きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「バグダッド・カフェ」(午前十時の映画祭8)

2018年02月03日 | 映画
訳ありストレンジャーが
鬱屈していた人・場所を変える話で、
筋的には良くあるのに、
なんだろう、すごく面白く、すごく素敵。

話のテンポ、画面構成も独特で、
観ているだけでワクワク。

ヒロインのヘアスタイルが
心の変化を表しているのが上手い。

いわゆる美男美女はいないけど、
みんな生活があって、恋もある。
ハイヒールで砂漠を歩いていたヒロインが、
夫の服を着て、妻であることを捨てて、自由になる。
開放感がたまらない。

子供はいない、という彼女の表情を
深読みしてもいいのかな。

旅なかばで妻の服しかない夫は
どうやって帰ったか。

帰ってきた彼女の髪は結われていなかった。

魔法のように、ではないのがいいね。
皺にならないように掛けた服から会話が始まり、
「仕事がスムーズに行くように」オフィスの掃除から
触れ合いが始まる。
着実に主婦として暮らしてきた彼女の年月があるからこそ
きっかけが生まれる。
彼女の、それまでの人生も、
彼女の糧になっているんだよね。
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