きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「愛と哀しみのボレロ」

2016年03月13日 | 映画


第二次世界大戦中から約40年に渡る4ヶ国の家族2~3世代の物語。
かすかな交錯があった人々が戦争による悲運に巻き込まれるも
チャリティ公演に集結する。
指揮者がタクトを振り、
歌手2人が歌い、
ダンサーが踊る。

時代のうねりの3時間があっという間だった。
長い話だけど、最後に収束されるのは快感。

かなり昔にテレビ放映で見て、その録画ビデオは何回も見た。
サントラも借りて音楽もリピート。
ブツ切れカットの吹替が記憶に焼き付いているので
休憩無しの映画館上映について行けるか少々不安だったけど、
急流に飲み込まれて、一気にラストが来たかんじ。

4地域の家族は概ね把握。
予習ばっちり状態なので2役も見分けがついた。
パリの教師夫婦の役割がいまいちわからなかったな。
昔に見た時は名前ぐらい知らなかった人たちだったけど、
いま見ると「ここをこうしたか!」とふむふむ思う。
モデルは父の方が亡くなったけど、
こちらでは母の方だったビッグ・バンド家族とか。

あきらかにモデルにしたけど
「実在の人物とは関係ありません」の建前で、
「それっぽい」になっている部分が実に巧い。
「ムーンライトセレナーデ」もどきの楽曲とか。
パリ・オペラ座で披露されたダンスはとてもヌレエフチックだった。
ベジャールを踊るドンの映像は残っているけど
こういう古典調は珍しいよね。
彼のアントルシャを大画面で見られるとは!
貴重!!

サントラはカセットテープに録音したんじゃなかったかな。
それぐらい昔に聴いてたけど、ばっちり覚えていた。
名曲揃いだよね。
ジョセフィン・ベーカーが最初のレビューで歌っていた曲は
パーク10周年頃のショーでも使われていた。
♪素晴らしい夢の国ユーロディズニー!
パリを象徴する曲なんだな。

ガス室の場面がずっと印象に残っていた。
静かな哀しみと絶望。
しかし「サウルの息子」を見たら
これでも全然綺麗事だったんだなあ、と知り
ちょっとショックだった。

カラヤンがかなり仏語で喋っていたように思うけど
ソ連側がロシア語で喋っていたことを思うと
独語ではダメな理由がなにかあるのかもな。
コメント
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