海外渡航が自由になったソ連から
イスラエルに移住したユダヤ人の声優夫婦。
新天地は彼らが思うほど楽園ではなかった。
ソ連では民営化が進み
声優は若手登用が主流となり
ベテランの彼らは職を失い、移住を決める。
移住先ではソ連時代と同じく
外国語映画のロシア語吹き替えの職を探したが
イスラエルでは無く、
夫は海賊版映画の吹き替えを
妻は「香水の電話販売」と偽り
テレフォンセックスの職を得る。
彼ら、ではなく、彼と彼女だった。
それぞれの希望、気持ちがある。
それを確かめ合う。
主役の吹き替えをしてスター声優だった夫は
しかし、「自分の演技」はできなかった。
脇役声優だった妻は、若い声を初め
様々な声色を使い、売れっ子となる。
妻を見ていない夫、
夫に向けた気持を気付いてもらない妻が
新天地で歩み寄る。
60歳過ぎてから新天地は、
それだけで厳しいよなあ。
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