きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「ドン・キホーテ」アレクサンドロワ&ベロゴロフツェフ/ボリショイ・バレエ団

2008年12月03日 | バレエ・ダンス
幕が開いて、指揮者が登場して
音楽が鳴り始めて、とってもビックリ。
1.5倍速だ!
パリオペのスローテンポも、
「ずっとコレ???」とビックリしたけど
今回も大ビックリだ。
早すぎだよ!!
3幕のグラン・パ・ド・ドゥの前なんか
2倍速ぐらいだったよ。
基準は・・・・・マールイかな。あとABTミーシャ版。
そのテンポで演奏しちゃうオケって凄すぎる!
1.5倍速ってことはですね。
ただたんに早くて飛ばしているんじゃなくて
緩急自在で、それが通常の1.5倍速なんですよ。

そんな、ものすごいアップテンポな舞台なので。
皆さん、キッチリ踊っているだけで凄いな、と。
群舞を揃えるのは無理だよねー。
「ドン・キ」だから揃わないのか、
いまのボリショイが揃わないのか、
結論は「白鳥」まで持ち越しね。
とりあえず、迫力はあったよ。
「ドンキ」の群舞は、これくらいイケイケだと
見ていて気持ちいいよねー。

場面の順番。
1幕:街角→2幕1場:酒場で狂言自殺→2幕2場ジプシー野営地→2幕3場:森
→3幕:公爵邸で結婚式(お祝い?)
酒場は2幕の最後の方が盛り上がるけど
ダンサーの体力的には、この方が楽なんだろうなあ。
なんだかねー。
話が、というか、場面と場面が繋がりにくくて、
音楽が超アップテンポで忙しなかったせいもあって
「ソリストの出番」がどんどん出てくるガラ公演みたいだなー、
と、ちょいと思いました。
それぞれ単体ではいいんだけど、
繋がりにくく、単独で存在しちゃったような。。。


アレクサンドロワのキトリは思った通りピッタリ!だった。
おきゃんでお茶目で気が強い、けど、
姉御じゃなくて、女の子だ。
チャーミングな表情、
ジャンプは高く、バランスも抜群!
32回転はシングルだったと思うけど
超高速回転だった。
軸は左右にはブレず、前に出てくるタイプ。
あ、でもね。
ドゥルシネアの時は、完璧「姫」だった。
演じ分けも上手かったです。
彼女のキトリ全幕を選んだ私は偉い!

ベロゴロフツェフは、演技はいいんだよ。
スタイルもいい。
脚が長く、ラインも美しい。
でも、さすがに体力的には厳しいみたいで
3幕は息が上がっていました。
ジャンプの距離?も足りなかったし。
でも、彼のバジルは貴重だし。
プレイボーイでもお調子者でもないけれど
お堅くもなく浮ついてもおらず、
丁度いいカンジかもー。
若者メイクが逆に違和感だけど、
ハンサムだしねー。
結婚したら嫁さんの尻にしかれそうなバジルでした。

メルクーリエフがねー。
マールイでは頭一つ大きかったのに、
ボリショイでは、決して大きい方では無かったよ。
気を付けないと埋もれちゃう。
シュピレフスキーが使われるわけだわなー。
演技は良かったと思う。
色男系。
東バでは、ヘンチクリンとしか言えない振付も
ロシア人が踊ればさまになるんだなあ。
舞台化粧が誰かに似ている。男役の誰かに。オサちゃんかなあ。
前も何処かでそんなことを思ったような。

ガマーシュは、美味しい役のハズなのに
全然目立たない。
え?アレクセイ・マラーホフと比べるな、って?
でもねー・・・。
あとは・・・
印象に残っている人が少ないなあ。
ボレロのゴロヴィンぐらいかなあ。
でも彼は踊りじゃなくてビジュアルで印象深いし。
クリサノワは、あんまり魅力的じゃなかった。私にとっては。

んー。
悪いワケじゃないんだけど、
ボリショイなら、もっとなにかやってくれると思ってたんだけどなあ。
キホーテにしろ、サンチョにしろ。
なんとなく不完全燃焼。
アレクサンドロワで元は取れているけどね。
濃いマールイを見慣れ過ぎちゃったのかなあぁ。

ロレンソと酒屋の主人の演技が良かった。

公爵役のアレクサンドル・ファジェーチェフって
アレクセイの息子なのかな。

プレトークは、ほんのちょっと見られた。
ラトマンスキーは、ありがちな作品説明。
オーシポワとワシーリエフ君は、
「頑張ります」的な一言挨拶。
オーシポワの顔がとっても小さかった!!



【配役】
キトリ/ドゥルシネア:マリーヤ・アレクサンドロワ
バジル (床屋):ドミートリー・ベロゴロフツェフ
ドン・キホーテ (さすらいの騎士):アレクセイ・ロパレーヴィチ
サンチョ・パンサ (ドン・キホーテの剣持ち):アレクサンドル・ペトゥホーフ
ガマーシュ (金持ちの貴族):デニス・サーヴィン
フアニータ (キトリの友人):ヴィクトリア・オーシポワ
ピッキリア (キトリの友人):オリガ・ステブレツォーワ
エスパーダ (闘牛士):アンドレイ・メルクーリエフ
ルチア (街の踊り子):アナスタシア・メシコーワ
メルセデス (踊り子):マリーヤ・イスプラトフスカヤ
ロレンソ (キトリの父):イーゴリ・シマチェフ
ロレンソの妻 (キトリの母):アナスタシア・ヴィノクール
公爵:アレクサンドル・ファジェーチェフ
公爵夫人:エカテリーナ・バルィキナ
居酒屋の主人:イワン・プラーズニコフ
森の精の女王:アンナ・ニクーリナ
3人の森の精:
  ユーリヤ・グレベンシチコワ、ネッリ・コバヒーゼ、オリガ・マルチェンコワ
4人の森の精:
  アレーシャ・ボイコ、スヴェトラーナ・パヴロワ、
  チナラ・アリザデ、スヴェトラーナ・グネードワ
キューピッド:アナスタシア・スタシケーヴィチ
スペインの踊り:
  クリスチーナ・カラショーワ
  アンナ・バルコワ,エカテリーナ・バルィキナ
ジプシーの踊り:アンナ・アントロポーワ
ボレロ:アンナ・バルコワ,エフゲーニー・ゴロヴィン
グラン・パの第1ヴァリエーション:エカテリーナ・クリサノワ
グラン・パの第2ヴァリエーション:チナラ・アリザデ

指揮:パーヴェル・クリニチェフ
管弦楽:ボリショイ劇場管弦楽団
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