から足先までマッサージをしたり叩いたりしてくれたが、「痛い」と言うと、「体で悪いとこあるよ」と言われてしまったが、年も年だし、頭以外にも悪い所くらいどこかあるだろう。最初は仰向けであったが、今度はうつ伏せになり、足の裏や背中に乗りグリグリ、ゴリゴリやられたが、少し痛いが我慢した。  

 最近朝起きると右腕が痛く、腕が後ろに回らなくなっていたのですが、マッサージを終えて、右腕を廻すと何となく痛みが和らいだ感じがした。2時間もマッサージを受けたのですから、少しは効果がなければ、何のために2000元も出したか分からない。この店では2000元以上の客には、帰りはホテルまで車で送迎付きとのことで、高級車に乗りホテルに帰る。時刻は午後6時30分頃か。

 さて夕食をどうするか。またホテルではなく外で食べようと再び出掛ける。民權西路站の道路をはさんで反対側にある全自助餐に入る。昨日淡水で入った店より大きかったがおかずにはいまいちでしたが、90元(270円)で夕食を済ますことが出来ました。

 夕食後、ホテルにすぐ帰らず、また民權西路站からMRTに乗り、台北車站(台北駅)までに行く。運賃は20元でした。MRTの台北車站は鉄道の台北車站のすぐ南側にあり、もちろん地下駅である。雨なのでアーケードのある所を選んで歩く。ぶらぶらと散策しながらパン1個20元、高菜入り蒸しパン10元を食べる。日本と同じような繁華街であるが、日本ならどこにでもあるようなアダルトな店は1軒もない。

 CDショップでは日本の歌が海賊版として堂々と売られていました。漫画は確認しませんでしたが、女性誌などは、日本の物とそっくりな表紙です。また台湾では物を買っても消費税のようなものはなく。10元と書いてあれば10元払えばOKです。コンビニも多くありましたが、袋はくれませんので、沢山買う時は袋を用意しておく必要があります。それを知らず最初は困ってしまいました。これは台湾政府のゴミ減量政策によるものだそうです。

 交通マナーは前に比べれば良くなったそうですが、それでも目茶目茶で、横断歩道を渡っていても、止まってくれませんし、信号もあまり守りませんので、日本では当然に止まってくれそうでも突っ込んできますので台湾訪問を計画されている方は気を付けて下さい。

 台北車站付近には地下街があり、60歳位のご夫婦らしい方が経営する、日本で言う甘味の店がありましたので、あんみつみたいなものを注文して食べて見る。甘味はあまりなかったが、美味しかった。私が「美味しかった。ごちそうさま」ともちろん日本語で言うとニコニコしていましたので分かったようです。

 再び台北車站からMRTに乗り民權西路站に戻る。夕方のラッシュ時間なので車内は混雑しており、降りる人が先なのにドンドン乗って来る。ですから降りる駅に近づいたら、ドアのそばにいる方が良いと思います。日本では禁止されている電車内の携帯電話は、ばんばん使っている状態で、携帯の使用を禁止する車内放送をしているのか分からないが、車内の表示には飲食禁止の表示はありましたが携帯の使用禁止はありませんでした。  

 また日本でいうシルバーシートになる「博愛座」と書かれて席があるが、健康な人はそこに座ってはいけないことは当然です。MRTの構内や電車内では飲食、喫煙は禁止であり、ガムも飴もダメとのこと。その点は日本より厳しいマナーを要求されますでのこれから台湾訪問を計画されている方はご留意下さい。民權西路站でMRTを降り、ホテルに戻る。ああ疲れた。浅くて肩まで入れない風呂に入る。明日は1日フリー日である。さて何処へ行くか。お休みなさい。

(ありのままの台湾紀行後編に続く)


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