米国は韓国には相当頭を悩ましているようであり、名前は失念したが、ある米政府高官が「米韓同盟を変えるならいつでも言ってくれ」との発言をしたことが報道されていた記憶がある。そして、今後はヒル国務次官補(東アジア・太平洋担当)が、9月末に開かれた非公開のセミナーで、六カ国協議における韓国政府の態度を強く批判していたことが明らかになったと産経新聞が報じている。
ヒル次官補は六カ国協議の米代表であり、「六カ国協議での韓国は、米国にとってあまり助けにならなかった」とし、それは「六カ国協議を通じて、米国に事前の連絡なしに北朝鮮に対する包括的な支援を提示した」「軽水炉供与に関する協議時期をめぐって北朝鮮と米国の主張が対立した際、日本、ロシアがいずれも米国の立場を支持する姿勢を明らかにしたにもかかわらず、韓国がそれをしなかった」などをあげ、セミナーにワシントンの韓国大使館員が出席していることを承知していながら、「メモを取ってソウルに報告してもよい」と述べたと言う。
米国の苛立ちはかなりのものであろう。六カ国協議の議長国の支那とロシアが北朝鮮寄りであるのは当然であるとしても、韓国までも北朝鮮の立場を理解しているかのように同情的なため、支那、ロシア、北朝鮮、韓国の4カ国が共同歩調をとるようになってしまった感が否めず、これでは、日本と米国の2カ国だけで連携して、何とか核開発問題などの解決を図ろうとする守りの構図になってしまったのではあるまいか。
韓国は北朝鮮の核開発問題などの解決をする気などないのであろう。では何のために六カ国協議の参加国になっているのか。米国にしてみれば韓国が金大中前政権時代から開始された北朝鮮に対する「太陽政策」を、現在の盧武鉉政権になってからも継続し、北朝鮮に様々な支援を続けているようでは、ただ解決を妨げている参加国としか写らないであろう。
その盧武鉉大統領は、韓国内で折から高まっていた反米思想ブームに乗って「間違ってなってしまった大統領」とも言われており、本人も「まさか」と思っていた節があるようである。もともと大統領になる資質も兼ね備えていない人が間違ってなってしまったらどうなるかは、現在の漂流する韓国社会の現状がそれを物語っている。
韓国・中央日報は、世界的な政治コンサルティング会社であるユーラシアグループが、盧武鉉大統領の政治力不足と政治的に非常に危険な戦術の駆使で、政治対立が続き、韓国社会が「舵取りを誤った船」になりつつあると指摘したことを報じていた。何をするか予測が出来ない危険な悪魔のテロ国家・北朝鮮を何とかするために六カ国協議が何度も開催され、韓国はその参加国にもなっているにも関わらず、それを理解しないで、何度も何度も騙されていながらも北朝鮮に暖かい風を送っている訳である。
ヒル次官補のセミナーでのスピーチはオフレコであったそうだが、会場にいた韓国大使館員に「メモを取ってソウルに報告してもよい」と述べたことは、「六カ国協議で韓国は何か役割を果たしたのか。どこを向いているのか分からない。北朝鮮への太陽政策は問題解決を妨げている。盧武鉉大統領に話して欲しい」との意味なのであろうか。米国は韓国を完全に見限っていると断じて良いであろう。
(2005/10/06)
この記事は「今日のコラム」
「韓国は何のための六カ国協議の参加国なのか」
としてHPに掲載されていたものです。
ヒル次官補は六カ国協議の米代表であり、「六カ国協議での韓国は、米国にとってあまり助けにならなかった」とし、それは「六カ国協議を通じて、米国に事前の連絡なしに北朝鮮に対する包括的な支援を提示した」「軽水炉供与に関する協議時期をめぐって北朝鮮と米国の主張が対立した際、日本、ロシアがいずれも米国の立場を支持する姿勢を明らかにしたにもかかわらず、韓国がそれをしなかった」などをあげ、セミナーにワシントンの韓国大使館員が出席していることを承知していながら、「メモを取ってソウルに報告してもよい」と述べたと言う。
米国の苛立ちはかなりのものであろう。六カ国協議の議長国の支那とロシアが北朝鮮寄りであるのは当然であるとしても、韓国までも北朝鮮の立場を理解しているかのように同情的なため、支那、ロシア、北朝鮮、韓国の4カ国が共同歩調をとるようになってしまった感が否めず、これでは、日本と米国の2カ国だけで連携して、何とか核開発問題などの解決を図ろうとする守りの構図になってしまったのではあるまいか。
韓国は北朝鮮の核開発問題などの解決をする気などないのであろう。では何のために六カ国協議の参加国になっているのか。米国にしてみれば韓国が金大中前政権時代から開始された北朝鮮に対する「太陽政策」を、現在の盧武鉉政権になってからも継続し、北朝鮮に様々な支援を続けているようでは、ただ解決を妨げている参加国としか写らないであろう。
その盧武鉉大統領は、韓国内で折から高まっていた反米思想ブームに乗って「間違ってなってしまった大統領」とも言われており、本人も「まさか」と思っていた節があるようである。もともと大統領になる資質も兼ね備えていない人が間違ってなってしまったらどうなるかは、現在の漂流する韓国社会の現状がそれを物語っている。
韓国・中央日報は、世界的な政治コンサルティング会社であるユーラシアグループが、盧武鉉大統領の政治力不足と政治的に非常に危険な戦術の駆使で、政治対立が続き、韓国社会が「舵取りを誤った船」になりつつあると指摘したことを報じていた。何をするか予測が出来ない危険な悪魔のテロ国家・北朝鮮を何とかするために六カ国協議が何度も開催され、韓国はその参加国にもなっているにも関わらず、それを理解しないで、何度も何度も騙されていながらも北朝鮮に暖かい風を送っている訳である。
ヒル次官補のセミナーでのスピーチはオフレコであったそうだが、会場にいた韓国大使館員に「メモを取ってソウルに報告してもよい」と述べたことは、「六カ国協議で韓国は何か役割を果たしたのか。どこを向いているのか分からない。北朝鮮への太陽政策は問題解決を妨げている。盧武鉉大統領に話して欲しい」との意味なのであろうか。米国は韓国を完全に見限っていると断じて良いであろう。
(2005/10/06)
この記事は「今日のコラム」
「韓国は何のための六カ国協議の参加国なのか」
としてHPに掲載されていたものです。