「カナリア」宝塚花組

正塚先生のコメディ。
小粋な作品。
役の動かし方も音楽の入れ方も良い。
正塚先生は小劇場作品の方が合うね。
大劇場は「芝居は正味一時間」だから
誰が作るにしても難しいと思うけど。

地獄（？）悪魔学校の生徒のヴィム。
卒業試験は人間界で悪さをすること。
優等生の彼には楽勝と思ったが
不幸にしようと思った女性・アジャーニは
彼の思惑とは違う行動を取り始める・・・


えりたんにしては、歌がキツそうだった。
テンポの良い曲に乗りきれなくて
若干ずれ気味。
でも、行動がことごとく裏目に出てしまう間抜けっぷりの
「間」はすごく良かった。
真ん中に立っても堂々としているし
トップ羽を背負うところを見たいよ・・・。

ヒロインはみりおん。
元々はみどりへの宛て書きのため
彼女の幼さ、子供っぽさが際だってしまうところがあった。
もう少し華やかだといんだけどね。
でも、まだまだ研３だしね。
芝居はしっかりしているので
娘１候補というのは頷けます。
頑張れ～～～。

みわっちの演技は手堅い。
上手いんだけどなあ。
もうちょっと、なんかあればなあ。

一花ちゃんは山椒のように
ピリリとしたアクセント。

私はあんまり花組の若手はわからないんだけど
ディジョンの月央の演技は良かったと思う。

逆に、まなとの存在感が・・・
こういう役でも目をひくとか、
芝居でしどころがなくても
着こなしとか動作で印象づけるとか
もう一段階、上がるためには
もうちょい工夫があっても良い気がする。
全ツで、みつるが２番手か、
まなとを入れれば・・・と思った瞬間もあったけど
これじゃ、無理だわな。
スタイルはいいのになあ。
チャンスを貰ってきたのに。
勿体ないなあ。

ウカの水舞も研３かな。
まだまだ子供っぽいけど
印象に残る華があった。
とみぃは可愛かった。

ショーは、さすが花組！ってかんじ。
踊りのキレがとても良いです。
その中でも一人、若手娘役で
ものすごく踊りが上手い子がいた。
次の大劇場で探せるかな。


愛称に馴染みがない子は敬称略です。
ごめんなさい。


【主な配役】
ヴィム：壮一帆
パシャ：悠真倫
ラブロー／ジュール：愛音羽麗
ティアロッサミ：桜一花
アイリ：初姫さあや
ディディエ：扇めぐむ
ヴァンサン：朝夏まなと
小悪魔：華耀きらり
ディジョン：月央和沙
司会悪魔：浦輝ひろと
小悪魔：白姫あかり
小悪魔：天真みちる
小悪魔：真輝いづみ
ヴィノッシュ／サリー：仙名彩世
アジャーニ：実咲凜音
ウカ：水美舞斗
小悪魔：柚香光
小悪魔：真鳳つぐみ
ポリーヌ：乙羽映見


信濃町から青年館に行く途中に女性から道を聞かれ
目的地が同じだったので、ご一緒しました。
その方は、いままでほとんど宝塚を見たことがなかったけど
地元で見て良かったので、
思い切って、もう一公演見に来たそうです。
「男役ってカッコイイですよね 」
って言われちゃいましたが・・・
「今日は正塚のコメディだから、それほどでは・・・」
とは言えませんでした。