沖縄県宜野湾市で9月29日に開催された「教科書検定意見撤回を求める沖縄県民大会」の参加者数を巡って、主催者側は11万人と発表しているが、沖縄県警に よる調査によれば、4万人強だったようであり、会場となった海浜公園の多目的広場の広さから11万人も入るのは無理のようで、空撮された大会の写真を見て も座っている人がほとんどで、空間も見えるからして、主催者発表の11万人は誤りであるようである。
主催者側としては10万人以上の参加者を見込んで大会を開催したかったとしても、実際に4万人強しか集まらなかったならば、それはそれで良いと思うし、こ のような大会を開催することに意義があるのだろうから参加人数に拘るは必要はなく、本当の参加人数を発表すれば良い訳なのに何故誤った発表をしてしまった のであろうか。
この大会の目的が沖縄戦において日本軍の命令によって住民が集団自決をしたと記述されていた高校日本史教科書が、軍の命令があったかどうか明確ではないと の検定意見で、修正されたことに抗議するためであり、主催者側とすれば「軍の命令は確かにあったのだから、それを修正するなどして歴史を捏造するな」とで も言いたいのであろうが、にも関わらず参加人数を捏造してまでして大会が成功であったと自負しているとしたら、軍命令説を固持し続ける主張も揺らいでくる のであるまいか。
主催者発表の通り11万人の参加者が仮にあって、教科書に軍の命令によって住民が集団自決したと書けと要求されたとしても、教科書に嘘は書けないし、軍命 令説とそれを否定する説もあるのだから、その両説を載せるか、住民による集団自決があったとの事実だけを掲載すれば良いであろう。
ところで、10月4日放送されたテレビ朝日の報道ステーションの中で、新しい歴史教科書を作る会が、11万人が集まったとされるこの大会の参加人数をおよ そ2万人だと主張していることに対して、古舘キャスターは「仮に2万人だったとしても何がいけないんでしょうかね。」と発言しているが、これは驚くべき発 言であり、事実と異なる報道をしておきながら、それを指摘されたにも関わらず「人数などどうでもいいし、正確な報道などする必要はなく、何が問題なのか」 と開き直っているのも当然であり、公共の電波を使い、報道する立場にいる人間が、このような暴言を吐くことは許されることではない。
主催者側はなぜ参加人数を正確に把握せず、デタラメな発表をしたのであろうか。この会場では、12年前に米兵による少女暴行事件に抗議する県民大会が行わ れているそうで、その時に主催者側は参加者数を8万5000人と発表しているそうであり、であるから関係者として、その人数を何としても上回りたいと願望 を持っていたことは想像出来るからして、前回の大会より多い感じがすると安易な期待感から、11万人という数字になって現れたとかしか思えない。
11万人と主催者側が発表すれば11万人となり、もし20万と発表すれば20万人となってしまう訳で、沖縄県警の調査では遥かに少ない人数であっても、そ の公表を許さないとなれば、今後、どのような大会を開催するつもりあるのか知らないが、発表される参加者数など信用されないし、偏向マスコミも主催者側の 発表と沖縄県警による調査結果を併せて報道すべきではなかろうか。
12年前の大会の時に、沖縄県警の把握した参加者数が、主催者側が発表が人数より遥かに少なかったことから沖縄県警は抗議を受けたそうであり、そのような 事実を偏向マスコミは掴んでいたであろうが、敢えて報道しなかった訳であり、軍命令による住民の集団自決があったと主張する主催者側はそれ以外の異説さえ も認めず、抗議集会の参加者人数に関しても発表するものを認めさせようとしているとは驚きの何者でもない。
何だか沖縄では恐るべき言論統制が行われているような感じを受けるが、反日でなければ沖縄県民ではないと批判されてしまうようで、今回の大会で「琉球独 立」などとの旗が見られたそうであり、それは特亜国による浸透工作がかなり進んでいるものと断じて良いであろう。米軍基地反対運動が盛んなのもカネを引く ためであって、本当に基地になくなって欲しいと思っている訳ではあるまいし、そのカネが次ぎの基地反対運動の資金として流れているとしたら笑い話で済まさ れる問題ではない。今回の大会の参加者が全員沖縄県民ではなく本土からのサヨクが多いことであろうが、であるから、このような大会には関心がなく参加もし なかった多くの沖縄県民の生の声を知ることが必要ではなかろうか。
(2007/10/08)
写真:教科書検定意見撤回を求める沖縄県民大会の会場で翻る「琉球独立」の旗。