北朝鮮の弾道ミサイルを迎撃するための手続きを簡素化して、自衛隊の現場
指揮官に迎撃の権限を委譲することを目指した自衛隊法改正案が、公明党の横
槍で実効性のないものに歪められてしまったようである。
弾道ミサイルが発射の兆候を掴んでから着弾するまでの時間は約10分間と されており、現行法では内閣総理大臣が防衛出動を命令するには、安保会議へ の諮問や答申、閣議決定などが必要とされいるので、それをわずか10分間で 行うのは不可能なのは明らかであるから、法改正が進められていたものであり 、平時であっても、ミサイル発射の兆候がある場合は総理の承認を得たうえに 防衛庁長官が現場指揮官に迎撃を許可し、突然に飛来した場合も、総理が事前 承認した「緊急対処要領」に従って、長官が自衛隊の指揮官に迎撃権限を委ね ることにして、現実的な対応が出来るものとされていたのである。
しかし、公明党が自衛隊の指揮官に迎撃権限を委譲することを、文民統制の 名のもとに反対して法案は修正され、弾道ミサイル防衛にあたる自衛隊からの 報告を受けた防衛庁長官が迎撃態勢をとるように命じることとし、現場の指揮 官には迎撃権限は委譲はされず、また総理の承認も閣議が必要とされるとなっ たようで、これでは最初から弾道ミサイルによる攻撃を防御することは出来な いので国民は諦めて欲しいと言っているのと同じだ。
この修正案では発射後わずか10分間で着弾する弾道ミサイルに対し、現場 の指揮官は「長官に報告して迎撃の承認をとれ」「総理に直ちに閣議を招集し て貰え」と大声を出すことになる訳であり、そんなことで混乱している間に着 弾して、甚大な被害が出ていることであろう。
なぜ公明党は航空自衛隊の戦闘機などが行っている対領空侵犯措置のように 現場の指揮官に迎撃権限を委譲しようとはしないのか。長官の命令や総理の承 認などを待っていたら絶対に間に合わないことは確実に分かっているのに、文 民統制が大事だからと言って多くの国民を犠牲にさせて良いのか。
公明党は与党の一員でありながら、防衛庁の省昇格法案を昨年までは賛成し ておきながら、今年になって手のひらを返すように反対し、自民党を驚かせ裏 切ったり、憲法違反と言われる永住外国人地方参政権付与法案を国会に提出し たり、靖国神社を形骸化しようとする新戦没者追悼施設を推進したり、教育基 本法改正に愛国心を盛り込むことに反対したりするなど不可解なことをしてい る。
なんだか韓国が、わが国に要求していることと同じようなものがあるが、公 明党は韓国からの要望と創価学会のダイサク会長の都合で党の方針が左右され るのではと言いたくなる。これは韓国で盛んに行われている布教活動をさらに 容易にしたいがためではないかと勘ぐってしまう。
国の安全保障に関わることなのにコロコロと方針を変え、良くなるならまだ しも、防衛がしにくくなるどころか不可能になるようにしてしまうとは全く何 を考えているのかと言いたくなる。連立を組んでいる自民党も公明党の要求に 屈してしまい情けないが、まさかと思うが創価学会を信仰すれば国の安全は維 持出来ると思っているのか。自民党は一日でも早く公明党との連立を解消しな いと禍根を残すことになりかねない。
自衛隊法改正案には、驚くべきことに迎撃できる対象を「日本に向けて現に 飛来する弾道ミサイルなど」に限ったと言うのだから思わず笑ってしまった。 集団的自衛権の問題もさることながら弾道ミサイルに行き先が表示されている 訳ではないし、着弾するまでの約10分間しかないのに、そのような判断が可 能だとは思えない。仮に迎撃可能な範囲であったのに日本に向けの弾道ミサイ ルではないからと見過ごしてしまい、それが同盟国に着弾して大きな被害が出 てしまったらどうするのか。その時点で同盟関係は終焉を迎えることになるこ の改正案では、弾道ミサイル防衛の任務に就く部隊が誇りを持って任務を遂行 出来るとはとても思えない。
(2005/02/14)
