それなりの見識を持っているであろうと思われる政府の「皇室典範に関する有識者会議」のメンバーが、10月25日、皇位継承資格者を女性皇族に拡大することを基本に最終報告をまとめる方針で一致したと報じられている。
「世界最古の王家」である皇室は、有史以来二千年以上にわたり「万世一系」を維持するために男系の皇位継承によって伝統を保ってきたのであり、それを現在の感覚で、すなわち男女共同参画などのおかしな思想の感覚で、皇室の伝統を破壊することは許されることではない。
確かに昭和40年に秋篠宮殿下がご誕生になられて以降、男子皇族が誕生しておらず、現在の皇室典範では、皇室が維持できなくなるとの理由は分かるが、だからと言って、皇位継承を女性皇族に拡大することは伝統というものを全く無視する安易な考えではないか。
「皇室典範に関する有識者会議」のメンバー10人には、なぜか皇室の専門家はいないとのことで、驚くべきことに、最初から「女性天皇容認」との結論であったとされている。この僅か10人の皇室の専門家でもない者が、有史以来二千年以上の長きに渡り、維持して来た皇室の伝統を、根本的に変える結論を出し、国会において皇室典範改正案を成立させて良いとは到底思えない。
皇室の方々は、今回の最終報告をどのようにお感じになっておられるであろうか。「皇室典範に関する有識者会議」の座長である吉川弘之元東大総長は「(皇室の方々には)聴いてはいけないという政府の判断だった」と語っているそうであるが、本当なのであろうか。また吉川座長は「国民から広く聴くことはない」とか「我々が歴史を作る」とか言っていた記憶があるが、このようなことを平然と公言する者を座長にしたことは適任であったのか大いに疑問である。
皇室の伝統を重視する学者や文化人らが、昭和22年にGHQの命令によって臣籍降下(皇籍離脱)した旧皇族の皇籍復帰や、現宮家への養子入りによる男系継承維持の方策を主張しているが、吉川座長は「ほとんどのメンバーが可能性がないとの結論に達した」と述べているそうであるが、なぜ可能性がないのか明らかではなく、伝統を重視する国民を納得させることは出来ないであろう。
わが国は歴史や伝統を重んじる国ではなかったのか。皇室典範に定められた「皇位は、皇統に属する男系の男子がこれを継承する」との規定は法と言うより伝統と言うべきであろう。これは変えてはならない。このままでは皇位継承者はいなくなるとして、歴史の重みのある伝統を崩壊させて良いと言うものではない。
であるから、臣籍降下した旧皇族の皇籍復帰によって、男系の皇位継承者を確保する方が皇室の伝統を維持出来るのではないか。旧皇族には20代の男子もおられるとのことで、その中には皇籍復帰しても良いと声もあると言う。
しかし、今回の「皇室典範に関する有識者会議」の最終報告をまとめるに際し、皇族方のご意見を伺うことはなかったとは驚きでの何者でもない。今後の皇室がどのようになるのかを、当事者である皇族の方々が何も意見を言えず、皇室典範改正案を報告されるだけとは大いに疑問である。
わが国が尊厳を保っているのはひとえに皇室の存在である。その皇室の伝統を破壊してはならないし、そのような誤った歴史を作ってはいけない。皇室の廃止を叫んでいたサヨクが最近それを言わなくなったのは、このままでは皇室はなくなると思っているからである。女性天皇容認はまさにサヨクの思惑に一致する。旧皇族の皇籍復帰しか皇室の伝統を守る方法はないと思う。
(2005/10/26)
この記事は「今日のコラム」
「皇位継承は男系によって維持する伝統を守れ」
としてHPに掲載されていたものです。
「世界最古の王家」である皇室は、有史以来二千年以上にわたり「万世一系」を維持するために男系の皇位継承によって伝統を保ってきたのであり、それを現在の感覚で、すなわち男女共同参画などのおかしな思想の感覚で、皇室の伝統を破壊することは許されることではない。
確かに昭和40年に秋篠宮殿下がご誕生になられて以降、男子皇族が誕生しておらず、現在の皇室典範では、皇室が維持できなくなるとの理由は分かるが、だからと言って、皇位継承を女性皇族に拡大することは伝統というものを全く無視する安易な考えではないか。
「皇室典範に関する有識者会議」のメンバー10人には、なぜか皇室の専門家はいないとのことで、驚くべきことに、最初から「女性天皇容認」との結論であったとされている。この僅か10人の皇室の専門家でもない者が、有史以来二千年以上の長きに渡り、維持して来た皇室の伝統を、根本的に変える結論を出し、国会において皇室典範改正案を成立させて良いとは到底思えない。
皇室の方々は、今回の最終報告をどのようにお感じになっておられるであろうか。「皇室典範に関する有識者会議」の座長である吉川弘之元東大総長は「(皇室の方々には)聴いてはいけないという政府の判断だった」と語っているそうであるが、本当なのであろうか。また吉川座長は「国民から広く聴くことはない」とか「我々が歴史を作る」とか言っていた記憶があるが、このようなことを平然と公言する者を座長にしたことは適任であったのか大いに疑問である。
皇室の伝統を重視する学者や文化人らが、昭和22年にGHQの命令によって臣籍降下(皇籍離脱)した旧皇族の皇籍復帰や、現宮家への養子入りによる男系継承維持の方策を主張しているが、吉川座長は「ほとんどのメンバーが可能性がないとの結論に達した」と述べているそうであるが、なぜ可能性がないのか明らかではなく、伝統を重視する国民を納得させることは出来ないであろう。
わが国は歴史や伝統を重んじる国ではなかったのか。皇室典範に定められた「皇位は、皇統に属する男系の男子がこれを継承する」との規定は法と言うより伝統と言うべきであろう。これは変えてはならない。このままでは皇位継承者はいなくなるとして、歴史の重みのある伝統を崩壊させて良いと言うものではない。
であるから、臣籍降下した旧皇族の皇籍復帰によって、男系の皇位継承者を確保する方が皇室の伝統を維持出来るのではないか。旧皇族には20代の男子もおられるとのことで、その中には皇籍復帰しても良いと声もあると言う。
しかし、今回の「皇室典範に関する有識者会議」の最終報告をまとめるに際し、皇族方のご意見を伺うことはなかったとは驚きでの何者でもない。今後の皇室がどのようになるのかを、当事者である皇族の方々が何も意見を言えず、皇室典範改正案を報告されるだけとは大いに疑問である。
わが国が尊厳を保っているのはひとえに皇室の存在である。その皇室の伝統を破壊してはならないし、そのような誤った歴史を作ってはいけない。皇室の廃止を叫んでいたサヨクが最近それを言わなくなったのは、このままでは皇室はなくなると思っているからである。女性天皇容認はまさにサヨクの思惑に一致する。旧皇族の皇籍復帰しか皇室の伝統を守る方法はないと思う。
(2005/10/26)
この記事は「今日のコラム」
「皇位継承は男系によって維持する伝統を守れ」
としてHPに掲載されていたものです。