きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「アナスタシア」(梅芸版)

2023年09月24日 | 宝塚・劇団四季以外の舞台(落語含む)







(開演前、休憩中、終演後の写真撮影はOKでした)

梅芸版「アナスタシア」、
ディミトリではなくタイトルロールが真ん中だとこうか、を確認。
石川ヴラドはお調子者の詐欺師で愉快なクズではなかった。
終演後のトークによると今回の演出家は
役者の個性を活かした演出をつけていて
同じ役でもかなり違うとのこと。

バッチは歌は安定しているし、
衣装のバランスも良く脚長に見えた。
海宝グレブはかなり熱い。
晴香ちゃんは歌声も芝居も良いけど、
最近の若いミュージカル女優のひたむきな芝居、ってかんじで、
私には役者のカラーが薄くかんじられる。
ヅカが濃すぎるんだろうけど。

なんやかんやで、お祖母様が孫を認めるところは
どの版でも泣くね。

カテコでバッチとターコさんが並ぶ姿に感動。
こんな日が来るとは。

前回はヅカ用の歌があったらしいけど、
今回はなかった?ラスト直前のディミトリのソロ。
プリンセスアーニャのドレスは原典準拠だったのか。

ヅカ版でも思ったけど、
「ストラビンスキーはダメ、やはり白鳥」は、
ディアギレフ公演かな。
「春の祭典」の評判が良くなかったんだっけか。


今回見ようと思ったのは、
以前Twitterで梅芸版か海外版を見たあとに宝塚版を見た人が
「橋のセットを作るとは狂気。しかも素早く転換される」
みたいなことを書いていたので。
確かに映像だけでも大丈夫なんだなあ、と。


終演後のトークで石川さんが「もとは23年前のアニメ」とおっしゃって、
え?と思ったら、確かに97年。
10年ぐらい前の感覚だったのに。

「追想」にも触れてほしかったような、
広げる尺がないのもわかるような。


梅芸版の翻訳・訳詞の高橋さんが、
宝塚版には訳詞協力でクレジット。
https://kageki.hankyu.co.jp/revue/2020/anastasia/cast.html
宝塚版でも聴いたフレーズがあったのはそのためか。

グレブの歌、こちらだと
「ロマノフは途絶えた」
宙組は
「王族は潰えた」
なのね。
稲葉先生、ポエジー。

いま録画が見つからないので確認できないんだけど、
ヅカでは「ロマノヴァ」って名乗っていたよね。
こちらは「ロマノフ」。
わかりやすさ優先なのはわかるけど
女性の姓じゃないのがムニョムニョ。

今日の終演後トークで話題になった早替え。
https://www.youtube.com/watch?v=7w2hjgyiios

宙組版アナスタシア公式動画
https://www.youtube.com/watch?si=AxC420XAi2--qu7M&v=w1dmvbs7n6g&feature=youtu.be


余談。
スペイン版早替え映像を見るとセットも同じで、
本国からの演出家などは役者の個性を活かしつつも、
オリジナルからは外れないようにハンドリングするのもお仕事と思われる。
脚本を渡して演出はオリジナルでOKという場合もあるんだろうけど
長い版権表示があるのは基本オリジナル踏襲だよね。

しかし宝塚は出演者が全員女性なので
最初からカスタマイズありで契約するんだろうな。
2幕ものなら終盤にショーが入る。
それを飲んでもらっての契約。

その上で、曲を書き下ろしてもらう、って財力だよなあ。
1曲いくらなんだろう。

たとえば、四季ならオリジナルに寄せるし、
「誰々の見せ場を増やすために1曲書いて、お金出すから」は、
そもそも希望もしないし、許可もおりないだろうな。
「タイトルロールじゃない方を主役にします」って改変、よく許されるなあ。

月組WSSは版権ガチガチで、
芝居で終わったし、カテコ挨拶も決まっていた。
アニタは番手無視のオーディションだった。
女性にはできないリフトのみ変更になった。

と聞いた後に、星組にショーが付いていたのは驚いたよ。
「札束」、なんて思ったり。
宝塚アナスタシアは円盤化も放映もあり。
これも財力。
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