きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「ロミオとジュリエット(クランコ版)」沖&柄本/東京バレエ団

2024年05月24日 | バレエ・ダンス




東バのロミジュリ2024年版初日。
スケジュールの都合で5月に見るのは本日のみ。

クランコ版は間も溜めも繰り返しステップもほぼなく、
あっという間に終わる。
早すぎ、だけど、
若い2人の恋物語は急流。
それを体感できる。
鬼振付、鬼リフトだったと気づくのはあと。
それだけ話に没入できる。

沖さんと弾くんは、1幕途中までは
いい意味で子供っぽい。
恋以前の無邪気。
子犬の戯れ。
それがバルコニーのあたりから、お互い異性になる。
匙加減が良い。

2人の体格差が良いですよ。
リフトも軽々。


モンタギュー公は木村さんで、
モンタギュー夫人は奈良さんで、
ティボルトが安村さん。
濃い一族!
安村さんのティボルトは猛々しいけど品があるね。
いいね。

私はロミジュリはABTのフェリ&ボッカが至高で、
ティボルトもヴィクター・バービーが至高なので、
酔っ払いの下品なティボルトだと、
「ああ、、、」と思っちゃう。
勝手だけど。

パリスの生方さんは頼りなさそうだけど善人そうだよ。
ジュリエット、こっちにしなよ。


ティボルトがマキュを殺すところ、
「殺意があって」とか、「やってやったぞ!」とかも勿論ありだけど、
私の好みは「殺すつもりはなかった」で、
安村さんはその系統。
自分が殺人者になるとは微塵も思っていなかった。
「違うんだ」と言い訳はしないけど、
「いや、これは、、、」と言いたげな雰囲気がとても良くて。
ロミオが来た時も、「殺す」より、
この耐えられない状況から抜けるため、みたいなかんじ。

ロレンス神父の出番は一瞬。
この後ベラドンナを出すから、
顔出しはしておかないと。ね。


東バだからか猥雑感はほぼないけど、それも個性。
マキュの宮川さん、王子も良かったけど、
やっぱりこっちだなあ。
綺麗に音楽に乗って細かいステップを正確に緻密に。
カーニバル隊も面白い踊り。


3幕は寝室から仮死薬服薬から死まで一直線。

なんか、いまさらだけど、
未婚の女性の寝室に男性が来るってどうなの。
それが婚約ってことなの?

ジュリエットの友人の中に政本さん。榊さんもいたかな。
友人を祝いに来て亡くなってたら大ショックだよね。
音楽が切なくて辛い。


三馬鹿の踊りがあまり揃っていないのがいいね。
個性が違いすぎて、
それだからこそ仲の良さがかえって出るというか。
この版はあんまり馬鹿じゃないか。


今日は5階サイド舞台寄りの席で
1/3ぐらいは舞台が見えないけど、
私の視界の先が運良く空席なのでそれ以上の欠けはない。
ラッキーーー!
と思ったら、舞台上部が見えない。
橋の上が見えない。
政本ロザリンド、いるよね。くうぅ。
バルコニーも少し見えない。
2700円だから仕方がないね。


以前のクロストークで
英国ロイヤルに在団しているダンサーは
マクミラン版以外は見ないみたい?
確かに他の版は海外カンパニ-ツアーぐらいでしか
見る機会はあんまりないんだろうけど。
東京はいろんな版を見られる環境でラッキーだね。
にしても、バレエファンはロミジュリ版違いを楽しむけど、
ダンサーはあまり他の版を知らないのが不思議。
ダンサーにはファン時代がなのかな。


自分用メモ。
ラヴロフスキー版 1940年
クランコ版 1958年
マクミラン版 1965年
ノイマイヤー版 1971年
(WIKIより)

WSS1961年はラヴロフスキー版がベースな印象。
個人的な感想だけど、ノイマイヤー版はWSSがベースに感じた。
舞踏会が体育館のアレっぽい雰囲気。

私は初めに見たマクミラン版が一番好き。

ノイマイヤー版は前3作の系統より、
作品舞台は同じでも、
もうちょい現代的な雰囲気と感じたので、
正直、東バがレパートリーに入れてがっくりだった。
それから8年後に別版を上演とは思わなかったよ。
どういう事情があったのか。
クランコ版も好きだから嬉しいけど。

東バのクランコ版は、シュトゥットガルトの来日公演より血の熱さが感じられないけど、
足りない、ではなく、カンパニーの個性かな。
それよりも見ている私の年齢で届くものが変わるのかな。


KOSEから来場者プレゼントあり。



【配役】
キャピュレット家
キャピュレット公:木村和夫
キャピュレット夫人:奈良春夏
ジュリエット:沖香菜子
ティボルト:安村圭太
パリス:生方隆之介
乳母:坂井直子

モンタギュー家
モンタギュー公:鳥海 創
モンタギュー夫人:平木菜子
ロミオ:柄本 弾
マキューシオ:宮川新大
ベンヴォーリオ:樋口祐輝

ヴェローナの大公:中嶋智哉

僧ローレンス:岡﨑 司

ロザリンド:政本絵美

ジプシー:伝田陽美、三雲友里加、加藤くるみ

カーニバルのダンサー:
中嶋智哉
涌田美紀、安西くるみ
岡崎隼也、山下湧吾


指揮:ウルフガング・ハインツ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

振付:ジョン・クランコ
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
装置・衣裳:ユルゲン・ローゼ


~上演時間~

第1幕 18:30 - 19:30
休憩    20分
第2幕 19:50 - 20:20
休憩    20分
第3幕 20:40 - 21:20
コメント
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