この記事は「今日のコラム」
「公明党の反対で歪められた自衛隊法改正案」
としてHPに掲載されていたものです。
弾道ミサイルが発射の兆候を掴んでから着弾するまでの時間は約10分間と されており、現行法では内閣総理大臣が防衛出動を命令するには、安保会議へ の諮問や答申、閣議決定などが必要とされいるので、それをわずか10分間で 行うのは不可能なのは明らかであるから、法改正が進められていたものであり 、平時であっても、ミサイル発射の兆候がある場合は総理の承認を得たうえに 防衛庁長官が現場指揮官に迎撃を許可し、突然に飛来した場合も、総理が事前 承認した「緊急対処要領」に従って、長官が自衛隊の指揮官に迎撃権限を委ね ることにして、現実的な対応が出来るものとされていたのである。
しかし、公明党が自衛隊の指揮官に迎撃権限を委譲することを、文民統制の 名のもとに反対して法案は修正され、弾道ミサイル防衛にあたる自衛隊からの 報告を受けた防衛庁長官が迎撃態勢をとるように命じることとし、現場の指揮 官には迎撃権限は委譲はされず、また総理の承認も閣議が必要とされるとなっ たようで、これでは最初から弾道ミサイルによる攻撃を防御することは出来な いので国民は諦めて欲しいと言っているのと同じだ。
この修正案では発射後わずか10分間で着弾する弾道ミサイルに対し、現場 の指揮官は「長官に報告して迎撃の承認をとれ」「総理に直ちに閣議を招集し て貰え」と大声を出すことになる訳であり、そんなことで混乱している間に着 弾して、甚大な被害が出ていることであろう。
なぜ公明党は航空自衛隊の戦闘機などが行っている対領空侵犯措置のように 現場の指揮官に迎撃権限を委譲しようとはしないのか。長官の命令や総理の承 認などを待っていたら絶対に間に合わないことは確実に分かっているのに、文 民統制が大事だからと言って多くの国民を犠牲にさせて良いのか。
公明党は与党の一員でありながら、防衛庁の省昇格法案を昨年までは賛成し ておきながら、今年になって手のひらを返すように反対し、自民党を驚かせ裏 切ったり、憲法違反と言われる永住外国人地方参政権付与法案を国会に提出し たり、靖国神社を形骸化しようとする新戦没者追悼施設を推進したり、教育基 本法改正に愛国心を盛り込むことに反対したりするなど不可解なことをしてい る。
なんだか韓国が、わが国に要求していることと同じようなものがあるが、公 明党は韓国からの要望と創価学会のダイサク会長の都合で党の方針が左右され るのではと言いたくなる。これは韓国で盛んに行われている布教活動をさらに 容易にしたいがためではないかと勘ぐってしまう。
国の安全保障に関わることなのにコロコロと方針を変え、良くなるならまだ しも、防衛がしにくくなるどころか不可能になるようにしてしまうとは全く何 を考えているのかと言いたくなる。連立を組んでいる自民党も公明党の要求に 屈してしまい情けないが、まさかと思うが創価学会を信仰すれば国の安全は維 持出来ると思っているのか。自民党は一日でも早く公明党との連立を解消しな いと禍根を残すことになりかねない。
自衛隊法改正案には、驚くべきことに迎撃できる対象を「日本に向けて現に 飛来する弾道ミサイルなど」に限ったと言うのだから思わず笑ってしまった。 集団的自衛権の問題もさることながら弾道ミサイルに行き先が表示されている 訳ではないし、着弾するまでの約10分間しかないのに、そのような判断が可 能だとは思えない。仮に迎撃可能な範囲であったのに日本に向けの弾道ミサイ ルではないからと見過ごしてしまい、それが同盟国に着弾して大きな被害が出 てしまったらどうするのか。その時点で同盟関係は終焉を迎えることになるこ の改正案では、弾道ミサイル防衛の任務に就く部隊が誇りを持って任務を遂行 出来るとはとても思えない。
(2005/02/14)
この記事は「今日のコラム」
「公明党の反対で歪められた自衛隊法改正案」
としてHPに掲載されていたものです。