きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「レ・ミゼラブル(2017年版)」(バルジャン:福井、ジャベール:吉原)

2017年07月14日 | 宝塚・劇団四季以外の舞台(落語含む)


バルジャン3人について

 ジュンモさんは、神の試練を受ける正義
 プクは、根は善人
 ミツオは、悪人正機

と、前回と同じことを感じたけど、
今回はそれぞれの個性が一層深くなっている。

プクは声が良く出てる。
かすかに四季歌唱だけど、
ミツオとの声の相性は良い。

音域的にはこの組み合わせだけど、
芝居的には逆の方が好きなんだけどなあ。
今回は無いけど。

バルジャンのコゼットへの深い愛は、
「妹の子へも深い愛情を注いでいたんだろうな、
 だからこそ罪を犯したんだろうな」と一貫性を感じた。
プクは大柄なはずなのにミツオと並ぶと小さく感じる不思議。

今日はなんだかミツオが可愛かったよ。
泣きそうな顔の大型犬みたいな。
感情が高ぶってハーハーと息が漏れちゃうのがなんとも言えない。
前に見たのは5月終わりだったな。
あれから積み上げてきた結果なんだろうな。

昆ちゃんのエポもすごく良かった。
いままで見たエポの中で一番絶望感を感じた。
自分は彼に愛されない、ことと、社会の底辺から抜け出せない絶望。
コゼットとは真逆。
だからこそ、マリウスの腕の中で死ぬのは
安堵と幸福に満ちているんだな、と。

バル、アンジョ、ティナ妻はコンプ。
逆にコゼットは生田さんONLYだったけど、
清楚な雰囲気で台詞も歌も綺麗なソプラノだったので満足。
最近の女優さんの地声は低くなっているから
彼女のような「鈴を転がすような」系は貴重だよね。
父への愛を深く感じられる演技だったし。
上原アンジョは声も身体も大きかった。
正統派ミュージカル俳優さんで、アンジョ像も王道。
(でもバッチのアンジョも良かったよ(小声))

ティナの橋本さんは、
やっぱりブルジョワにのし上がった感がある。
底辺から着実に這い上がっている。
賛否はあるだろうし、
私もこれがベストとは思わないけど
ティナの新しい面が見られたのは面白かった。

東京公演はあと3日ということで、
何回めかの幕が空いたとき、
ミツオが2列めに下がってじゅんさんや学生役お二人が
プクの隣に来ていたり。


ラストの民衆の歌で一人だけその場にいないジャベールは、
そのあと下手からせり上がって登場すると期待しちゃうよね。
いや、むしろ、出てきて!
スパンキラキラな衣装に着替えて
「STARS」を歌いながら上手に突っ切ってくれ、ミツオ!!


イープラス貸切公演だったんだけど、
ミツオが「イー(良い)チケットはイープラスで」、
「地方公演のチケットもイープラスで」と駄洒落混じりの挨拶。
プクバルでもミツオの挨拶があるのね。
ミツオが言うだけ言ったので、
プクは無難なご挨拶のみでした。


ジャン・ バルジャン:福井晶一
ジャベール:吉原光夫
ファンテーヌ:和音美桜
エポニーヌ:昆 夏美
マリウス:海宝直人
コゼット:生田絵梨花
テナルディエ:橋本じゅん
マダム・テナルディエ:森公美子
アンジョルラス:上原理生
コメント
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