きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「罠」

2008年09月28日 | 宝塚・劇団四季以外の舞台(落語含む)
失踪した妻を心配する男。
捜す刑事。
そこへ、「妻」と名乗る女性が現れた。
「妻」は巧みに、自分は本物で
男の精神が異常を来しているという。
男に有利な証言をする者。
それを覆そうとする「妻」。
どちらが正しいのか。

前説によると、「フランスのヒッチコックと呼ばれている」
ロベール・トマの戯曲だそうです。
台詞劇なので、集中力がいります。
1幕がちょいと長いので、疲れました。
2幕はあっという間だったけど。
ミステリーの定番パターンでもあるので
まあ、たぶん、オチはアレだよな、と思っていたら
まさにそうでした。
んでも、緊張感がそれなりに持続して、ドキドキでした。
ああー、どうなっちゃうのーーーっっ!!と。
それだけに、定番のオチに言ったときは
んー、やっぱりそうか、、のガッカリ感も。

来年の鈴木さんにも、
これくらいの「鮮やかな逆転劇」を求めたいところだわ。

ただ、たぶんマイクを使っていないんだと思うんだけど
川崎マヨマヨの声が弱かったなあ。
最近の舞台ではあんまり感じないんだけど
さすがにこういうところでは、基礎の鍛え方の差が出るなあ。
逆に、杜さんの声は、張りがあり艶があり、なおかつ可愛かった。
杜さんの舞台は宝塚退団後の女性役しか見たことがないんだけど
実に芝居のうまい人だわ。
今回も感動。

ピーターこと池畑さんは、どうなんだろ。
声量的にはマヨマヨの方に近いんだけど
それも「味」では、ある。
ただ、この妻役が、女性ではない役者が演じるってことには
それほど意義は見いだせない。
往年の美輪明宏の「黒蜥蜴」は、
あの存在感の濃さを出すのに、当時の女性は弱すぎた、ってのはわかるけど
今回の場合はどうなんだろう。
そもそもなぜ、女性役なんだろうねえ。
と、毎回の疑問がよぎるのであった。
女装願望があるわけでも女形でもないのに。
すでにそれが個性にはなっているいけどさ。

台詞が多いせいか、皆さん結構噛んでました。
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