
天皇皇后両陛下は27日から戦没者慰霊のためサイパン島を訪問し、島の北部にある中部太平洋戦没者の碑を訪れ、供花し、黙礼された。サイパン島は日米両国の軍人、民間人、地元民ら合わせて約6万人以上が亡くなったとされる激戦の地であり、陛下のかねてからのご希望であったとのことであり、遺族の一人は「ありがたいことです。61年目にしてようやく戦争は終わった」と語っている。
続いて両陛下は、米軍に追い詰められた多くの日本兵、民間人が投身自殺を図った、スーサイドクリフやバンザイクリフを訪れ、黙礼されたが、その時の両陛下の後ろ姿を撮影した写真が新聞に掲載されている。両陛下の前には切り立った断崖と、うち寄せる波、そして大きな太平洋が広がっている。ここで、多くの日本人が見える筈がない祖国日本の安泰を願い、無念の思いで死んでいったことを今日の平和の時代に生きる私たちは決して忘れてはならない。
その後、当初予定されていなかった沖縄出身者の慰霊碑「おきなわの塔」と朝鮮半島出身者の慰霊碑「韓国平和記念塔」に立ち寄られ、ご拝礼されたとのことであり、韓国・東亜日報は当初「…しかし、サイパンで強制労働に苦しんだり、戦乱に巻き込まれて死亡した韓国人犠牲者のための『サイパン韓国人慰霊碑』は訪問対象から除外され、『国内向けの行事』という限界を露呈した。韓国人慰霊碑は日本政府が自国の死亡者のために立てた戦没者碑から徒歩で5分のところにある。」と報じて、両陛下が「韓国平和記念塔」になぜ立ち寄らないのか文句を言っていた。また韓国内では「サイパンに行くな」との抗議行動があったような記憶があるが、両陛下の強い意志によって、前日に決定したとのことで、東亜日報は誤報を出した訳だが、抗議の意味で振り上げた拳をどう降ろすか戸惑ったことであろう。
天皇陛下のことを「日王」と未だに書く東亜日報だが、参拝しないと思っていた「韓国平和記念塔」に両陛下が立ち寄られたことを好意的に捉えると思ったら期待に反してと言うか、当然と言うか、何とも嫌味たらたらの記事を掲載している。両陛下が参拝しないことで文句を言い、参拝しても「4分だけこっそり追慕」との嫌味のある見出しで両陛下の参拝を伝えているが、ならどうすれば良かったのか教えて欲しい。どちらにしても韓国は日本を叩くことしか頭にないようである。
「サイパン在住韓国人の代表たちは27日に記者会見し、天皇陛下に、韓国人犠牲者にも追慕の意を表明することを求めた。」と東亜日報は報じているが、どこを訪問するかは日本自身が決めることであり、両陛下には「韓国平和記念塔」さえ訪問してくれさえすれば他はどうでも良いと言いたげである。
東亜日報には「天皇陛下は、韓国人の慰霊塔の前で4分ほど立ち止まり、献花や特別な追悼のあいさつなしに、簡単な黙念だけをし、周辺を見回ったものとされる。28日付の日本の夕刊各紙は、天皇陛下ご夫妻のサイパン慰霊塔への訪問を、写真とともに報じたが、韓国人慰霊塔を訪問したことについては、これといった意味を与えなかった。」と書かれている。参拝する前は「日王」で参拝したから「天皇陛下」に表現が変わったようであり、何とも卑屈なやり方ではないか。では4分ほどでなく何分なら良かったのか。韓国人の慰霊塔だけは他のどこより長く止まり頭を下げろと考えているからして、このような記事になるのであろう。
両陛下はサイパン島で歓迎されなかったことを何としても伝えようと朝日新聞が、「戦争当時に支払わされた犠牲の痛みが、依然治癒されておらず、日本についての思いが複雑」との地元の住民たちの反応について紹介しているが、歓迎しなかったのは在島韓国人だけではないか。沿道の人達が「万歳」ではなく「ありがとうございます!」と感激していたではないか。
さらに「太平洋戦争犠牲者遺族会のヤン・スンイム会長は『天皇陛下がどんな姿勢で平和塔を訪問したのか分からない』とし、『心からしょく罪するならば(平和の塔の訪問を乗り越えて)、韓国人戦争犠牲者の問題を解決しなければならないだろう』と話した。」と伝えているが、要するにカネを寄こせと言うことであろう。両陛下の戦没者への慰霊のお気持ち韓国人は理解しようとせず、支那と同じように、すぐ賠償だと騒ぎ、日本からカネを引くことしか頭にないようである。
(2005/06/29)
写真:バンザイクリフを訪れ、黙礼される天皇皇后両陛下
この記事は「今日のコラム」
「慰霊のためサイパン島を訪問された両陛下」
としてHPに掲載されていたものです。